【番外編だけど本編】この駄文を書いた経緯
罰ゲームなのは嘘じゃ無い、でも内容は私が真面目に考えたモノだ。
今回はそんな舞台裏に関して話していくとともに、約3000字を書いては消すソ連式で精神を磨り減らしてる零戦一号の息抜き回だな。
そもそも本作を書き始めるにあたって、罰ゲームで黒歴史を書くことになった、ここまでは良い。
しかし、内容はオリジナルで無ければならなかった、これが厄介だった。
とある掲示板でどうぶつ■森とバイ■ハザ■ドのクロス駄文を完結させた程度の経歴ではとてもじゃないがまともな作品は創れない。
そこで目を着けたのはプロット作成当時流行りだしていた『神様転生チート物』だった。
神の存在こそ信じてはいるものの、神を信じているわけでは無い私にとって未知のジャンルだった。
日本神話を含め、神仏の類いは人を救う存在では無く、寧ろ災厄を振り撒く害悪である場合が多いのは北欧神話等を見れば語るまでも無いだろう。
美しさやら鍛冶の腕に嫉妬して化け物に変えた挙げ句に英雄をけしかけて殺して証拠隠滅とか凄まじいマッチポンプだよなアテナさんよ?
あと強姦殺人の常連のゼウス&ヘラ、なんであんなのが人気なのか理解に苦しむ。
1週間という手抜き丸見え突貫工事(内1日は完全なるサボり)で世界を創ったくせに自分を信仰してないからって世界を洪水で滅ぼす神とか。
魔女は人間じゃないから犯そうが殺そうが罪にならないとかどこの十字教だろうなぁ?
いやぁ、知れば知るほど信仰心が消えるよね神話って(そもそもメガテ■やってたら普通に信仰心消えて殺意が湧く)
まぁ、元祖ニートことアマ公みたいに人間味のある奴は愛着ありますけどね、某ゲームの影響もあるけど。
そんな私にとって、とても興味深いジャンルだったという事だけご理解頂ければ大丈夫です。
【なんで異世界転生が流行ったのか】
二次創作の場合は『■■を救いたい』等の物語を面白くするための要素として死ぬ存在を救いたいという気持ち等があるのだろう。
他にも主人公が決して物語の中で称えられるような立派な存在では無い場合はその悪事を暴こうと思うだろう。
これは感情移入の類いと考えればそこまでおかしな発想では無いし、主人公が作者の自己投影である理由にもなるので納得出来る。
オリジナルにおける異世界、これは恐らく流行り始めた当時は不況等で世間は暗い雰囲気に包まれていた、虐め問題やブラック企業といった物が浮き彫りとなった頃でもある。
それまで当たり前として流されていた理不尽が一気に表舞台に引きずり出され、未来に希望を持てなくなった人々が増えたと仮定しよう。
すると人は基本的に都合の良い妄想の世界へと現実逃避する、現実に照らし合わせるなら麻薬に溺れる、といったところか。
妄想の世界へと溺れるだけなら他人に迷惑はかからないし犯罪行為では無いので麻薬よりマシではあるが、救いの無い世界に救いを求めていたのは確かだろう。
そこで都合の良い舞台が異世界、その異世界へ理不尽な現実から脱出したいと願った結果が一時期大いに流行った異世界転生であり。
その異世界へと転生する過程を演出する都合の良い舞台装置が神という超常的な、理外の、説明の出来ない存在だったのだと考えた。
ではそんな舞台装置に選ばれた主人公はどんな存在が相応しいのかと考えた結果、現代に不満を抱えている、自己評価の低さないし無能である事。
要するに世間から見て、生きる価値の無い、世界に不要な存在である事。
【チートが流行った理由、チートの定義】
これは前述の通り、理不尽な世の中を『こんな力さえあればどうにでも』という現実逃避の現れだと考えた。
ではチートとは何をもってチートとするのか、と私は思い至った。
圧倒的な破壊力を持つ魔法? なにかが違う。
圧倒的な破壊力なら核爆発でも燃料気化爆発でもなんでも起こせば普通は事足りる。
理不尽なまでの不老不死や回復能力? これもなにかが違う。
確かに非現実的だし利便性はチートに相応しい能力だが、多くの転生物はこうしたチートを扱わなかった。
では何がチートとなるのだろうか、と行き詰まった時、私は原点を振り返ってみた、チートと言えばゲームだろう、と。
無敵、弾無限、攻撃力などの能力値カンスト、移動制限無し、資金無限、フラグ無しでのストーリー進行等々・・・確かにチート(ズル)だ、これこそがチートだ。
では今流行りの異世界転生チートは果たして本当にチートと言えるのか・・・答えは簡単だ、物語が面白くなくなるのでチートは看板だけ、実際はチートでもなんでもない。
読者は理不尽な悲劇を求める、厳密にはその悲劇の上に立つ勧善懲悪という落差から来る快感を求めているのだ。
本当にチートなら悲劇が起こる前に全てを解決してしまう、そんな物語は誰も求めてないし、面白がらない。
となると私もそうした理不尽だらけの物語を書くべきなのか、否、ストーリーテラーは物語における神に位置する存在だ。
1人の人間として、大量虐殺をそうホイホイと容認するような流れを創るのは良心が痛む、ならどうすれば良いか、チートを使えば良い。
多くの異世界転生チートでは個人故に、或いはチートが一点集中だったが故に敵に遅れを取り、悲劇を防げず。
その悔しさを糧に新たな力に目覚めるなり覚悟を決めるなりといったイベントとしてチートと悲劇がセットで描かれる場合が多かった。
全てを救うとして、何が必要なのか、ゲームのチートは言わずもがな、死の運命にすら抗える本物のチートは必須条件だろう。
そうして産まれたのが軍隊、厳密には人類の歴史と言える、軍事に関わるあらゆるモノの召喚と使役だ。
人が足りないなら無限に増やせば良い、場所が離れているなら予め人海戦術でアチコチに戦力を配置すれば良い、事件が起きる前に防げる状況を作り出せば悲劇は起こらない。
宇宙空間に放り出されても即座に宇宙服でもゲームでよくあるパワードスーツでもなんでも装着すれば良い。
極めて高い生存性、他者への回復、蘇生能力も戦争ゲームの能力でチートを使うまでもなくありふれている、なんなら注射を刺すだけで生き返る世界もある。
攻撃力だってSFを含めれば時空を破壊する事も神を殺すことだって可能だ、充分すぎる火力だろう。
防御力だってその攻撃力に見合ったモノが当然備わっているのが常識だ、戦艦の装甲が、自らの最大火力たる主砲を基準にされていたように。
となると私の描くチート主人公はそんな能力を持つべきだろう、となった。
【主人公補正や御都合主義などのメタ要素】
なぜ勇者は人の家のタンスを漁る、というか泥棒をしても何も言われないのか。
なぜ主人公は敵とはいえ人を殺しても罪に問われないのか。
そんな、現実ならば抱いて当たり前の疑問を持ったことは無いだろうか?
アダルト向けのコンテンツなら尚更だろう、時間停止してるのになんで主人公は動けるんだとか、空気摩擦仕事しろとか色々と。
NTW-20・・・じゃなくてNTR物だってどうしてあんなけ音を出しといて気付かれないんだとか。
痴漢物にしろ脅迫レ■プ物にしろなぜ被害女性は黙りを決め込むどころかズブズブと主人公の魔の手にハマっていくんだとか。
そうした疑問を煮詰めた結果、2つの要素に行き着いた、主人公補正と御都合主義だ。
これを持っているから都合良く悪事がバレない、或いは許されるのだ、と。
じゃあ新規作成された私の主人公に補正はあるのか、そら新規作成した出来立てホヤホヤの主人公に主人公補正なんてあるわけが無い。
じゃあどうするかってなった結果、主人公から奪うという結論に至った。
催眠とか洗脳とか外道な主人公は幾らでも居る、なんなら車で少女を轢いた挙げ句レ■プするゲームがあるくらいだ、そんな主人公を殺した所で、誰が悲しむと言うのか。
と、言うことで主人公のゼロの過去は救いの無い苗床モノとか洗脳モノとか強姦殺人モノとかの世界を巡って犯人もとい竿役もとい主人公を殺し回っていたという設定が出来上がった訳で。
【主人公が出来上がったところで、本編をどう創る?】
クリエイターよりもプレイヤー側の身としてはどうしても悩んでしまう領域で行き詰まってしまったのは当然だろう。
そんな時に目に飛び込んだのはTRPGのサイコロを振って出目によって物事を左右するシステムだった。
これを応用すればランダム性というリアリティを保ちつつ異世界という非現実を両立出来るかもしれない、と。
現実は何が起こるか解らない理不尽極まりない世界だ、物語の世界もそうあるべきなのか? 私はそうは思わない。
物語の中でくらい、気楽な世界を夢見させて欲しい、現実で疲れた心に優しい、悲劇の無い世界が見たい。
だが悲劇無くして物語が進むことは無いのもまた事実、そのためのダイスシステムだった。
そんな相反する感情に折り合いをつけるシステムでもあったのだ。
そうして何度も書き直すはめになる世界が創られた。
言ってしまえば私はゲームマスターであると同時にプレイヤーなのだ、無限コンティニューというチートを持った、ね?
目標は勿論、可能な限りハッピーエンドを追及する事だ、物語の面白さは問題では無い、悲劇を防ぐ能力があるのかどうか、それが問題だった。
本作は汎用性の高いチートを用いて、無双や救済といったお約束と言える流れを回収出来るのかという実験でもあるのだ。
以上が、罰ゲームであり、チートや異世界転生ジャンルなどに疑問を持った男の思考実験といえる作品の原点となる。
おかげでリテイクが増える増える、TASさんみたいになっちゃうよ私(白目)
そんな舞台裏でした、リアルが多忙なのもあって更新が遅れてますが執筆はサボってないですよー!
寧ろやり直しで書き溜めたストーリーが消し飛んで精神がモリモリ削れてるまであります(血涙)
果たしてウチの子ゼロはエンディングまで辿り着けるのでしょうか、そもそもエンディングが存在するのかも不明です()