8話 私はずっとひとりだった
誤字脱字本当にすみません。
なるべくなくしていきたいと思います。
今回会話はほとんどありません。
自分なりに見やすくしたつもりです。
「はぁ」
私はルナ”純潔のサキュバス”なんて呼ばれてる。
最初はバカにされてるみたいで嫌だったけど、もう慣れてしまった。
今ではそんな自分が嫌だ。でも変えることはできない。
子供のころから私は”魅惑”というスキルが使えないせいなのか皆の普通がわからなかった。
男の子も女の子もエッチで私一人だけ恥ずかしがっていた。
その後皆に嫌われてしまったのはそれも理由のひとつかもしれない。
でも魔法には自信があった。
生まれつき魔力が高かったく、皆のできない魔法がつかえて、これならスキルなんかなくても皆の役に立てると思っていたのに……。
なにを妬まれたのか「魅惑も使えない癖に生意気だ」とか「淫魔にそんな魔法要らないでしょ」とかいじめられるようにもなった。
男の子は「たくさんの女性を魅了してみせるぜ」といった。
ある女の子は「ひとりでも多くの男性を相手にする」とか言っていた気がするけど、私は違った。
一人だけで良かった。
運命の相手を見つけて……。
大人の人たちは相手が見つかればすぐ子供生んですぐに仕事に行ってしまう。
サキュバスやインキュバスはすぐに成長して大人になってしまう。
気がつけば同年代の仲間はいなくなっていた。
私は別にすぐに子供が欲しいとも思わなかった。
告白されたことがなかった訳じゃないけど、どれもこれも心のときめくものはなかったし、初めから体目当てなのはわかっているから嫌だった。
気がつけば一人になっていた。
母親はなんとなく覚えているが仕事で帰ってこないし、父親はそもそも会ったことがない。
姉とは父親が違うらしい。
姉は私のことを育ててくれていろんな話を聞かせてくれたけど、どんなに聞いても父親については聞かせてくれなかった。
私のことを育てていたことで姉は相手を寝取られ、姉は子供を生むことなく仕事にでたが淫魔の仕事ではないらしい。
しばらしくして正式に雇われることになったらしく、姉もあまり帰ってこなくなった。
またひとりになってしまった。
そんな時、姉から連絡があった。
「まだ相手見つかってないの~?」
「うん……」
「じゃあ~私のところで働く~?」
「いいの‼」
姉からは淫魔の仕事でなければ、いやらしい仕事でもないと聞いていたのでそれで姉に恩返しができればと思い働くことにした。
「でも~私は忙しいからいないかも~」
「そうなの?」
「話は~してあるから大丈夫だよ~」
「ありがとうお姉ちゃん‼」
そうして私はギルドでの楽しい生活は始まる……と思っていた。
サキュバスだとステータス上がるから便利だと姉にプレゼントされた布面積の少ない鎧。
私は思った…………これじゃあステータスは上がるかもしれないけど体は守れないと。
だからせめて上から長いローブを羽織ることにした。
ある日どこから噂を聞き付けたのか、ある男が体の関係を迫ってきた。
それまでも何回か話を持ちかけられたことはあったがすべて断ってきた。
やはり体が目当てだからだ。
そういうのが嫌だからここに逃げて来たのに……。
もちろん断った。
しかし男は諦めず「なぜだ?」と聞く、このまま何度も迫られるのも嫌だし、最悪教われても魔法でどうにかできそうだったので理由を話した……話してしまった。
男は急に笑いだしたと思えば諦めたのか、どこかにいってしまった。
次の日のギルドで依頼でも探そうとしていたらいつもと違う違和感に気がついた。
いつも一緒に依頼を受けたりするメンバーすでに依頼を受けているし、仲良くしていた友達は私を無視するようになった。
唯一受付嬢とは話すことができて聞いた話によると昨日の彼はザコルといって柄は悪いがギルドでは魔物の討伐などで功績をあげている有名人だったらしい。
それで昨夜ギルドの酒場で私の話にをしてバカ騒ぎし、そのあと何人かのギルドメンバーを脅しているようにも見えたらしい。
お姉ちゃんも仕事から帰らないらしいし、私はまたひとりになっってしまった。
その日からだ……私が”純潔サキュバス”と呼ばれるようになったのは……
今となっては同じテーブルに座ってくれる人さえいなくなった。
今日もひとりだ。
誰か私を救って欲しい。
子供のころに夢見た運命の人。
昔絵本でみた白馬の王子様はいないのかな?
そうなときだった。
「前、失礼する」
「え……」
私の前に現れたのは漆黒の鎧に身を包んだ暗黒騎士だった。
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