37 ステラさん家に行こう
次の日は朝から、僕とヒルとでステラさんの家に行くことにした。サエはゴーヨクに神化の腕輪と金貨4800枚を届けに行くので別行動だった。タロトは魔法の方が興味あると言って僕達に付いてきた。道中、副魔王の時に言ってた事を思い出したので訊いてみる。
「タロトって人のスキル奪えるんじゃなかった?生まれ変わったらどうなるの?」
「奪ったスキルは無くなったな。スキルを奪う能力自体は俺様のだから残ってるが、こんな人間のガキの体じゃ、大したスキル奪えねぇよ。スキルを使う瞬間を見るのと、自分の魔力量で使えるってのが奪う条件だ。」
ヒルが警戒した感じで発言する。
「僕のチートイケメンは奪わないでくれよ!」
「そういやそんな下らん能力だったな!使う瞬間を見る必要があるって言っただろ?常時発動してる能力はそもそも奪えねぇよ。」
ヒルはそれを聞いて安心したようだった。まぁヒルからイケメンを取ったらポンコツしか残らな…ってダメだな、そんな失礼なこと考えちゃ。
「レイリ君、何か失礼なこと考えてなかったかい?」
するどいな、怖!
ステラさんの家に着くと、前と同じく弟子の男の子が迎えてくれた。
「おはようございます!テストの結果は出てるみたいですよ。こちらの方もお仲間ですか?」
「タロトだ、よろしくな。」
「はい!あなたも師匠の弟子になるのですか?」
「人間の法律だとマハーフ人は弟子に取れないんじゃなかったか?」
マハーフ人ってカメ女がどこも雇ってくれないとか言って怒ってたやつかな?
「タロト、マハーフ人て何?」
「あぁ、知らねぇのか。魔人から生まれ変わった人間だ。昔反乱を起こしたとかで、魔法使いの弟子になれねぇとか、割のいい仕事につけねぇとか、差別されてんだ。」
「私はマハーフ人でも弟子に取るわよ。ね、ヒルニャン。」
ステラさんがペットの魔物猫を抱いてやってきた。
「いらっしゃいませ、ヒルデガルド様!!あとレイリ君と、タロト君も。」
ついで感がスゴイな。まぁそれより気になるのは弟子の話だ。
「マハーフ人も弟子に取るんですか?法律違反だとまずいんじゃ?」
僕が聞くと、フンっと鼻で笑ってステラさんが続けた。
「捕まえられるもんなら、捕まえてみなさいってのよ!私は少し前までマハーフ人の恋人がいたの。マハーフ人だから反乱を起こすなんて、全く思ってないわ!」
その恋人はどうしたんだろう?ヒルに夢中になって、こじれたんじゃなきゃいいけど・・・




