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15 決闘!-1

僕とサエは決闘当日の昼前に会場に着いた。ヒルは謎の腹痛により、遅れて来る予定だった。


決闘場は建物の中に入っていた。20メートル四方ぐらいの広さで中央の地面が盛り上がっていて、その周りに観客が座れるよう丸太がイス代わりに設置されていた。観客席のさらに後ろにはボンヤリ光ってる柱が四隅に立っていたが、多分それが生命力が0になった時に、その場に復活させるための魔法アイテムだろう。


決闘の時間より少し早めに来たが観客はすでに多かった。今日もカルビンが圧勝だ、とお酒を手に騒いでいる人もいた。乱暴そうな人達がいる場所は僕は苦手だ。誰かに絡まれないかとビクビクしながら真ん中の決闘場に向かった。サエは緊張こそしてるが、堂々とした歩き方だった。


「サエさんですね、私は今日の決闘を見届ける役のギョージです。審判のようなものです。カルビンさんが勝ったらあなたは召使契約をすることでいいですね?あなたが勝ったらどうしたいですか?」


「カルビンの召使を全員解放して下さい。」


「わかりました、カルビンさんに伝えます。ところで賭けのオーナーも私がしていますが、ご自分の勝利にお賭けになりますか?」


サエは少し考えたが、どうやって手に入れたのか、金貨を1枚ギョージに渡した。


「こんなに賭けるとは驚きました。よほどの自信があるのですね!」


「自信もあるけど、負けて召使になったらどうせ使えないでしょ?」


「それもそうですね」


ギョージは台帳にサエの名前と金貨1枚の数字を書き込んだ。


その時、会場が騒がしくなった。カルビンが会場に入ったらしかった。街での評判は最悪だったが、決闘では人気のようだった。あちこちから今日も頼むぜ、とか声を掛けられていた。みんなカルビンに賭けてるのだろう。


ちょうど正午になり、サエとカルビンが決闘場に上がった。ギョージがお互いの勝った時の要求と決闘のルールを発表した。ルールは武器あり、魔法あり、チームメンバーは参戦なし、補助あり。とのことだった。補助とは?水を飲ませたり傷の手当をしたりだろうか。アレンさんはヒルと来る予定なので、教えてもらう人がいなかった。不安そうにしている僕にサエは笑いかけてきた。


「闘うのは私だよ?レイリの方が深刻そうにしてるじゃない。」


「心配なんだよ!」


「まぁ任せといてよ。」


なんでもない感じで言って、サエは剣を鞘から引き抜いた。真剣な顔つきに変わる。


「最低なやつなんでしょ?私がこらしめてやるわ。」


サエの声は自信に満ちていて、迫力があった。ゆっくりとカルビンに向きなおる。カルビンはニヤニヤと剣にもたれながら待っていた。


「最後のアイサツはすんだか?お前らのことは調べたぜ。街で女を誘惑しまくってるへんな男と、魔物が怖い臆病な魔法使いと、低ランク依頼ばっかり探してるヘボ剣士のチームだってな。俺等のチームに意見したことを後悔させてやるよ!」


そう言ってカルビンがサエに剣を向けた。ついに決闘が始まってしまった!



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