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55.トラベルトラブル港町

「ま、また来た……」


 その日、仕事を片付けて今日は一日ピクニックにでも行こうかなんて考えていた僕の下へと、豪勢な書簡が届いた。

 送り主の名が書かれていないそれはなかなか趣味が悪い装飾がされている。

 僕は嫌な予感がしてため息をつきつつも、無視するわけにもいかずその封を切った。


「えーと……なになに……。プエルトへ行け、お前の力を役に立てろ……なんだこれ」


 港町プエルト。

 それはこの村から東にある港町だ。

 漁業と交易が盛んな町だが、うちの領地とは山脈を挟んでいるせいで最近まであまり交流がなかった。


 行けと言われれば行くのもやぶさかではないのだが、いったい誰が僕に何をさせようって言うんだ……?

 僕は続けてその手紙を読み進める。


「ブリコルカ家の当主を助けてやれ……?」


 ブリコルカとはプエルトを管理する領主の家のことだ。

 特にうちとは険悪でもなければ親しくもなく、僕もブリコルカ家の人間とは会ったことがない。

 父や兄上なら面識ぐらいはあるかもしれないが。


「他にも手の者を向かわせているから、協力して領主の相談に乗ってやってくれ……第四王女アルマ・ハウラ・ディオスぅぅ……!?」


 第四王女アルマ。

 何を思ったか以前父が村へと寄越したお転婆姫様だ。

 たしか第六位の王位継承権を持っている姫で……。


 ……いやいやそんなことはどうでもいい。

 王以外の王族に直接的な命令権は無いとはいえ、家名や続柄までしっかり書いているってことは王の名においての命令ってことなのか……?

 これもしかすると拒否する権利はないのでは……。


 思わず顔をしかめながら見なかったことにしようかと悩んでいると、もう一枚小さな紙切れが封筒に入っていることに気付く。


「……あ、ヘネルさんからだ」


 そこには王女の護衛をしていたおっさんの名前が書かれていた。


「……えーと……あんまり気負わんでください、面倒なら無視してオッケーです。姫が点数稼ぎたいだけなんで……」


 簡素に書かれていたそれは、僕の立場を考慮した文面なのだろう。

 重要なことが何一つ書かれていない手紙ではあったが、アルマ姫の覚えを良くしてブリコルカ子爵とも仲良くなるチャンスには間違いない。

 地位のある者との交流は、村の交易や発展にも有用と思えた。


 しかし、港か……。


 僕は空を見上げる。


 広がる海。

 賑わう市場。

 青い空。

 港には船が並び。

 噂に聞くサキュバス船……。


 見上げた空を、雲が流れていった。



「……交易路の拡大、領地間の通商条約、取引税率の制定。……やらなきゃいけない仕事ばかりだな!」


 僕は勤労意欲に燃え上がる。

 そう、これは村の為なのだ。



   ☆



「ひゅー……! ここが港町かぁ……!」


 馬車に揺れること一日。

 ハナたちの反対を押し切って、僕は一人港町へとやってきていた。

 護衛が必要だと心配する彼女たちであったが、一緒に来られては困る……もとい、必要になったら契約の本(レメゲトン)で呼ぶから大丈夫と説得をして、僕は一人で旅立つこととなったのであった。


 港町の表通りを人々が忙しそうに行き交っている。

 あまり活気があるとも言えないが、うちの実家(ウルブス)よりは人口が多そうだった。


 思い返してみれば、完全に一人となるのは久しぶりかもしれない。

 まあ僕も以前のようなただの遊び人ではなく、任命された特使として来たからには立派な大人として――。



「――迷ったぁ!」


 僕は古く衰退した町並みの中にいた。

 ここどこ。

 海どこ。

 荷物どこ。


「……あれ!? 荷物!? 荷物がない!?」


 お、おかしい。

 さっきまで革袋に入れて持っていた荷物がない。


 ……はっ! さては海辺で綺麗なお姉さんを見ていたときに……!?

 ま、まずいぞ!

 あの中には契約の本(レメゲトン)も財布も姫の書簡も入っているのに……!


 そんな慌てる僕の様子を見て、道ばたで果物を売っていたおじいさんが笑った。


「あっひゃっひゃ。あんた旅人かい。さては”同盟”にやられたな」


「ど、同盟……?」


 聞き返す僕にその髭面のおじいさんは頷く。


「地下通路ダンジョン同盟……と奴らは名乗っているが、まあケチなギャング団だ。ほれ、これでも食って落ち着きなされ」


 おじいさんは露店に並べていた桃を手渡してくれる。


「食いっぱぐれたスラムのガキ共が群れて悪さしてるのさ。残念だが荷物は諦めた方がいい」


「あ、えっと……ありがとうございます……。で、でも荷物の中には大事な物があって……!」


 特に契約の本(レメゲトン)は僕にとっての命綱と言えるようなものだ。

 僕の様子にふむ、とおじいさんは首を傾げる。


「……それなら地下に行ってみるしかないかもしれんな」


 彼は路地裏の奥を指し示す。


「この町は遺跡の上に建てられた町だ。とはいえ遺跡自体は大昔に廃棄されたただの穴蔵でな。そこに奴らは住み着いている」


 僕が路地裏の奥を覗くと、そこにはぽっかりと空いた穴とそれに続く階段が見えた。


「そこがいくつかある入口の一つだ。まあ命が惜しければ近付かんほうがいいとは思うがね」


 その忠告に、僕は不安を抱きつつも頷いてみせる。


「……ありがとうございます。頑張ってみます」


 荷物を諦めるわけにはいかない。

 特に契約の本(レメゲトン)は。


 僕の言葉に彼は笑う。


「その桃は情報料含めて一銀な。ツケにしといてやるよ」


 ……金取るのか……。

 僕は自身の笑みが引きつるのを感じつつ、闇に続く階段の方へと歩みを進めた。




   ☆



 暗闇の中、地下へと伸びる階段を進むと意外とその中は明るかった。

 いたるところで天井が崩れ落ち、上から光が注ぎ込んでいる。

 その分石造りの床は脆く、気を抜けば足を踏み外してさらなる地下へと落ちていってしまいそうだった。


 おそるおそる僕は道なりに歩いていくと、ひらけた空間に出る。

 大きめの家ぐらいの広い空間で、天井は全て崩れていた。

 そしてそこには地べたに座ってコインを並べている少年が一人。

 その手の中にヒポグリフの革袋を持っている。


「あー! 僕の財布!」


 僕の言葉にその少年は「ゲッ」と一声あげると、並べていた貨幣を回収しようとして崩してしまう。

 あたりにお金が散らばった。


「あっちゃー。やっちまった」


 僕は慌てて彼のそばへ駆け寄る。

 しかし彼は落ち着いた様子で、近寄る僕に声をかけた。


「ちょっと拾うの手伝ってよあんちゃん」


「え!? あ、うん……」


 僕は言われるままそれに従いコインを回収する。

 ……ってそうじゃない!


「いやいや! 元々僕のお金だよね!?」


「あれ、そうだっけ?」


 白々しくそう言ってその場を離れようとした彼の肩をつかむ。

 ビクリと彼は身体を震わせた。


「頼む! あの本だけでも返して!?」


「へ!? ……あ、うん……殴られるかと思った」


「そんなことしても本は返ってこないからね! 頼む! 絶対君に損はさせないから!」


 僕の必死の形相に気圧されたのか、彼は苦笑しつつそれに答える。


「あ、あの本そんなに高価なもんなのか?」


「高価とはちょっと違うんだけど……」


 あれはもちろん僕の命綱でもあるんだけど、でもそれ以上に……。


「……絆、かな」


 あの本が無かったら妖怪たちとは出会えていないし、そもそもハナとも出会えていなかったかもしれない。

 そんな僕の言葉に彼は「ふーん」とこちらの瞳を覗き込む。


「あんちゃん甘っちょろいな」


 そう言って彼は笑った。


「でも嫌いじゃないぜ。着いてきなよ」


 どうやら僕の必死の懇願が通じたようだ。

 いや、元は僕のものなんだけど……。


 しかし彼が歩き出すと、それを咎めるように地下通路の闇の奥から声がかけられた。


「おいマリネロ。よそもん入れるとは何考えてやがる」


 奥から現れたのは上半身裸の筋肉質な男だった。

 その頭は中央を残して鳥のトサカのように刈られており、その様相は異様だ。


「……なんだよ。俺が何してようとあんたには関係ねーだろ。そもそも地下はあんたのもんでもねーし」


 マリネロと呼ばれた少年が言い返すと、男はその額に青筋を浮かび上がらせる。


「てめえ……今がどんなときかわかってねぇのか?」


「知らないね」


「ああ!?」


 トサカ頭の男が声を荒げながらマリネロへと近付いた。

 僕は間に入るように、少年の前に出る。

 男がその足を止めた。


「……なんだぁ、てめぇ!」


「ひぇっ……な、なんでもないです!」


「ああ!? ……あ? お、おう……そうか……」


 つい萎縮してしまった僕に、彼は戸惑う。


「……じゃねえよ! なんなんだおめーは! こいつの知り合いかぁ!?」


 男は声を荒げる。

 ……つい少年の前に出てしまったが、今までの命の危険に比べたら全然怖くは……怖く……ちょっとだけ怖い……。

 僕は少し拳を震わせつつも相手の目を睨みつけた。


「僕は……」


 知り合いというわけではないが、本は返してもらわなければいけない。


「彼の雇い主、です」


「ああ……!? 雇い主だぁ……!? じゃあ代わりにてめぇをぶちのめしたらいいってことかぁ……!?」


 トサカ頭の男は自身の胸の前で指の骨を鳴らす。


 その様子を見て、僕は少し冷静になる。

 ……なんだか三下っぽい。

 今まで殺しに来る前に警告してきたやつなんて、一人もいなかったしな……。


「おらぁー!」


 彼は思い切り腕を振りかぶり、勢いを付けて殴りかかってくる。


 ……あれ? 避けれそう。


 僕は大きくバランスを崩しつつも、横へ飛んだ。

 当然のように男の拳は空振りに終わる。


 サナトとミズチの授業を聞いていたせいか、素人の拳ぐらいなら何とか避けられるか……?

 とはいえ体力がない僕では、そう何度も避け続けることは無理だろう。


「て、てめぇなかなかやるじゃねぇか……!」


 男は吐き捨てるようにそう言うと、こちらを睨みつけた。


 ――しかし、どうしたもんかな。

 さすがに僕一人じゃどうしようもない。

 ……いや、それなら僕一人じゃなかったらいいのか……?

 例えば……妖怪たちならこの場をどう切り抜ける?


 僕は頭の中にサグメの顔を思い浮かべた。

 彼女の言動を思い出し、それをなぞる。


 ――まずは、目の前の男を観察する。


 彼は視線を僕と少年の交互に送り、見比べていた。

 ――迷っている。

 その隙は利用できそうだ。


「――やめとけ。僕はあんたの敵じゃない」


「……あん?」


 僕の言葉に男は訝しげな表情を浮かべた。


 ……思わせぶりな言葉で注意をこちらに向ける。

 次に彼がさきほど言った言葉をそのまま返した。


「”今がどんなときかわかっていないのか?”」


 訳知り顔に話す僕の言葉に、彼は少したじろぐ。


「お、お前には関係ねぇだろうが……!」


「そうかな? 僕に関係ないとなぜ言い切れる?」


 僕は話の方向を少しズラす。


「あ、ああ? そりゃお前がよそもんだからで……」


「他の奴らにバレるとマズいだろ? だからあまり事を荒立てるなってことさ」


 相手の話を遮りながら、話題をどんどん変えていく。

 そうして彼の内面を探りながら、余裕を見せるように笑った。

 男は僕の言葉の真意を汲み取ろうとしてか、思い悩むように黙り込む。

 とはいえ、僕の言葉は虚飾であって中身はない。

 いくら考えても彼に結論は出せないはずだ。


 ……さて、もう一押しで追い払えそうだが……。


「……早くここを離れた方がいい」


「あん?」


 僕の言葉に彼は眉をひそめた。


「さっき見たんだよ、奴らを。僕は忠告しに来ただけさ」


「奴ら?」


 男は首を傾げた。

 あ、別に敵対組織がいるとかじゃあないのかな……?


 ちょっと間違えたかな、と心の中で冷や汗をかいていると、少年が声をあげた。


「あ、あれ!」


 彼の指さした方を男と僕は見る。

 崩れた天井の上に見える地上の様子。

 そこには町中だと言うのに鉄の胸当てを付けて武装した、鎧姿の兵士たちがいた。


「げぇ、騎士団の奴らか……!」


 騎士団?

 騎士団と言ったら、町の衛兵ではなく王都の……?

 僕が首を傾げていると、目の前の男は僕の手を掴んだ。


「オラ何ぼさっとしてやがる! マリネロも! 逃げるぞ!」


 彼はそう言って無理矢理僕の手を引いた。

 えっ、えっ?

 マリネロも財布を懐に入れ、僕たちの後に続く。


 手を引かれつつ後ろを振り返ると、階上の兵士たちの中に一人の見知った顔を見つけた。

 ――あれは……コロネさん……?

 以前、アルマ姫の護衛を務めていた女性だ。


 僕は彼女に声をかけることもできず、男に手を引かれたまま地下通路の奥へと導かれるのだった。



   ☆



 地下の通路をぐねぐねと進み、最初入った入口とは別の出口から外へと出る。

 太陽の光を浴びて、トサカ頭の男はその凶悪な外見に似合わない笑みを浮かべた。


「おう、さっきはすまねぇな。あいつらのことを知らせに来てくれたんだろ? ありがとよ」


「……いや、いいんだよ。僕もこっそり君らのことを応援してたからね」


「そ、そうか……。へへ、ファンだったとはな。すまねえな、疑っちまって。俺はちょいと他の奴らに知らせてくる。また来てくれ、次は歓迎するぜ」


 男はそう言って地下通路へと消えていった。

 ……どうやら気に入られてしまったらしい。

 ちょろい……。


 その様子を見ていたマリネロが呆れたような声をあげる。


「……あんた。一応聞いておくけどさっきのは全部、でまかせだよな?」


 彼の言葉に僕は苦笑する。


「当然」


「……良かった。騎士団の仲間かと思ったよ」


 マリネロは安心したようなため息をついた。

 彼も騎士団を恐れているのか。


「……王都の騎士がなぜこの町に?」


「さあ? でも俺たちを目の敵にはしてるみたいだ。あいつらが来てから商売上がったりだよ」


 彼の言葉に僕は考え込む。


 アルマ姫が寄越した手勢というのは彼女たちのことだろう。

 治安維持の活動を手伝っているのだろうか。

 あとで詳しい話を聞きに行くか……?


 そんなことを考えていた僕の前を彼は歩き出した。

 彼は僕に振り返る。


「まあいいや。それじゃああんたの荷物、取り戻しに行こう」


 彼は悪びれもせずに笑った。


「全部売っちまったからさ」



   ☆



 その日は結局、マリネロの後を付いて市場を巡ることとなった。

 何とか契約の本(レメゲトン)を買い戻し、ホッと胸を撫で下ろす。

 いくつか既に行方がわからなくなってしまった物もあるが、とりあえず本だけでも取り返すことができたので御の字だろう。


 そうして市場を巡り終わった時には、既に太陽が傾いていた。


「はいよ」


 マリネロは僕に財布を投げ渡す。

 荷物を買い戻したせいで、中身は随分と目減りしていた。


「ありがとう。じゃあこれお駄賃」


 僕は財布の中から銀貨を数枚取り出し、彼に渡す。


「……あんた、つくづくお人好しだな」


「え、え……? で、でも僕一人じゃどうしようもなかったし……」


「元はあんたの物だろ……。……なんかあんた、放っておけないな。すぐ野垂れ死にそう」


 そう言って彼は笑った。

 ……反論できない……。

 はっはーん。さては僕、実家を出たときから全然成長してないな……?


 まあ過ぎたことを考えてもしょうがない。

 今は未来のことを考えよう。


「……あ、そうそう。マリネロ、でいいのかな? ついでに――」


 今日の宿でも紹介してもらおうかと声をかけようとしたところで、遠くから地鳴りのような音が聞こえた。

 僕たち二人はその方向へと目を向ける。

 それはどんどんこちらへと近付いてくるようだった。


 ブオオオオン。


 赤い車体の運搬車。

 後ろに巨大な鉄の荷車を取り付けたその機体がこちらへ迫ってきた。

 荷車には何やら四角く大きな鉄の箱が取り付けられている。


 その異様な姿にマリネロはぽかんと口を開けた。


 それは僕の前まで近付くと、キキッと鳴いてその動きを止める。


「……カ、カシャ……!?」


 なんでここに。


 そう言おうとした瞬間、後ろの箱の側面がバーンと開いた。

 そこから飛び出た影が駆けてきて、勢い良く僕を押し倒し馬乗りになる。


「――あるじさまぁ!」


「ハナー!?」


 感極まったような表情を浮かべ、ハナは僕のお腹にまたがったまま叫んだ。


「主様のお体のことを思うと心配で気が気でなくて! 思わず駆けつけてしまいました!」


「そ、そんなに心配しなくても……」


 まあ実際に契約の本(レメゲトン)をなくしてしまったのだし、たしかにピンチではあったんだけど……。


「いいえ! やはり主様の健康を管理するのがわたしの仕事です! ささ! ごはんも既に用意していますよ!」


 彼女はそう言って僕の上から立ち上がる。


「ご、ごはん……?」


「はい! 遠出となるとどうしてもわたしの魔力が弱まってしまうので……ムジャンさんたちに頼んで依代となる家を作ってもらいました!」


 ハナがそう言ってカシャの後ろにつながれた四角い箱の扉を開けて、中を見せた。

 その箱の中には、ベッドやキッチンといった居住設備が小さいながらも整っている。

 数人が快適に暮らせそうな空間がそこにはあった。


「動く家……!?」


「イエス、マスター。キャンピングカーです」


 僕の言葉にカシャが答える。

 家に縛られているなら、家を動かせばいいという発想か……。

 座敷わらし恐るべし。


「さあ、今日は腕によりをかけて作った炊き込みご飯ですよ!」


 ハナはそう言って箱へと乗り込む。

 何かやたらテンションが高いが、そんなに寂しかったんだろうか……。


 呆気に取られている僕の横で、マリネロもまた呆然とカシャの姿を眺めていた。


「……ごはん食べてく?」


「え? あ……うん……」


 僕たち二人は困惑しながらも、その車両へと乗り込む。

 中は結構快適で、僕とハナは一日ぶりに共に食卓を囲むのであった。


 ――ハナ、行動力あるなぁ……。

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