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バケモノがやってきた

「ぅぇ…?」


大きく見開いた目からポロポロと涙を溢す。少女はまだ目の前の現実を処理しきれていなかった。


そして割って入られた男は怒りの矛先をバケモノに向けた。


「んだよお前、正義のヒーロー気取りか?キメェんだよ!!」


「ねーねー!こいつぶっとばしたらこのクッキーちょーだい!」


「ぅ……ひゅ……ひっ」


「イイの?ダメなの?…んーでも、『結果が良ければ事後承諾でも良い』って言ってたし!誰が!?知らね~~~~~!!!」


「何ごちゃごちゃ言ってんだ!!死ねっ!!」


男の拳がバケモノに迫る。少女は思わず目を瞑るが──


「『正当防衛』ってやつだろ!?俺知ってる!!!」


バケモノが笑う。拳に対して拳をぶつける。当然のように、押し負けたのは男の方だった。


──轟音。人体から鳴ってはいけない音が男の拳から鳴ったと思えば、バケモノの宣言通り男は()()()()()


ぶっ飛ぶ前、男の拳やら腕やらがひしゃげ、白目を剥いていたが、バケモノはそんな細かいことは気にしなかった。


これらのことは目を瞑っていた少女には知らぬこと。恐る恐る目を開いた少女からすれば、『男がいなくなっていて、拳を振り抜いたバケモノが立っている』という光景。それが全てだった。


「ひぐっ…ぁ、あの、助けてくれて……ありがとうございます」


「そんなの良いから、このクッキーちょーだい!」


「ぇぁ、はい!全部どうぞ!」


涙混じりにお礼を言うも、どうでも良いとばかりにクッキーにしか目がいっていない。キャッチした後バスケットを抱えたままだったバケモノは、許可を得て嬉しそうにクッキーの袋を開け──


「──僕の存在すっかり忘れやがってこの野郎!!!!!」


少年の蹴りが炸裂した。



『聖水』使って正体バラすわけにはいかないからね。仕方がないね


当然のごとく蹴りはノーダメージ。少年の筋力がないってのもあるけど、バケモノの耐久が化け物なのもある

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