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53 サエ視点2〜レイリ救出準備〜

ヒルの情報はあてにならないので、とりあえず自分のスキルでレイリの場所を確認した。意識を集中するとレイリのいる方角と距離が分かる。街の地図を出して見比べると、街の外にある西の森のようで、地図にはほとんど情報が載っていなかった。


「レイリがいるのはこのあたりみたいだけど、タロトは生まれ変わる前の記憶で何か知ってる?」


私とレイリは転生して街に来た時は、北の入り口から入ったので西の森には行ったことがない。タロトは副魔王の時に街にパトロールに来てたから、何か地形の情報とかを知ってるかもしれない。


「いや、俺様は東門から街に入ってたからな。西の森はしらねーや。そっちなら、べル・・じゃねーや、ステラが街の西端に住んでるから近いだろ。聞きに行くか。」


タロトも西の森には詳しくないらしかった。ステラさんはレイリとヒルに魔法を教えてくれている魔女だ。私も興味があるから教えてほしいが、今はレイリを救出するのが優先だ。レイリが場所入れ替えの魔法を使わないのは、私に遠慮しているのだろうか?もし呪文を唱えられないような状況なら、すぐに助けに行かないと!


「私はレイリが心配だから、まっすぐレイリのとこに向かうわ!」


「おい、落ち着けよ。レイリが場所入れ替えの呪文使う可能性も残ってるだろ?サエが単独行動してたら、入れ替わった時にレイリが自分の場所が分からないだろが。それにヒルをさらった奴らは警備兵も西の門番もどうにかしたんだろ?サエが強くても特殊な魔法だったら厄介だぜ。ちょっと遠回りでもステラに助けを借りたほうがいいと思わねーか?」


なんか見た目が小学生のタロトに説得されて、ぐぅの音も出ないことに複雑な気分になったが、おとなしくステラさんの家に寄った。


焦りがあって、ドアを叩くのもつい力が入ってしまう。


「すみません!助けて下さい!レイリが捕まってるんです!」


「ちょっと、そんなにドアを叩かなくても聞こえるわ。今調合中だから三十分ほど待ってくれない?」


家の中からのんびりとした返事が返って来た。三十分も待てない。ステラさんの助けはあきらめてレイリのところに行こう!と去りかけたが、タロトに腕を掴まれた。ヒルを指差している。ふとヒルが何かに気づいたような顔をした。


「ステラさん。ヒルデガルドだけど、すまないが急いでるんだ。助けてくれないかい?」


ガチャ(ドアが開く音)


「はい、よろこんで(にっこり)」


早っ!調合はどうしたのよ!ステラさんに魔法を習うのはやめようと思ったが、ヒルのおかげで助けてもらえそうで良かった!

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