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ちと。。遅れました。。構想は出来ているんですが。。。
がんばりまー^^w
エドワードは、目の前に座りなおした少年をの姿を確認し、親方様が弟子にしたという、始めて見るその少年を見定めていた。
組織にとっては、そのものの持つ本名に意味は無いといってよかった。持ち込まれる様々な依頼に対して、それを実行出来る能力と意思さえあれば。
特に秀でた能力を持ったものは、その能力を冠した「二つ名」のようなコードネームを与えられていた。
(「ライトニング」か。。。親方様のコードネームが「フラッシュ」。。。閃光の弟子は雷光か。。。親方さまのごとく、神速の剣技を持つものなのだろうか。)
(しかし。。何故。。。「闇」。。。本来色でグループを表すはずの組織において、「闇」。色とは言えないそのグループの名、それが何を表しているのか。。)
(まあ。。そのうち答えはこの少年の仕事を見ていれば解かるだろう。)そう思い直し、あらためて秘書である紫陽花の入れてきたコーヒーに口をつけた。
「こちらの案件につきましては、紫陽花のほうから説明させますので。」エドワードはそういいながら、先程出した拡大した写真と、写真に写った少女に関する資料をテーブルの上にクロノに見えるように置いていく。
「失礼します」そう言うと紫陽花はクロの横に座り、資料を読み上げていく。
「この少女の名はケイト・マックッスウェル。現在19歳。祖先としてさかのぼれた10代前までの記録の中に3代前、5代前、8代前に戦闘種であるロードの血が入って居ることが確認されました。」
戦闘種ロードは、およそ5万年前突如として空に現れ、竜騎士を操り、恐竜に近い爬虫類の巨大化した生物たちを殲滅した種族たちであった。平均的な人類の3倍から4倍の反応速度をもつとされているロード達の血縁は、戸籍上厳重に管理されていた。
5万年前の宇宙船団による大規模移住は、おおよそ200万人と言われているが、様々な人種で構成されていた。ロードはその一部5万人ほどの少数民族であったらしい。
移住後は、他の種族がそれぞれ自分達に適した環境の場所を見つけコミュニティーを作っていったが。ロード達は移住する人々の護衛として雇われ、様々な場所に転々と散らばり、その後もそこに住み着いたためロード達の町という存在はこの星に存在してはいなかった。
人類の「種」としての人口が1億に近いとされるこの星で、ロードは「種」として20万、本来もつロードの能力を示す者は2万人と逆に減っているのが現状であった。そのほとんどの者が、コミュニティーを経て国家となった国の軍隊等に帰属しているが、移住により多種族との婚姻を経て血の薄まった者たちはその限りではなかった。
特に隔世遺伝によるロードはその把握が難しく、「帰属するロードの数で戦争が決まる」と言われている今日では、国家間によるその奪い合いが顕著となっていた。
この少女「ケイト」もそんな中の一人であった。
「次に彼女の基本能力値ですが、感知反応値 Bランク、瞬間反応力 Cランク、身体能力 Eランク、身体耐久力 Eランク、頭脳 Bランク。以上です。」
(ロードの能力値は、A~Dの5段階に表すのが通常で、それに満たないものは Fランクとされ、値は受け継いでいるが、能力の出ないものは Gとされていた。)
「この能力値は、当社のアミューズメント部門である、オンラインゲーム部門のアーケード格闘ゲームマシンによるデータで確認されたもので、十分信用出来るデータといえます。」
「ええええええぇぇ~・・・・あのゲームまでうちのなんですか・・・。」クロは驚いて目を丸くした。(・・・うちは一体・・・何屋なんだ????。。。)そう思った。
「・・・もしかして・・・KING-orz-・・・って。。。。。」ふといやな顔が頭に思い浮かんだ。にんまり目じりを下げうれしげに笑って「俺・・TUEEEEEEE@@w」って言っているクロノの師匠のもだった。
「・・うちの・・・親方様みたいですねー。。。」紫陽花が顔を少し引きつらせた笑顔で言った。
(あのひとは・・・ほんとに・・・)っとクロは、天井を見上げる。
そのゲームは星中のゲームセンターやショッピングモールなどに置いてないところは無いというくらい大人気のアーケードの対戦型格闘オンラインゲームだった。1対1から50対50まで対戦出来、休日ともなれば行列まで出来るほどだ。
年に一回行われる大会は、テレビで放送されたほどだった。
VR技術の軍事訓練機を応用したものと噂されているが、身体能力をロード並みに上げた状態で飛び道具以外の通常武器を基本10種類を使用して対戦出来るゲームであった。
勝負に勝つ事によって武器自体も強化出来ることや、対戦時間によって自身の基本身体能力の増加や、武器ごとにスキルを使用できるようになるなど、やりこみ要素もあることから、たんなる対戦格闘ゲームではないところが、多くのファンを集めている要員であるようだった。
「そんなデータがあるのに僕が何することもないでしょう???とっととスカウトでもなんでも・・したらいいじゃないですか。」クロが不機嫌そうに言う。
「そうなんですが。」エドワードだ。「(グループの隊長が認めた者)規定という規定がありまして。。。」
「僕は隊長なんかじゃありませんよ。僕一人しか居ないんですから。」
「わたしは、グリーンの2番で副長です。ライトニングは・・・闇の1番・・・一人でも隊長にわ変わりありません。」そう言うと紫陽花はニコッとした微笑をうかべた。
(・・・うっ・・・これだよ・・・必殺「作り笑い」都合の悪い仕事や人の嫌がることを押し付けるための最終兵器。。。全社的に特に管理職の者は必ず習得している必殺スキルであった。)
エドワード方を見るとそこにもエドワードの必殺「作り笑い」が炸裂していた。