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24 討伐依頼を受注する

次の日の朝に冒険者ギルドに行った。クラーケン討伐の依頼を受けるためだ。いつもはサエが一人でギルドに行ってるので、僕とヒルは初めてのギルドだった。


受付は最初に酒場でクラーケンの話をしてくれた女の人だった。名前はセプティと言うらしい。クラーケン討伐を受注するとサエが言うと涙を流して喜んでいた。


「レイリさんとヒルデガルドさんもこの機会に冒険者登録されますよね?」


サエと一緒に来たのは、依頼を失敗したらペナルティがあるのかが心配だったからだ。一緒に戦う気はなかった。怖いし。


「いえ、僕はやめときます。」


断るとセプティさんは急におびえた顔で僕をみた。


「き、決めつけるような事を言って、た、大変失礼しました!(ゆる)して下さい!この町ごと滅ぼすのはやめて下さい!」


え?魔王みたいな扱いになってない?ヒルがなだめて聞き出したところ、カルビンを脅した時の僕の魔力量は、観客席に居た人にとってもトラウマになったらしい。僕は普段は実力を隠して油断させているが、気に食わない事があると町ごと滅ぼす危険人物だと噂が広がっているとのことだった。最悪だ。


「あの、僕は気に食わない事があるからって町を滅ぼしたりしませんので、安心して下さい。」


「はい!もちろんであります!ご命令通り安心しました!」


伝わってなさそうなセプティさんの反応に絶望しながら、元の目的だったペナルティを確認した。


「ところで、依頼は受注してから失敗すると、何かペナルティがありますか?」


「いえ、まず失敗は報告する必要がありません。成功したら報告してもらって、最初の成功者が報酬を受け取る形式が多いです。他にはサエさんが記録保持者になってるデビルマウス討伐のような、達成した数に応じて報酬がもらえる依頼もあります。」


「デビルマウス討伐はサエが記録保持者なの?」


僕はサエを振り返って尋ねた。サエはバツが悪そうにしていた。


「低ランクの依頼だったし、数が多かったから、修行のつもりで倒しまくってたら、いつの間にか1番になってたのよ。」


サエが照れたようにうつむく。ちょっとだけやりすぎちゃったの、と呟いていた。


「ちなみに記録ってどのぐらいなの?」


「サエさんが1013匹で、2位の人が285匹です。」


すごいですよねー、とセプティが興奮したように教えてくれた。いや、ちょっとじゃなくやりすぎだろ。サエが何故か金貨を持ってたのは、その報酬だったのかな。


サエの活躍にあきれていると、たまたまギルドに来ていたステラさんに声をかけられた。ヒルが。


「ヒルデガルドさま!こんなところで会うなんて運命ですね。そういえば先日お仲間の方がとんでもない魔力量を、って隣に居たのね。あなた転生者でまだ誰の弟子でもないんでしょ?あんなに目立っちゃったらこの先狙われるわよ。魔法が使えないと厳しいわ。特別に私が教えてあげるから、必ずヒルデガルドさまと一緒に来るのよ。」


ヒルデガルドさまと一緒に、を強調された…。

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