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36 クラーケン討伐報酬

冒険者ギルドについたので受付のセプティに声をかけた。セプティは父親が漁師らしく、クラーケン討伐をすごく喜んでくれた。


「見てましたよ!ほんと、カッコよかったです!このデカイカ!ってバシュって足を切り落として、爽快でした!その後サエさんが捕まって、あーっ!てなってたら、その、なんか、クラーケンが急に消えて、あれ?みたいな。」


最後ちょっとトーンダウンした。派手な勝ち方でなくて悪かったね!


「とにかくおめでとうございます!貢献の指輪を返してもらえますか?与えたダメージに応じて報酬が支払われます!」


そういえば、僕の与えたダメージってどうなるんだろう?まぁ考えても仕方ない。僕らは指輪をセプティに渡した。


「まずはサエさんですね!」


セプティがサエから受け取った指輪を呪文が書かれた紙の上に置くと、紙に数字が浮かび上がってきた。


「え!すごい!ダメージ20000?!今まで見た中で最高ですよ!足を切り落としたのが効いたんですかね?!」


「神化の腕輪使ってたからね。私の実力じゃないよ。」


サエは落ち着いて返したが、セプティは興奮が収まらない感じだった。横で見ていたタロトが神化の腕輪という単語に少し驚いたような反応をしたが、何も言わなかった。最強アイテムって言ってたからね、まさか使った事あるとは思ってなかったのかな?


「それでもびっくりです!サエさんはスゴイ人だって私、信じてました!あ、すみません、はしゃいでしまって!さぁ次はヒルさんですね!はい、ゼロです!おびき寄せる大事な役でしたけど、ダメージは与えてませんもんね!絶ボ…レイリさんは…」


絶望って言いかけたよね?カメ女だけじゃなくてセプティまで僕のこと絶望って呼んでるの?どこまで広まってるんだろう・・・


「え?いち、じゅう、ひゃく、せん、まん、じゅうまん、ひゃくまん、せんまん、いちおく、じゅう…おく、ひゃく…おく、せん…おく…ゼロが多くて分からない!!何ですかコレ!さすが絶望様!」


あ、絶望様だった。様がついてるから良いってわけでもないけど。


「ブホッ!!」


横で数字を覗いたタロトがむせた。お前何やってんの?的な目で僕を見てくる。僕の魔力が9999を超えてるんじゃないかと疑われるからだよね?まぁ、言いたいことはわかるよ?でも仕方ないじゃん!クラーケンの生命力が分からないんだから、念のため多めに攻撃するでしょ?!


「おい、それ壊れてんじゃねーか?そんな数字、いくらなんでもおかしいだろ?」


タロトがセプティを誤魔化しにかかる。


「え、壊れたなんて話は聞いたことが…」


「おいおい、レイリを見てみろよ、この頼りなさそうな感じ、クラーケンを倒せるように見えるか?サエが倒したに決まってんだろ?なぁレイリ?」


「え、あ、うん!あと僕のことみんなが絶望って呼んでるみたいだけど、魔力を大きく見せてるだけで、ホントは弱いからね、あ、でもナイショだよ?」


ナイショと言っておいたほうが本当っぽいし、なんなら噂が広まりやすいかも、と思って言ってみた。セプティの口は軽そうだしね。


「え、そうですか・・・まぁ確かに弱そうですもんね。」


弱そう言うな。もっと気を遣って?


「本人が言うなら信じます。ではサエさんが報酬全額ですね。はい、金貨5000枚です。」


めっちゃ報酬多かった。もうお金の心配要らないレベルじゃない?すると、サエが言いにくそうに、


「みんな、ごめん。神化の腕輪借りるのにお金が足りなくて、ゴーヨクさんに借りてたんだ。4800枚返すから残り200枚になるけど許してね?」


レンタル料高いな!さすが最強アイテム。


「それ、倒せなかったらどうするつもりだったの?」


「まぁそんなこと考えてなかったけど、ゴーヨクさんは返せなかったら奴隷として売り飛ばすとか言ってた。」


「そんな危ない人からお金借りたらダメだよ!」


「アレンさんにも怒られたよ…ごめん。クラーケンが倒せるかもって思ったら他の事が考えられなくなっちゃって…」


サエの後先考えない行動は異世界では危険過ぎる!でも性格だから簡単には変われない。僕がもっと強くなって、サエを守れたらいいんだけど…ん〜僕が誰かを護って戦うなんて想像が出来ない。今までも、追いつめられて行動したら運に助けられたって感じだし。

まぁ、まずは明日ステラさんのところに、神様との契約テストの結果を聞きに行こう。

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