第1章 1
クロと銀 第一話
「アテンションプリーズ。」「当機は、まもなくゴーダー共和国ミーシズ国際空港に着陸いたします。・・・・・・・・」
スチュワーデスの到着アナウンスを耳にしながら、クロノス・RQ・マジェスティン(以下クロノ)は、旅客機の小さな窓から外を覗く。昼間にも関わらず真っ白でなにもみえなかった。クロノは普段、大型貨物機のパイロットとして星中の空を飛んでいる。
ミシーズは、この星の北半球に二つある大陸の一番大きな大陸中のちょうど中間辺りに位置する半島状に伸びた先に位置した街で、漁業と大型船の補給基地として古くから栄えた街だった。空港は、大型船の寄航する港に併設するように海を埋め立て、滑走路が海に突き出したように設置されていた。
街は港を中心にして、丘陵の上へと広がっており、その頂上の500Mより下の300M地点までは、びっしりと民家に覆われていた。飛行機が着陸するには、海から進入すれば、海の横風に泣かされ、丘から進入しても、海風で出来た雲を出ると街がいきなり広がって、街スレスレに降下しなければならないという、パイロット泣かせの空港といえた。
そおいえば、今日のこっち向きのフライトは(自分の所属する会社のフライト計画を思い浮かべる。)同期のミッシェルだったはずだ。
また「見えね~~~、こえええぇぇぇぇぇ~~~、こんなとこ・・だいっきらいだあああぁぁぁあ~~って」叫びながら着陸させるのだろうと、思い浮かべて一人でほくそ笑んでしまった。
ほどなくして、クロノの乗った旅客機は旅客スポットに誘導されて降機となった。
「ありがとうございました。」とスチュワーデスが降りていく乗客一人ひとりに挨拶している。「巧い着陸でした。って、機長にお伝えください。」降りしなにスチュワーデスに声を掛けると、何か察したように大きくお辞儀で返してくれた。
入国審査を終え、手荷物を受け取ると足早にロビーを駆け正面ゲートを出る。ここにくるたびに感じる、少し蒸しっとした空気の重さに少しいらっとする。赤道直下の(暑いけれど、からっとした感じ)に体がなれてしまっているため、乾かず、いつまでもシャツにまとわり付くような汗が気持ち悪く、普段から着慣れていないスーツを一瞬でも早く脱ぎたいそう思った。
すぐにタクシーを拾い、運転手にオフィス街の大きな有名なビルを指定して車を走らせてもらう。気のよさそうなタクシーのドライバーがクロノに声をかけてきた。
「まだ若そうなのに、仕事ですか?」「ええ、今年入ったばかりの新人で、配属がこちらに決まったので・・」(いつも、そう言う事にしていた。)クロノは実際に、この星の一般人が働く年齢の一番若い方の年齢でしかなく、少し背が低いのと母親にそっくり似てしまったため、男としてはなおさら幼く感じられるとわかった上での話である。
指定したビルの前に到着すると、タクシー料金のおつりを渡しながら「つらいこと多いけど、がんばるんだよ。」と励ましの言葉をかけてくれた。「ありがとうございます。」元気よく挨拶をして、一旦そのビルにはいるが、すぐに出て別のブロックにある、自分の所属する会社の支社のあるビルへむかった。
元からそうするよていだったのだ、たとえ1週間程度の仕事とはいえ、素顔を見られたとこから足取りをつかまれる心配があるような行動をとらないことが、一番といえるからだった。
どのようにして書き出そう、どこから書き出そう・・・・悩んだ結果のかきだしです。
もっと派手な戦闘シーンから。。。。まあよしとします^^: