猫の村
黒の毛並み。
小さな子猫。
黒の瞳。
彼女を思い出しながら。
暗くて深い、巨大な渦を見ていた。
深淵へと続く渦。
意識が途絶える前。
雲が割れ、光の道が現れた。
天使がいた。
天使に抱きついて、羽毛に顔を埋めた。
静かな世界。知らない世界。海の音。動物の声。くさの揺れる音。ここはどこ。体が重い。柔らかい草に覆われていた。目を覚ますと。人の声がする。走り寄ってきた。長い黒髪。胸には入れ墨。何かの紋様か。
「生きて戻られましたね」
「あんたは誰?」
小麦色の肌。長い丈夫そうな足。
「私は巫女のカイリ
助けられ、ここはどこ。わからない。ここは巨大樹の森。あなたはそこに斃れてたの
でも、どうして
自分のことがわからないの? わからない。村に戻るには3日かかる。着いてきて。
狩りの途中いざとなったらあんたを売る
この森は子種としての価値はあるか試してみるか
カーヴァ カーヴァ
魔女様。 老婆 おばば。その岩にくくりつけい。
ひい ふむ。 合格じゃ キジトラ様が認められた。
帰る場所もない ただ思い浮かぶのは帰らなきゃ。島流しにでもあったんだろう。 ついてこい。 あれがキカイ獣だ。奴らを倒すには後ろのコードを抜く。 それが手っ取り早い。
でもあんな早い奴ら。戦士様 うおおおお 勝った 黒猫を助ける やってやる。 ボス猫目。 うぉおお