エピローグ・・・吉岡湊斗④
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「あの女・・連休ずっとガン無視しやがって・・今日はマジで躾しないと、気持ちが収まらないな」
ゴールデンウィークが終わり今日から学校が始まる朝に、1人家を出て学校に来た俺は彩音ちゃんを捕まえるため教室へと向かっている途中に女教師に呼び止められた。
「おはよう、吉岡くん」
「・・おはようございます。三原先生」
若い女とはいえ相手は教師だから迂闊な態度はできないため、普通の生徒を演じるしかない。
「ちょっと、一緒に職員室に来てくれるかな?」
「職員室にですか?」
「そうよ。クラス委員の吉岡くんに話を聞きたいことがあるの」
「・・・・イヤと言ったら行かなくても良いですか?」
「ん〜それは先生が困るかな? クラス委員のことで、ちょっと・・ね?」
「はぁ・・わかりました」
こんな朝イチにクラス委員の俺に頼み事がハッキリしないことにモヤモヤしながら三原先生の後ろ姿を見ながら歩き、朝から俺を誘惑している様な大人の女性のオシリを眺めながら歩く。
「・・良い眺めだな。あとで彩音のシリでも・・・・」
「何か言ったかな?」
「いえ、何も言ってませんよ?」
「・・そう?」
小さく吐き出した言葉が前を歩く三原先生に聞かれたかと焦るもうまく誤魔化し、職員室へと向かっている途中に廊下を曲がり保健室へと入らされた。
「三原先生?」
「ゴメンね吉岡くん、先生もう我慢できないの」
「・・・・」
女教師からまさかの誘惑が現実に目の前で起こるなんて朝から最高のイベントだなと興奮を隠しながら、まだ今日は未使用のベッドに俺は腰掛けて三原先生の身体を足元から上へと見る。
「先生、俺はいつでも良いですよ?」
「ありがとう、吉岡くぅん・・」
少し前屈みになる三原先生の顔とチラッと見える胸元にと視線を往復させ、僅かにベッドを揺らし隣りに座る先生の横顔を見つめる。
「先生・・」
右腕を細い腰に回そうと伸ばし抱き寄せようとしたところで、サッと立ち上がり逃げられてしまった。
「吉岡くん、昼休みの男バス部室でシテいる行為について教えてくれるかしら?」
「えっ?」
甘い瞳から急に鋭い瞳へと変わり、まるで犯人を尋問するような雰囲気を放つ三原先生を見て言葉を失い胸の鼓動がドキンッと脈打ち加速する。
「吉岡くん、先生はもう知っています」
「何をですか?」
「もう・・そうやって誤魔化すのは得策ではありませんよ? 吉岡くんの相手の子が誰かをも先生は知っています」
「・・先生が言っている意味がわかりません」
「そうですか・・。では、質問を変えましょう。同じクラスの橘彩音さんとは、どういう関係ですか?」
三原先生から彩音ちゃんの名前が出てきたことで、キョドリそうな自分を落ち着かせ無難な答えを探し出し答える。
「橘さんとは幼馴染です。先生のクラスにいる諒太・・澤田諒太と3人で幼馴染なんですよ」
「そうなんだ。でも、今は澤田くんのことはいいの。橘さんと2人で男バス部室に入ったことを先生に教えてくれるかな?」
「先生、意味がわかりません。俺と橘さんが部室に入ったのを見たのですか?」
「いいえ、見てないわ」
「なら、どうしてそんなことを? 俺は男バス部員ですから、使うのは普通なんですけど?」
「そうね・・吉岡くんが部室を使うのは普通ね」
「もう教室に帰ります」
腰掛けていたベッドから立ち上がり保健室から出ようとするも、三原先生に行く手を阻まれる。
「吉岡くん、もう時間も少ないから最後の質問ですよ・・橘彩音さんとは、ただの幼馴染? それとも恋人ですか?」
「・・橘彩音は、俺の彼女です」
「か、彼女さんなのね・・いつから恋人関係なの?」
「・・中2からですけど」
「そうなんだ・・今日は呼び止めてゴメンなさいね。もう教室に行っていいわ」
「・・・・」
休み明け初日の朝からイライラする俺は三原先生を無視して保健室から出て教室へと入ると、なんだか普段と違う空気感が漂い朝のSHRが始まるギリギリに彩音が登校してきたため声をかけるも反応は鈍く、さらに俺のイライラは増幅している中で担任が教室に来て最初に告げた言葉は、昼で学校は終わるから昼から家に帰れという言葉だった・・・・。




