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58 サエ視点〜アジト到着〜

街の塀の外に出ると、森の中だった。木と湿った土の匂いがする。レイリのいる方向は私のスキルで分かるが、目当ての小屋は見えない。木が多くて見えないのもあるが、距離的にも少し離れていそうだった。


ヒルはキョロキョロと森の中を見渡していた。タロトは落ち着いて私たちの動きを待っている。ステラさんは少し怪訝そうにタロトを見た。


「異世界人は分からなくても仕方ないとして、マハーフ人ならもっと驚いてもいいんじゃない?結界を抜けるのがどれだけ高度な魔法か知ってるわよね?」


タロトは、あ、やべ、的なリアクションをして、


「驚いて声も出なかったぜ。」


と棒読みで取り繕おうとした。


「演技が下手ね!もしかしてあなた、結構上位の魔人だったの?」


「タロトは元は副魔王だったよね?」


「おい!ヒル!余計なこと言うな!」


慌ててタロトが止めたがもう遅かったようだ。ステラさんの片眉がピクッとあがり、ジトリとタロトを見つめた。


「あら、そう。この件が終わったら、私たち話すことがありそうね?タロト君?」


「ち、まずはレイリ救出だ!急ぐぞ!」


タロトはごまかしたいのが見え見えだったが、確かにレイリが心配だ。走るか。


大きな木の根っこがそこら中にあって走りづらかったが、お構い無しで走り抜ける。タロトはすばしっこく付いてきた。結構運動神経が良い。ヒルはあっという間に遅れ、見えなくなりそうだったので、もどかしい気持ちで追いつくのを待った。


と、タロトとステラさんがギョッとして進行方向を凝視した。


「この魔力、レイリだ!魔力隠しのネックレスを取ったのか?」


タロトが緊張した声でつぶやく。レイリがわざと魔力をさらすことなんて無い。何かあったんだ!私はヒルを待ってられなくなった。


「先に行くわ!」


「俺様も行く!て、おい!早ぇ!さっきまで全力じゃなかったのかよ!くそ、まじか!」


タロトを置き去りにしてレイリの方角に走る。小屋が見えた。あそこだ!ドアを蹴破る。吹き飛んだドアは反対側の壁まで飛んでいって壁に刺さった。


「レイリ!!無事なの?!」


部屋には薄紫の肌をした魔人が3人と、向き合うかたちでレイリがいた。ん?私のスキルではレイリは部屋の奥のケーキの中にいるはず。部屋に立ってるのは偽物か?私のチートスキルをレイリはゴミスキルだといつも馬鹿にするけど、めっちゃ役に立つじゃん!やったね!


「サエ!ここに来ちゃ危ない!僕に任せて先に逃げて!」


偽物がそんな事を言いながら近づいてきたのでとりあえず思いっきり蹴ってみた。


「ふべれぁっ!!」


意味不明の叫びとともにムキムキの魔人の方角に吹っ飛び、魔人にペシンとはたき落とされた。偽物と分かっていてもレイリをはたき落とした事に少しムカつく。


「化けるなら憶えときなさい!レイリはそんな格好いいセリフは言わないのよ!!」



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