44 サエと合流
逃げ出した僕たちをトカゲ人間 (リザードマンというらしい)が追いかけてきた!タロトはまだ小さいからすぐに捕まっちゃうんじゃ?!と思ったが意外とタロトの方が速かった。僕は必死でついて行く。いや、ほら、兜が重いから仕方ないよね?
普通に逃げたら、リザードマンのほうが速いから追いつかれそうだ!僕はタロトを引っ張って横道に入った。市場には買い物に来たことがあるので、火事の時の避難経路、津波の時に上る高台、襲われた時の隠れ場所は確認済みだ!まぁなんか偉そうに言っちゃったけど、普通は確認するよね?
さらに、本番に備えてちゃんと避難訓練もしてきた。ここの横道を進むと見えづらい足場があり、低い建物の屋上に素早く上がれる。何度も練習したから手際よく上がれた。タロトも上から引っ張りあげた。ここは下の路地から見つかりにくいし、こちらからはよく見えるので隠れ場所には最適だ!
追いかけてきたリザードマンが僕らを見失ってウロウロしているのを、息を潜めて見つめる。早くあきらめてどこかに行ってくれないだろうか。見つかった時の逃げる経路は考えているが、あまり良い隠れ場所がない。なるべく、ここでまきたい。ドキドキしながら様子をみていると、後ろからサエに声をかけられた。
「2人とも、こんな所で何してるの?ヒルと隠れんぼ?」
!!!何でこの場所にいるのが分かったんだ?!と思ったがサエのチートスキルを思い出した。僕の居場所が分かるという、ゴミスキルだ。役に立たないと思ってたが、こんな所で・・・やっぱ役に立ってない!僕らをビックリさせただけだし!
僕は心臓が飛び出しそうになったが、声は出さずに飲み込んだ。タロトはビックリして『うわぁ!!』と叫んでいた。まぁ気持ちは分かるけど、やめてほしい。ほら、リザードマンに気づかれた!!
リザードマンはひと飛びで僕らのところまで上がってきた。身体能力が高い!こんなに近づかれたら逃げるのは難しいかな?僕は周りを見回してどう逃げるか考えていたが、サエが剣を抜いて構えた!タロトがそれを見て焦る。
「おい、やめとけ!リザードマンは素早いし生命力が高い!普通の人間じゃ一対一でも勝ち目はねぇ。こっちは俺様もレイリも戦力にならねぇから一対二だぞ?!逃げるが勝ちだ!」
「素早いんでしょ?逃げるのも難しいよ。ま、普通の人間よりは強いから任せて。」
「特殊なスキルでもなけりゃ勝てねぇって!どんだけ剣が強くてもダメだ!おい、待て!」
サエはタロトの忠告を聞かず飛び出した!手前にいたリザードマンの攻撃をかわす!横薙ぎに首の下の方を払った!パキンと石が割れたような音がして、切られたリザードマンが消えた?!タロトも、残ったもう一匹のリザードマンも信じられないといった感じで目を見開いている。
「いや、待て待て!リザードマンの生命力は10000ぐらいあるはずだ!いくら何でも一撃はないだろ!何したんだよ!」
なんかタロトがちょっとキレ気味に食ってかかってる。倒せたんだからいいことじゃないか。
「デビルマウスを300匹ぐらい倒した時に、なんか一撃で倒せる事がある事に気づいたんだよね。一撃で倒せた時は出てくる魔石が割れてたから、魔石を狙えばいいんじゃない?って思って、注意して観察してたら魔石の場所がぼんやり分かるようになったんだよ。そっから700匹ぐらい練習したから、かなり精度が上がってるよ。もう一匹のトカゲの魔石の場所も、だいたい分かってる!」
「何だそりゃ?魔石斬りだと?伝説の剣豪が使うような技をあっさり習得してんじゃねーよ!」
なぜかタロトがキレる。なんだか知らないが、サエが異常に強い事は分かった!もう一匹も頑張って!!




