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34話 ちょっとした後日談
次の日――。
外回りから会社へ戻ると、ちょうど休み時間だったのか机に突っ伏しているモナカを見つけた。
そういえば――昨日、モナカは玉の輿でも狙うつもりで、ルガルーに着いていったのだろうか。
だとしたら、もう会社も辞めてしまうかと思うと少し寂しくなる。
それとなく聞いてみたら、モナカはそのままの姿勢で喋りだす。
「…………あのオッサン。社会福祉だのなんの言いながら庶民の子供をメイドにしてたけど――」
突っ伏した状態から、こちらに顔だけを向ける。
「ただの変態だったわ」
死んだ目でそう言いながら、再びふて寝してしまった。
その言葉を聞いて、俺もそれ以上は聞かなかった。
(貴族も、色々居るんだな――)




