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57 サエ視点〜アジト到着15分前〜

魔人達のアジト到着15分前、私達はステラさんと周辺の地図を見ていた。私がチート能力でレイリまでの距離と方向を取得し、地図と照らし合わす。ステラさんの持っていた地図は街の外の地形も少し載っていた。


「このあたりには使われてない小屋があったはずよ。近くまで薬草採取に行った時に休憩に使ったことがあるわ。誰かが住んでるような形跡はなかったけど。」


ステラさんが地図を指差しながら言った。


「それは有力な情報だね!まずはその小屋を目指してみよう。」


ヒルがそう言うとステラさんは嬉しそうにモジモジした。


「ありがとう、ステラさん。助かったわ。」


私がお礼を言うと「ま、レイリも私の弟子ですからね。助ける協力はするわ。」とクールに返してきた。ヒルへの対応との温度差がやばい。


まぁとにかく目的地が決まったので急いで向かった。途中で街の西の門を出ることになったが、昨日の昼に続き夜の門番も行方不明になったらしく、危険だからと封鎖されていた。


「仲間が一人門の外にいるんです!助けに行くので通してください!」


と門番の一人に訴えたが、


「悪いが今はウェスティン領主の許可が無いものは通すなという命令だ。許可を取ってきてくれ。」


と突っぱねられた。悠長に許可を取ってる暇が無いと言っても命令だから出来ないの一点張りだった。


「おい、規則なら仕方ねぇ、領主のとこ行こうぜ。」


とタロトが言い出した。この子は真面目すぎる。人間に生まれ変わって来た日もエレンさんに法律の本を見せてくれと頼み、持ってないと言われて「どうやって秩序を保ってるんだ!」驚愕していた。


ふと見るとヒルが門番の一人に声を掛けていた。女性の門番なのでチートイケメンの力で何とか通ろうとしているようだ。紙を渡して、これで何とか通して欲しいと頼んでいる。何の紙だろうと覗き込むと、手作りの肩叩き券だった。本気なの?相変わらず残念なイケメンだわね。


「賄賂は犯罪よ。後でたっぷり取り調べてあげるから大人しく待ってなさい。」


と捕まりそうになっている。チートイケメンがマイナスに作用したようだ。


「仕方ない。私は押し切って通るからヒル達は許可をもらってきて。」


私はそう言って剣に手をかけた。


「馬鹿!犯罪者になって追われるぞ!」


タロトが慌てて止めてくる。


「そうだよ。抵抗されたら怪我をさせるかも知れないだろ?罪の無い人を傷つけるなんて正義の味方らしくないよ!」


ヒルも私の前に立ちふさがった。正義の味方になりたいなんてヒルには話したこと無いけど、なんか伝わるものがあったのかな?止めてくれるのは嬉しいけど、レイリが危険なのに助けに行かなかったら、私の中で何が大事なのか分からなくなってしまう気がした。


「分かった。・・・正義の味方はやめるわ。」


私は覚悟を決めた。レイリを守れ無いなら、正義は要らない。私の気迫に圧されたのか、ヒルが何も言わずに後ずさった。


「良い顔するわね。昔の恋人の事を思い出しちゃったわ。いいわ、私が助けてあげる。」


ステラさんが壁に近づき、呪文を唱えると穴が空いた。呆然としている私たちの背中を押して塀の外に出ると、穴は何事もなかったかのように消えてしまった。


「今見たことはナイショよ。」


ステラさんは口に人差し指をあててイタズラっぽく微笑んだ。門番がいる壁をこんな簡単に抜けられて良いはずがない。何ものなの?






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