Paradise⑥
「──いただきます」
皆で、お祈りを捧げてから朝と昼に比べたら少しだけ贅沢に。
チーズや野菜がある食卓を皆で囲む。
街へ行けば電気とかもあるみたいだけれども、うちではもっぱら蝋燭を使っている。
壁や長テーブルの蝋燭の火を灯してはボンヤリとだけれども、どこか落ち着く明るさを放っている中で食事を始める。
「あー、良いかな?」
食べるときは基本的には頂く命に感謝をしながら食べているので黙食が基本だったけれども、今日は思い出したように神父様が声をあげていた。
「あっ、皆はそのまま感謝をしつつ食べていて大丈夫だからね。今週の日曜の朝に6歳の子達には洗礼式を挙げようと思うから時間を作っておくようにお願いするよ」
うん、では宜しくね。
そう、シスターにも話し掛けては神父様もご飯を食べ始める。
けれども、僕と同じ6歳の子達はそれに色めきだっていた。
6歳の洗礼式は特別なのだ。
世界に受け入れられる日とも言って、世界で共通で受けるやつでもあるから。
とりあえず、僕も多少はワクワクしていたのだろう。
持っていたスプーンを取り落としそうになる位には高揚していたみたいだった。
落ち着いてスープをすくっては口に運び、夜のご飯を済ませては薪で温めたお風呂に皆で手早く入って暖まっては自室へ行き布団を早くに被るのだった。
「なぁ、トワ……楽しみだな」
『うん』
「俺……どんな加護貰えるんだろうなぁ……」
『う……ん──』
友人の話しに相槌を打っていたら自然と眠ってしまっていたようだった。
そして、楽しみがあると日々は過ぎるのも早くて。
朝は牧場や畑、後は内職やらのお仕事をしつつも、昼は勉強をして──夜はたまには豪華なシチューが出たりもして日曜はあっという間に近付いて来ては僕を歓迎するかのように迎えてくれるのだった。