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8 帰還と活発第一王女と高齢騎士団総隊長との再会

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うれしい!

-神界-

早速翔がステータスを確認したみたいだね。

・・・うん、わかってるよ。やりすぎたってね。

しょうがないんだよ、あの時は。ほら僕たちってなんでもできるから自重っていう言葉を知らないから、気づいたら新スキル作り過ぎちゃった、テヘッ、ペロ

・・・まぁ、これから翔には必要になるスキルだから、多分

・・翔は今何しているかな~


-メルホルン共和国付近の森-


ステータスを確認した後


「よし、メルホルンに帰ろうかな」


翔は気にしないことにして、メルホルン共和国に向かって歩き始めた。


 10分後翔はメルホルン共和国東門の関所に着いた。この関所はメルホルン共和国首都メルホルンに入国する場所で商人・冒険者専用の大きな関所と少人数用の小さな関所の2通りに分けられ、防壁に守られた街に犯罪者などが入り込まないように厳重に検査している。検査方法は身分証明書(ギルドカード、住民カード、推薦状)と犯罪歴があるかがわかる水晶を用いた方法で2つとも問題なければ入国できる。


 翔は少人数用の列に並び順番を待っていると前で待っていた男性が話しかけてきた。


「兄ちゃん、この街の人かい?」


「ええ、ちょっとシグル国の方で用事があって2か月ぶりに帰ってきたんです」


「お、そうか。わしは用事がやっと終わり離れ離れになった家族に会いに来たんじゃ」


「そうなんですか、よかったですね。家族は何人いるんですか?」


「妻と息子、娘夫婦と孫がいるんじゃ」


「じゃあ、早く会いたいですね」


「そうなんじゃ。ワシは隣の国で商売していたんだがその国で悪い貴族に騙されてな。商会を乗っ取られて家族も奪われそうになったんじゃが、どうにか家族だけ逃がすことに成功した。だがわしは捕まり奴隷の首輪をつけさせられ強制的に働かされておった。だがその貴族が捕まり、ワシはいろんな調査を受けやっと無罪放免で解放されたんじゃ。その後、この街に家族が住んでいることを知ってこの国に来たんじゃ」


「それはすごい体験でしたね」


「この街に来たのはそれだけじゃないんじゃ。さっき貴族が捕まったって言ったじゃろう?その事件を解決してくれたのがかの英雄天魔翔様なんじゃ。ワシは一言礼を言いたくてのう。それもこの街に来た目的の一つなんじゃ」


 おじいさんと少し世間話をしているとおじいさんと翔の番が回ってきた


「はい、次の人」


「こんにちわ」


「こんにちわ、身分証明書見せてください」


翔が冒険者カードを見せようとすると


「なんでじゃ?」


と先ほどのおじいさんが関所の兵士と揉めていた。


翔の対応をしていた兵士が少し待ってほしいと翔に頼み、事情を聴くために隣の兵隊に近づいた。


「どうしたんだ?」


「ああ、この爺さんが偽の身分証明書で入ろうとしたから追い出そうとしたんだ」


「偽の身分証明書?」


と翔の担当をしていた兵士がおじいさんの身分証明書を確認すると


「うん?これって隣の国の昔のカードじゃないのか?」


「何言ってんだよ、そんなわけないだろう?新しいカードの発行は2年前にされたんだぞ。ならアレか?この爺さんは2年の間カードを使わずに生きてきたのか?」


「それはおかしいが、一応隊長に聞いた方がいいんじゃないか?」


「このぐらいの嘘が見抜けなかったら査定に響くだろ。ほら爺さんいい加減この街から出ていきな」


とおじいさんの対応をしていた兵士はおじいさんを放りだそうと手を伸ばした。


翔はおじいさんに向けて伸びたその手をつかんだ。


「ああ、なんだお前、邪魔するのか?」


「おじいさんから詳しい話を聞いたの?」


「何言ってんだ?どうせ下らん理由だろ」


「ちょっとまて!ええと・・・」


翔を担当していた兵士がおじいさんを担当していた兵士を止めて、先ほど渡した翔のギルドカードから名前を確認にしようとすると


「天・・魔・・翔・・、えーーーー、天馬翔様!!!!!」


「「えーーーー」」


 兵士の声が関所中に響き、皆の注目が翔に集まった。


 翔は自分を対応した兵士に


「別の兵士を呼んできちんと話を聞き、適切に対応して、後・・」


翔は兵士のポケットに手を入れる。


「なっ!」


「これはおじいさんに返して」


そしてあるものを取り出した。


「これは?」


「それは家族への土産じゃ。さっきの検査の時に取られたのか!」


 そう、翔がとり出したのはおじいさんが土産に用意した高価な宝石である。翔は兵士が不振な動きをしていたため、おじいちゃんの検査が終わってから問い詰めようとしていた。


「くっ!」

ドサッ


 兵士は急いで逃げ出そうと飛び出したが、翔により地面に取り押さえられた。


「翔様、兵士の取り押さえありがとうございました。この兵士はこちらで処罰いたします。それと申し訳ないのですがレオナ様、バルト総隊長が来るまでお待ちいただけないでしょうか?」


「レオナとバルトさんが来るの?」


「はい。翔様がお帰りいただいたら、直ちに連絡して待たせるように伝えられております」


「わかった」


 先ほど翔を対応していた兵士が敬礼しながら、先ほどのお礼と今後の動向について聞いてきた。


「あなたが翔様なのですか?」


「黙っててごめんね、おじいちゃん」


 質問してきたおじいさんに向けて翔が謝るとおじいさんは地面に手を着き頭を下げながら涙を流した。


「このたびは助けていただき、ありがとうございます。また隣の国ではあの貴族を逮捕していただき、誠に誠にありがとうございます。あなた様のおかげで家族に会うことができました」


 翔はおじいさんを立たせるとほこりを払い笑いながら話しかけた。


「ここは大丈夫だから家族に会いに行って。でも早くカードは作り直したほうがいいよ」


「えっ?」


「いいよね?この人の身元は俺が保証するから」


「はい、大丈夫です」


 翔はおじいさんに先を急がせると兵士におじいさんの関所での手続きがいらないと伝えた。


 すると周りの時が動き出す。


「世界を救ってくれてありがとうございます」


「握手してください」


 と一斉に翔に近寄り、関所は大混乱となった。


 5分後、翔が関所に集まっている人の対応をしていると


「翔君!」


と一人の女性が向かってきた。


 彼女の名はレオナ・ジル・メルホルン。メルホルン共和国第一王女。腰までのびた金髪のポニーテール、茶色の瞳、水色のワイシャツに王族の紋章が描かれた緑色のケープをはおり、白のショートスカート、その下に黒のスパッツ、そして豊満な胸元には水色の精霊石のペンダントを付けた美少女で、この世界で初めて翔にあった異世界人である。


 レオナは翔に走りながら近づき抱き着いた。


「もう、心配したんだから」


「ごめん、レオナ。心配させちゃったね」


「ええ、心配したわ。でも無事な姿が見れたから」


翔はレオナの頭をなでながら久しぶりの再会を果たした。


10秒ほど経つとレオナが翔の下から離れてこれからについて話し出す。


「お父さんから翔君が帰ってきたら一度顔を出してほしいっていってたんだけど今から大丈夫?」


「ああ、大丈夫だけどすぐに会えるの?」


「ええ、翔君ならすぐに会えるわ」


翔は国王に会うためにレオナと共に城に向かった。


翔は城に行く道中で街の様々な場所で様々な人からお礼や挨拶をされる。その様子を隣で見ていたレオナは上機嫌にニコニコ笑っている。


「翔君は不思議に思ってるようだけどこうなるのは当たり前なのよ」


「えっ?」


「元々高ランクの冒険者として有名だったし、さらに今回は世界を救ったんだから。皆一言礼を言いたいのよ」


そして翔とレオナは城門についた。そこには


「お久しぶりです。翔殿」


と一人の騎士が待っていた。


「お久しぶりです、バルトさん。待っていてくれたんですか?」


 彼の名はバルト・レイ・リブース。メルトホルン共和国騎士団総隊長で異世界から来た翔に武術のイロハを教えたり、一緒に戦った翔の頼れる大人の一人である。


バルトは口ひげを触りながら笑っている。


「何、気にしないでいいですよ。なんせ英雄様のお帰りですから。翔殿が帰ってきたと城に伝令が届くと陛下たちもすぐに他の仕事を後回しにして準備なさっております。私も他の仕事は部下に任せて急いでここに来ましたよ、カッカッカッ」


翔は苦笑いしながらバルトについていき謁見の間に行った




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