結果的に彼は今私の横にいない。だけど私は彼を恨んだ事はない。
少しの間ありがとうございました。
これで終わりとなります。
今日から、ラブコメ小説 共依存〜ペットじゃないからセーフだよね?を書かせていただきます。こちらは長目に書きたいと思っていますので、お付き合いいただければ嬉しいです。
母さん、もうそろそろ店開けるから起きて。」息子の声が響く。
「ばあちゃんはホント店にいるのが好きだね。」孫が優しい声でそう言う。
私は病気の為出産が出来なかったので養子ををもらった。孫にも恵まれた。私は1人ではなかった。そして私は孫の問い?にこう答えた。
「そりゃあ叔父さんから受け継いだ大切な店だからね。それに・・」
「当時大企業のエリートだったじいちゃんがが会社を辞めてまで残してくれた店だからだよね。」遮るように孫が言う。
彼女はシワシワになった顔を赤く染める。
そう、5回目のデートの後少しして私は彼と結婚した。私との時間を増やすためにと、仕事を辞め、叔父の店に料理人見習いとして30を過ぎた年齢で弟子入りし、立派に跡を継いだのである。
約束を守れなかったのは何のことはない、私の方が長生きしているからだ。最後の言葉が「約束破ってごめんな」だったのは何とも夫らしいことだ。
あの日病気が見つかってから、数十年の間で私と同じ病気にかかる人はいなく、医者からも原因不明の生存、前向きになる病気などといい意味で揶揄された。
数十年前から私が死んだら未知で不治の病の研究のため私の体は医療研究機関に売却することが決まっている(かなり高額で。)
元々はこんな私と結婚してくれた夫や、両親が諦めた私を拾ってくれた叔父夫婦に残すつもりのこのお金は、息子や孫に残すことになりそうだ。
振り返れば病気になってからは毎日笑顔でいることを心がけ小さな事でも感謝を忘れず、良き旦那に恵まれ子供や孫に恵まれた。病気のおかげで子や孫に遺産も残すことが出来る。
昔言われた通り、手や足は思うように動かなくなり、すぐに疲労も溜まるようになったが、それが病気か老いかと言われれば何とも答えにくい。
あとはあと1つ、当時医者に言われた病気による弊害の最後の1つ。眠ったまま目をさまさずに死んでしまうかもしれない。
その症状はこの年になれば願ったり叶ったりなもはや老衰のような穏やかな死。そんな事を考えて眠りにつき、そしてまた今日もまた目を覚ます、欲深い私であった。
新しく書いているものの、URLを載せていただきますね。http://ncode.syosetu.com/n6343ev/
共依存もよろしくお願いしますね!




