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50 ヒル探し

サエがウェスティン夫人を部屋に送り届けつつ、昨日の様子を聞いてきた。


「昨日はエレンさんが言ってた通り、お嬢さんの誕生日だったらしいわ。食後に大きな誕生日ケーキを用意してて、ヒルはそのケーキに隠れて登場するサプライズゲストだったんだって。食事が終わって、執事さんとメイドさんがケーキを取りに行ったきり戻ってこないから、変だと思って見に行ったら、屋敷内にいるはずの警備部隊と召使いが誰もいなくなってたって。」


さらっと説明してくれたが、想像以上の大事件だ!


「なんかとんでもない事に巻き込まれてない?!襲撃とかかな?」


タロトが壁を調べながら首をかしげる。


「わからんが争った感じはねーな。なんかの魔法だろうな。」


「ヒルとアレンさんは無事かな?」


僕は不安になって焦りだした。焦ってるだけでどうすればいいか全く思いつかない。サエもどうすべきか悩んでいた。タロトは見た目は子供だが、やたら落ち着いている。子供に似合わない渋い顔でつぶやいた。


「まぁ、無事か確かめる方法はある。スフエクを使えば、生きてたら入れ替われるからな。距離が離れてると大量に魔力が必要になるが、レイリなら関係ねぇし。」


スフ、エクス、チェンは名前と顔を知ってれば場所を入れ替われる魔法だ。確かにそれでヒルと入れ替われば、無事か確かめられる。だけど、無事だとしても敵に捕まってる可能性が高いよね。ピンチな状態と分かってて入れ替わる勇気が出ない・・・タロトは強要はしなかった。短い付き合いだけど僕がビビリなのは知ってるし、口は悪いけど無理はさせてこない。渋い顔だったのは僕の性格を考えたら無理なのが分かったからだろう。


「じゃあ、ヒルと入れ替わったすぐ後に私と入れ替わってよ。敵に囲まれてても、逃げるぐらいならやってみせるし、レイリの場所が分かるから、どこに転移しても帰って来れるわよ!」


サエが良い案を思いついた!とばかりに発言した。まぁ確かに僕が敵に囲まれてるよりは突破出来る可能性は高いと思うけど、ピンチって分かっててサエを送り込むのってどうなの?ビビリとか以前に人としてアウトじゃない?サエが捕まったり倒されたら、後悔に耐えられないと思う。ためらっている僕にサエがさらに声を掛けた。


「ウェスティンさんのお嬢さんはヒラリーちゃんっていうらしいんだけど、前からヒルに会いたがってたんだって。街で見かけて、ファンになったらしいわ。昨日は誕生日だったのにケーキもなくて、騒ぎでお祝いも台無しになって、会いたがってたヒルにも会えなかったんだよ。かわいそうだよね。ヒルを連れ戻して、みんなでお祝いしてあげようよ!レイリは優しいから、危険な状況で私と入れ替わるのをためらっているんでしょ?大丈夫、任せといてよ。私が強いとこ、昨日見てくれたでしょ?」


確かに昨日のサエは強かった。リザードマンを魔石斬りとかいう達人技で一撃で仕留めていたし。

それにしてもサエは優しいと思う。この状況でヒラリーちゃんのことにまで気を使うなんて、僕には出来ない。自分の事で一杯一杯になってる僕より、サエに任せたほうが良いんだろうなと思った。


「分かった、サエに任せるよ。じゃあまずはヒルと入れ替わるね。スフ、エクス、チェン、ヒルデガルド!」


呪文を唱えた直後、目の前の景色が一変し、真っ暗で狭い空間に転移していた。小さな隙間から光が差し込んでいる。覗いてみると、うす紫色の肌をした魔人が3人見えた。・・・さすがにサエでも無理じゃない?さて、どうしよう。



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