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用語解説(本編読了後の閲覧推奨)

本編読了後の閲覧を推奨します。

また作中に明記されていない情報も含みますので御了承ください。

【マレビト】

舞台になった惑星の存在する宇宙とは別の宇宙、あるいは別の次元からの来訪者。

過酷な環境で生き延びる為に、進化の過程で高い耐久力と様々な超常の能力を身につけた。

あらゆるエネルギーの元になる「マナ」を発見し、そこから「魔法」を開発して厳しい環境に適応するなどの高い知性と技術力を持つ。

元々の耐久力も高かったが、更に遺伝子の改造を行って、あらゆる(やまい)から解放され、不老 (成人してからは見た目が変わらない)と無限の寿命を得た。

しかし、その弊害か、出生率が低下し、新たな個体が誕生しなくなった。

それに加えて、宇宙規模の災害が起き、住んでいた世界が次元ごと崩壊するという運命を辿った為に、生き残った者たちは宇宙から宇宙へと、長い旅をすることになった。

そして、過酷な旅路の果てに辿り着いた惑星「楽園(パラディソ)」を終の棲家として、海や大地に溶け込んでいった。

また、その中には、「楽園」の先住民である「人間」と(つが)って子を成した者もいた。

なお「マレビト」というのは、「人間」が付けた呼び名である(マレビト=神と解釈している人間も多い)。

マレビトの持つ超常の能力としては

・いわゆる念動力(サイコキネシス)

・火や冷気などを自在に操る

・念話や精神干渉など、自他の精神に作用するもの

・他者の傷を治す治癒能力

 …などが挙げられるが、種類もバリエーションも多い。

「神」の別名が表すように、「人間」から見れば「奇跡」としか思えない力を発揮する者もいる。

筋力や反応速度、動体視力などの身体能力は、人間と大差ない者から超人レベルまでとバラつきがある模様。


楽園(パラディソ)

「マレビト」たちが過酷な旅の末に辿り着いた、とある宇宙に存在する惑星。

先住民である知的生命体「人間」が棲んでいた。

重力や大気の組成、気候条件、太陽にあたる恒星の周囲を公転している、月にあたる衛星があるといった条件は、リアルの地球とほぼ同じ(という設定)。

楽園(パラディソ)」という名は、この惑星を見たマレビトによる呼び名が、そのまま定着したらしい。


【伝説】

「楽園」の先住民であった人間の視点から語られた「マレビト」に関する言い伝え。

「異能」が生まれるようになった経緯の他に、「楽園」を我がものにしようとした「悪神」を、他の神々(マレビト)が討伐したという話も含まれている。

「アストルムクロニカ」の世界では、地域を問わず「そこら辺の子供でも知っている」レベルの常識らしい。


【悪神】

「伝説」に登場する、人間を滅ぼし「楽園」を我がものにしようとしたマレビトの一人を指す。

白い肌と髪に赤い瞳、背中には光の翼を持つ男性の姿をしていたと言われている。

人間を守ろうとした他のマレビトたちに「討伐」された。


異能(いのう)

「楽園」の先住民である「人間」が「マレビト」と交わることによって獲得した、超人的な身体能力や超常の能力、また能力の持ち主を指す言葉。

全ての「人間」から「異能」が生まれる可能性はあるものの、実際の出現率は稀で、不確定。

異能ではない両親から異能が生まれることも、双方が異能の両親から普通の子供が生まれることもある。

能力の系統としては大まかではあるが以下のように分類されている。

・戦士型

 頑強な肉体と超人的な身体能力を持つ

 戦士型の異能同士による戦闘は、その反応速度のぶつかり合いの為、普通の人間の目では捉えられない

 高い耐久力を持ち、普通の人間であれば即死してしまうレベルの負傷をしても生存できる確率が高い

 異能の中では、最も多いタイプ

・術者型

 生まれ持った「マナの器」(後述)が極端に大きいタイプ

 魔法を使う為の素質に恵まれていると言えるが、見た目では分からず、魔法に関わりのない生活をしていると見逃されがち

・特殊型

 「魔法」に頼らずに超常の現象を起こすことができるタイプ

 能力の種類は「マレビト」の項にあるように多彩である

 出現頻度としては稀

・複合型

 上記の能力を複数持って生まれた者 (例:戦士型+特殊型 など)

 非常に稀 (一説には胎内での生存率が低いらしい)


異能(いのう)の者の成長について】

「異能」の中には、普通の人間よりも成長が緩やかで、成人してからは殆ど外見が変化しない者も存在する。

マレビトの特徴が強く出ている為と言われている。

寿命自体は長寿の傾向があるものの、不死ではない。


【異能と「法」について】

この世界の多くの国では、「異能」に対し法的な制限を強くかけているところが多い。

人間である以上、「異能」の中からも悪意を以て力を揮う者が現れる可能性は当然あり、そういう者たちを野放しにしては社会秩序が保たれない為である。

例として、異能の者が故意に普通の人間を傷つけた際には、手足の腱を切って動けないようにする、通常よりも遥かに重い量刑を課すなどがある。

  

【マナ】

どこにでも無尽蔵に存在するが、マレビトたちによって「魔法」の発動に利用されるようになった物質。

空間から取り出して利用するまでの手間はかかるものの、有害な廃棄物を出すといったことがない。


【魔法】

この世界においては、「マナ」をエネルギーに変換する為の技術。

基本的には呪文の詠唱によって空間から「マナ」を取り出し、熱や光などの形に変えるといった感じ。

発動する為には、「魔法」の仕組みを理解し、呪文を正確に唱えること、また、使おうとする呪文の効果に見合った量の「マナ」を扱えることが条件になる。


魔導絡繰(まどうからく)り】

「魔法」を機械仕掛けで自動的に発動できるようにしたもの。

起動はスイッチを入れる、パスワードを唱えるなどの簡単な操作で行える為、魔法の心得は不要である。

リアル現代社会の電化製品をイメージすると分かりやすいかもしれない。

魔導炉(まどうろ)(後述)からのエネルギー供給が必要なものと、それそのものが「マナ」を取り込んで動力を生み出すものがある。

 外部からのエネルギー供給が必要:部屋の照明 遠隔受像機(テレビジョン)や冷蔵庫といった家庭用品など

 外部からのエネルギー供給が不要:着火装置(ライター) 光剣(こうけん) など


次元航行魔導艦じげんこうこうまどうかん

マレビトたちが、崩壊する故郷から脱出する際に乗っていた(ふね)

彼らの技術の粋が集められている。

現在でも、「楽園(パラディソ)」の各地に、朽ちた遺跡のように残っているものがある。

 

魔導炉(まどうろ)

周囲の空間から取り込んだ「マナ」を動力に変換し供給する魔導絡繰り。発電所のようなもの。

大きさは様々なものがある。

社会基盤(インフラ)の一つだが、裕福な者は個人で所有していることも多い。


【マナの(うつわ)

「人間」が魔法を使う際、一度にどれくらいの量の「マナ」を扱えるかを表す言葉。

「マナの器」が大きければ呪文の効果が高くなる、または高度な呪文を使えることから、魔法使いを志すのであれば、大きな「マナの器」が必須と言われている。

生まれつき決まっている素質であり、訓練などで大きくするのは、ほぼ不可能。


【智の女神】

マレビトの技術者「ニクス」によって造られた人工知能兼データベース(作中では『考える魔導絡繰り』)。

機械には無い、思考の柔軟さや曖昧さを補う為に、マレビトの女性「プルム」を生体部品として使用している。

長らく眠りについていたが、「人間」によって発見された際に目覚めた。

その知識と分析能力によって「人間」を自らに依存させ、「アルカナム魔導帝国」の支配者となった。

なお人間たちは、「智の女神」を純然たる『考える魔導絡繰り』と思っている。

「智の女神」という呼称は、人間が付けたもの。


【アルカナム魔導帝国】

当初は「智の女神」を研究、調査する為に集まっていた者たちの集団だったが、いつしか国を形成するに至った。

高度な魔法技術を独占しており、文明レベルは他国と比べものにならない(現代日本と同等あるいは少し上のイメージ)。

帝国という名ではあるものの、皇帝は都度「智の女神」によって選出される為、世襲ではない。

あらゆる物事の決定を「智の女神」に委ねており、帝国民は彼女に服従するよう教育されている。


帝国十二宗家ていこくじゅうにそうけ

アルカナム魔導帝国創立の際に功績を上げて特権階級になった者たちの子孫。

代々、中央に人材を送り続けているが、現在では既得権益を貪るだけの者も多い。

警察などの国家権力からも聖域的な扱いをされている。


併合領(へいごうりょう)

帝国と争い敗れた末に併合された地を指し、複数存在する。

建前上は併合領の住民も帝国民と同様に扱われる筈だが、実際には本国よりも重い税を課せられたり、社会基盤(インフラ)の整備を後回しにされるなど冷遇されている。

貧しい暮らしに耐えかねて本国に働きに出る者もいるものの、「劣等民族」扱いされ、不当な差別を受けることが多い。


皇帝守護騎士団(インペリアルガード)

アルカナム魔導帝国において、全員が「異能」の者で構成された、皇帝を守護することを役割とする、皇帝直属の戦闘集団。

彼らが従うのは皇帝、そして「智の女神」のみで、たとえ、軍の最高位である元帥であっても、団員に命令することはできない。

この世界では、「異能」に対し法的な制限を強くかけている国が(ほとん)どだが、皇帝守護騎士団(インペリアルガード)には、それが適用されないなどの特権が認められている。


光剣(こうけん)

アルカナム魔導帝国の皇帝守護騎士(インペリアルガード)に配備されている、魔導絡繰(まどうからく)りを用いた武器。

通常時は剣の柄の部分だけのような形状だが、手元のスイッチを操作すると、光でできた(やいば)が出現する。

(ライトセイバーを想像してもらえば大体合ってます)

切れ味は鋭く、分厚い金属の板なども容易に切断できる。

「光」でできている(やいば)同士で切り結ぶこともできるが、原理は不明。

殺傷が可能な「通常仕様(ノーマルモード)(刃が白)」の他に、触れた相手を麻痺させる「麻痺仕様(パラライズモード)(刃が赤)」がある。

製造コストが高いらしい。


(かせ)

腕輪のような形状をした魔導絡繰(まどうからく)りの一種。

使用時は対象の手首に嵌める形で装着する。

身体能力を著しく低下させる効果があり、「異能」の犯罪者を取り締まる際に用いられる。

使用感は「全身が鉛のように重くなる」らしいが、個人差がある。


【情報通信網】

アルカナム魔導帝国内に存在する、魔法技術を用いた、あらゆる情報を伝達する仕組み。

個人間の情報のやりとりのみならず、魔導絡繰(まどうからく)りを遠隔で操作することなども可能。

要するにリアルで言うネットのようなもの。

帝国では、公共の施設や各家庭に遠隔受像機(テレビジョン)を設置して、国からの情報を流すといった使い方をされている。


【反帝国組織リベラティオ】

「智の女神」を機能停止させ、帝国民を彼女の支配から解放することを目的とする組織。

リーダーはカドッシュ・ミウネという男。

カドッシュのコネクションにより潤沢な資金と高い技術力を有する。

中央にも協力者が複数いるらしい。


【不死身の人造兵士】

「智の女神」が、人間の科学者たちに作らせた人工生命体。

他の生命体の複製などではなく、遺伝子の塩基の配列から作り上げられた。

「設計」は、ほぼ「智の女神」が行っている。

頑強な肉体に高い身体能力、超常の能力を併せ持ち、老化もしないという、伝説の「マレビト」の再現とも思えるもの。

名目上は、帝国の兵力増強の為に造られたと言われている。

生命活動が停止すると、その肉体は瞬時に塵と化し霧散する。


空間歪曲式防護壁ディストーション・フィールド

魔法で空間を歪めることにより、物理そして魔法攻撃両方の威力を消失或いは減衰させることが可能。バリアの一種。

戦闘用の飛空艇などに配備されていることが多い。


次元反転絶対防御壁リバースディメンション

周囲の空間を次元ごと反転させる為、外部からの干渉を受け付けなくする、強力なバリアのようなもの。

帝国でも「実装には、あと百年かかる」と言われるほど高度な技術だが、マレビトは実用化していた。


対消滅(ついしょうめつ)による自爆システム】

「不死身の人造兵士」に組み込まれた自爆攻撃の為のシステム。

本人の意思で起動が可能であり、一度起動させてしまえば本人にも止めることはできない。


執行人(エクスキューショナー)形態】

「不死身の人造兵士」の最終形態。

体色が「白い肌と髪に赤い瞳」に変化し、背部には「光の翼」のようなものが出現する。

常に不可視の防御壁をまとっており、また音速を優に超える飛行能力、原理不明の強力なエネルギー弾を放つ、身体が欠損しても瞬時に再生するなどの能力を持つ。

「智の女神」によって制限(リミッター)がかけられており、通常では見ることができない状態。


【限定空間における時間停止 (ステイシスフィールド)】

この世界においては、限られた空間内の時間を停止したままにする魔法技術のこと。


最後の子供(ラスト・チャイルド)

出生率が低下し、新たな個体が誕生しなくなってしまったマレビトたちの中に、最後に生まれた子供。

一部のマレビトたちにより、「限定空間における時間停止 (ステイシスフィールド)」で赤子の状態のまま、次元航行魔導艦じげんこうこうまどうかんの中で「保存」されていた。

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