タンスの中からこんにちは
中年女性の声「皇帝陛下!! 皇帝陛下!!!」
バタバタと走り音がする。
女の子の声「はぁはぁ……もうっしつこいなぁ…」
中年女性の声「今日は一日中肩を落とされてはなりませんよ!!
今日王宮は建国記念日初日で、我が国の君主無しでの宴は、他国から引かれてしまいます!
2時間前であろうとも、隠れることは許されません!」
突然、扉を叩き割る音がした。
女の子「ぐ…ぐ……あれぇ〜?ここ、こんなに広かったっけ……?」
すると私は、音がした一番上の段を開けようとしたが、あまりの気持ち悪さに、開けることは出来なかった。
そのとき、厳重に封印されていた一番上の段がスッと開いた。手が伸び、私はおそるおそると後ろに下がった。その手は段の上を掴み、もう一つの手も同じように掴んだ。
女の子「よっこらせっと。ん?」
そこには、チマチョゴリ姿の10代前半くらいの女の子がこちらをじっと見ていた。
すると突然、その子は私に向かって襲いかかってきた。手には短剣。
女の子「おいそこのお前!!何者だ!!!
身なりを言え!!言わぬならこの場で殺す!!」
私「えーー!?こっ困ります!あなたこそ誰なの!?」
女の子「……待ってて!!」
とその子は言いながら、私の体をロープで縛り付ける。
少年の声「こらっ離せぇっ!!」
私「おうい!!」
女の子「お前が何も言わないのであれば、こいつをいけにえにする。」
私「わっわかったから!弟を離してあげて!!
私の名前は明姫。えーと、身なりは先生みたいなもので、歳は24よ。」
女の子「………ふーん。わかった。……とにかくついて来て!!あ!!その前にあんた、うちみたいな服持ってないの?」
私「あーごめんっ!持ってないの。これでいい?」
と言いながら、私は祖母からもらった浴衣を見せた。
女の子「……まぁ、いいでしょうッ!!あの少年はあんたの弟?」
私「うん。私とは10歳年下なの。」
女の子「じゃああんたの弟には待っててもらってもいいかな?」
私「なぜ?なんで弟はダメなの?」
女の子「うちの王宮にはおのこはだめだ。」
そう言われ、私は弟を置き、女の子とあの段に入ったのであった。




