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2話 結局はチートなようです

「え?」

「へ?」


  女神は驚いたように口を開けたまんまだ。

  美しい顔がもったいないから口を閉じてほしい。


「もしかしてないんですか?」

「いえ、ないというわけではないのですが」


  決してないわけではないようだが様子がおかしい。


「貴方ぐらいの年齢だとだいたい皆さん勇者だとか金持ちだとかしか言わないので」


「さっきのやつは経験談でしたか」


「暗黒騎士になりたいなんて初めて聞きましたよ」


「自分、アンチ勇者なんで」


「はぁ」


  なんかちょっと飽きられてしまったみたいだがなぜだ?


  「初めてのことなんでまず特殊スキルを確認しますね」


 そういえば職業に応じてスキルがあったりするって言ってたなあんまりチートは好まない世界らしいけどやっぱり期待はしちゃうよな。


「え、いや、そんなばかな」


「なんかあったんですか?」


「不老」


「はい?」


「状態異常無効」


「なにが?」


「なにがじゃないですよ!」


 何でこの人怒ってるんださっきまでとちょっと雰囲気ちがくないないか?


「特殊スキルですよ!特殊ス・キ・ル」


「そんなにレアなもの何ですか?」


「当たり前ですよ!不老に加えて状態異常無効だったらほぼ無敵に等しいですよ」


「なるほど」


「しかも暗黒騎士には特殊な鎧もあるので……性能は転生したら自分で確かめてください」


「だいぶ豪華ですね」


 今までの話をまとめると不老で状態異常無効で説明が面倒なほどヤバい性能をした鎧があると…………いやチート過ぎるだろ‼


「この職業はチートジョブ過ぎるので今後は消去しておきます」


「さいですか」


 まあ確かに無敵の傭兵がたくさんいても困るだろうしな。


「そろそろ転生に移りますがその前に転生先の世界の説明を軽くしておきますね」


 異世界か~今までの話を聞くかぎりだとかラノベとかでよく聞くような剣と魔法の世界です~みたいな感じなんだろんな。


「あるところに魔王がひとりいました…………


 魔王は強大な力を持っていた。

 ひとりで世界を破壊できるくらいには……

 しかしその力のせいで彼はひとりぼっちになってしまった。

 だから彼は世界を破壊することにした。

 文字通り()()()()()()になるために

 それを止めるために勇者が立ち上がったらしいが瞬殺。

 世界の半分を破壊したところで見るに耐えなくなり神が魔王を殺した。

 だがその強大なる力宿主を失ってもなお破壊を続けるほどのエネルギーが溢れだした。

 その力を止めることができないと判断した神は破壊された世界を修復しそこを魔界と名付けその力七つに分けて封印することにした。

 それが大罪の七魔剣(ななまけん)

 そしてそれに対抗すべく七つの聖剣を作り人間界に隠した。

 それが粛清の七聖剣(しちせいけん)

 

 それからはしばらく世界均衡を保ち平和になったらしいが聖剣や魔剣が見つかったり、封印が解かれるごとに戦争が起きているのだという。手違いで魔界で聖剣が見つかったり、人間界で魔剣が封印されていたこともあるらしい。

 戦争はいいのかと聞いてみたが創成のもとには破壊も必要らしい。

 まあそんな大規模な話をされても俺にはよくわからないが……

 今は四本と魔剣の封印が解かれ、四本の聖剣が見つかり互いに牽制しあうことで冷戦状態だという。


 ……という感じですね」


「壮大すぎてなんとも言えないのですか……」


「でもそんなに深く考えることもありませんよ」


「なんでですか?」


「数十年から数百年単位の話ですから」


「俺不老になるんですよね?」


「あ」


 マジかこの人完全に忘れてたよ。不安しか残らないよ。






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