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34 ガープ要塞に魔王軍襲来せり


時を少し遡る。


時系列としては西でロォス帝国街道での決戦の真っ最中、

東で空中艦隊がラゴル王朝の阻止限界線を突破し竜都へと

迫っていた頃である。


ハヴァロン平原にある超巨大な鋼鉄の城、ガープ要塞。


転移して来た直後を知る者が見たらその様相の変化を

感じ取るだろう。


要塞は可能な限りの防衛施設を備え始めていた。


残念ながら要塞本体の大規模な武器や火器は亜空間仕様の

ために未だに稼動させる目処は立っていないのが現状。


特に超巨大主砲、穴を穿つ雷神の力という意味を込め

『トール・ピッケル』と呼称される要塞砲は次元移動

の損傷に加え発射口の位置が地下深くで再建計画はま

ったくの白紙である。


そこで防衛施設として要塞周囲に堡塁を設け艦載型の

高プラズマ砲やハイドルに搭載する荷電粒子ビーム砲

とX線レーザーガンを砲塔化し設置されていた。


高プラズマ砲が6門、荷電粒子ビーム砲が8門、X線レーザー

が5門。予備の砲を全て投入したお手軽重武装である。おまけ

で30mmバルカン砲を備えた近接防御火器システムが10基、

こいつが要塞外周にぐるりと設置されていた。


今では主にこの半自動化された30mmバルカン砲群がゾンビに

対処している。


そう、呆れた事に未だにゾンビの襲来が尽きていない。


最初は堡塁の工事にも支障をきたす邪魔っけさで教授が

ラースランの王都にある冒険者ギルドで入手したゾンビ

避けの聖水を分析し同じ成分の水を作り出してスプリン

クラーで撒いた。


しかし、寸分違わぬ成分構成ながら機械で精製した聖水では

何故かゾンビに対して効果が無く、何故じゃ何故じゃと喚く

教授をなだめて戦闘員達が転移門を通じて取り寄せた本物の

聖水を撒く事で無事に工事を完了させたのだった。


その転移門が設置されているラースラン王国の連絡拠点は

現在はガープ要塞に寄り添うような位置に設けられており、

ここを守る為の専用の堡塁と5門のX線レーザーガンのうち

の1門がこの場所に配置されていた。


此処に詰めるラースラン関係者の人数は今現在は最低限に

絞られている。今、ガープは参戦している戦役に主力を送り

込んでおり防衛力が低下。非常時に即救援できるか未知数で

ある故に王国側に退避するよう打診があった為であった。


今この連絡拠点にいるのは転移門を管理する魔術師が1人。

彼は非常事態になったら即座に転移門を使って脱出する手筈

になっている。他に2名の関係者が来ているがどちらも高位

の魔術師で転移魔法を使えるので無問題。彼等は今、ガープ

要塞内部へと出向している。




黒とグレーを基調とし規則正しく冷たい光が明滅する

ガープ要塞の中枢。今この場で1人の人物が何かの作

業に勤しんでいる。


「さて、情報整理の用意は出来たぞい将軍。」


モニターに向かいキーボードで何かの操作をしていた

初老の怪人物、死神教授は室内の一角を占める培養槽

へ振り向く。


「それはいいが、お客さんを放って置いていいのかい?」


培養槽の中で再生中の怪物が怠惰なオッサン口調で返事を

した。この単眼で4本角を持つ怪物、闇大将軍は腕や背中の

謎の突起群を含む上半身が腰の辺りまで再生されていた。


「ジジルジイ大導師と弟子殿は先日の実験で成功した要塞内で

の魔力付与作業をいま大規模に我等の依頼分をこなして下さっ

とる。終了次第にこちらに来てくださるはずじゃ。」


「弟子ってあのラースランの第2王子だろ?王子様として

じゃなく魔術師として扱って欲しいって言ってた若いの。」


「そうじゃ。表向きの権威なぞより知の探求に情熱を向ける

見所のある若者じゃ。」


そう言いながら教授はメインスクリーンに映像を出しつつ、


「要塞本来の武装再建はまだ無理じゃが衛星の進捗に目処が

付いたし『3号』もハイドルが出払ったおかげで格納施設を

フルに使い完成させた故ようやく空いた時間じゃ、有効に…

っと、よし映像出すぞ。」


スクリーンには幾人かの顔、写真ではなく写実的な描法の

肖像画と文章が現れる。


「まず、三大英雄と五大賢者について現時点で分かっている

情報じゃ。」


三大英雄という表示が点滅し名前と顔が強調される。


高速剣士ボーグ・サリンガ


豪槍戦士アルル・カーン


破壊斧戦士ルスタン


「まずはこの高速剣士ボーグという男じゃが英雄の中では一番の

俗物であるらしいの。強欲この上なく手下に使っておる傭兵集団

の『ゲルグ軍』とやらも素行が悪く評判も酷いものじゃ。」


「ヒデェな。そんなんで勇者様とやらと一緒に居られるのか?」


「それだけの実力者なんじゃろう。実際にコイツの技『瞬烈剣』で

闘魔将の1人が倒されておるようじゃ。」


「へええ…」


「次に豪槍戦士アルル。彼女は逆に高潔にして孤高の人物と評判

じゃ。神聖魔法と槍を使う武技の全てを使いこなし魔王軍の侵攻

に晒された孤立した村を単独で救ったようじゃ。魔王軍部隊を

率いていた最高位アンデッドと魔獣ヒドラを滅ぼしての。」


「孤高?」


「うむ、チームプレイではなく単独での活動が主らしい。

よっぽど信頼されておるんじゃろう。さて次の斧戦士の

ルスタンという男じゃが…」


表示には顔と名前しか出ていない。


「こやつは非常に強い。それこそ模擬戦ではボーグやアルルを

圧倒し互角に渡り合えるのは勇者ゼファーくらいらしい。だが、

それだけじゃ。人間性や出身地等まるで分かっておらん。圧倒

的に情報が少ない英雄だの。」


「正体不明で実力だけは高いか…要注意だな。」


「要注意なのは五大賢者の方もじゃ。何度も検討して来た

がおそらく魔王軍に並ぶ主敵となる相手じゃろうな。」


「ああ、そうだったな。」


死神教授が操作し五大賢者が画面に示される。


赤玉の賢人ラーテ


緑玉の賢人パオロ


青玉の賢人ハーリク


黄玉の賢人シス


黒玉の賢人ジャミア



「5色対応か。5人揃ってゴケンジャーって感じか?」


「マールート世界の歴史の闇を操る連中も冗談の具か?

ともかく、現在判明しているのは彼らが神聖ゼノス教会ら

と繋がっている事と勇者と大魔王を戦わせようとしている事、

古代の超魔法文明の英知の大半を独占しておる事、そして、

3000年前から五大賢者全員が同じ名前で存在している事じゃ。」


「名前を継承している集団なのか、それとも魔法か何かで

寿命を延ばしたか…いずれにせよ尋常な連中じゃねえな。」


「まだ情報が集まっていない段階で予断を持つのは危険じゃが

烈風参謀は五大賢者が裏で魔王軍と連携している可能性を指摘

しておった。」


「参謀の推論を裏付ける情報は…まだ何も無いか。」


「こやつ等に関する情報は未だこの程度しか集まっておらん。

まだ我々独自の収集手段が無く王国や帝国からの情報提供し

か入手ルートが無いからのう。」


「情報収集の拡充っつてもな。中世レベルじゃシギントは無理だし

ヒューミントもなぁ…結局は公開情報、オシント頼りかねぇ。」


「ヒューミントに関しては腹案がある。烈風参謀が帰還するまでに

案を煮詰めて纏めておくわい。」


「マッドサイエンティストの腹案ねえ。培養した細胞で作った

クローンのスパイでも放ちそうで怖ええな。」


「そんな手間と時間の掛かる悠長な手段なぞ取れんわい。ま、

安心せい。もっとマシな方法じゃよ。」


「まあ、確かに情報収集の手段を確立するのは急いだ方がいい

わな。五大賢者やゼノス教会について俺達は完全に出遅れてる。」


「うむ、とにかく連中の暗躍をもう野放しにはできん。」


「ああ。だが情報が無くとも判明している事が1つ。連中は勇者と

大魔王を戦わせようとしている。だから俺達が先に大魔王を始末

してしまえば連中の裏の目的を粉砕できるはずだ。」


「そうじゃな。それに関連して次は勇者ゼファーと仲間達について

の情報を…」


ポンポーン♪


ふいに自動ドアから来客を告げるノック替わりのチャイムが鳴った。


「おおおっ。ジジルジイ殿が魔力付与を終えられたようじゃ。

情報整理はまた改めて時間を設けるとしようぞ。」


そう言って死神教授は自動開閉するロッカーより奇妙な機械を

取り出してから作業を終え戻って来たジジルジイ大導師とロム

ルス第2王子こと上級導師を迎え入れる。


「随分と手早い仕事ぶりですのうジジルジイ殿!」


「ほほほっ。あれだけ潤沢に触媒やら魔道具を揃えて頂けば

スムーズに行くのは道理。」


「魔道術式に必要な道具も全て揃えて頂き感謝いたします。

これほどの技術レベルを持ちながら魔法に敬意を向けて下さ

る事を嬉しく思います。」


「なんのなんの、魔法こそ学ぶに値する新技術。優れた力

を優れていると認められぬ者なぞ知の探究者としての資格

なぞありゃせん。そういう事でこれを見て欲しいのじゃが

…」


ジジルジイやロムルスと上機嫌に言葉をかわして死神教授が

取り出した機械を置いて見せる。


「ジジルジイ殿の指導を受けワシなりに研究して造った

機械式の魔力検知装置ですじゃ。まだまだ大雑把じゃが

魔法の行使や魔力の有無を測定できますぞい。」


「設計段階から思っておったのじゃが完成度が高いですのう。」


「ですが遠距離は計測できず、ある程度の大きさ以上の力しか

探知できんのです。微細な力を精密検知などまったく…」



ビィィィィィ!!  ビィィィィィ!!



その時、置かれた魔力検知装置が突然激しい警報を発する。


「うぬう?!誤作動か?」


「いや!この装置は見事な出来栄え、それはありますまい

死神教授殿!ロムルス上級導師よ!」


ジジルジイ大導師が命じる前にロムルスは得意の探知魔法を既に

発動していた。


「恐ろしく強大な何かが転移しようとしています!!ここに来ようと

して断念し外の要塞至近に出る模様!!間もなくです!」


「ふむ、この要塞内の魔素の薄さだと強大な存在や大規模な物ほど

転移は難しい。しかし何者じゃろう?転移は本人や関係者が一度は

その場所に立ち寄らねばならぬはずじゃが…」


「考察は後で頼むジジルジイ大導師さん!!教授、外の様子を

モニターに出してくれ!」


「承知した将軍!映像カメラも各種センサーも総動員じゃ!!」


メインスクリーンに映し出された外の光景はちょうど日が暮れ

夕闇があたりを支配する時刻を表していた。


全周囲のカメラをフル動員してどこから何者かが現れても

視認できる様に構えている。


「!っ、第4セクターのカメラ群に反応。ハイドル発進口、要する

に現在の正面玄関の真ん前じゃな。」


そこに現れたのは宵闇がよく似合う青白い光に包まれた半透明の

人影だった。しかも単独ではなく次々と出現する。


「ああっ!あれはダーク・レイス!!最初に現れるのがダーク・レイス

の大群とは!!」


「ダーク・レイス?」


「霊系アンデッドの高位種じゃ。その大群が最初とはのう…」


そこからジジルジイ大導師が掻い摘んで説明してくれた。


転移の魔法は魔力や存在の大きさ、強力な存在ほど送り出

すのに力が掛かる。ゆえに多数同時転移の場合は弱い順で

出現するというのだ。


およそ百体ほど現れた所でレイスの出現は止まったが

別の怪異が1体現れる。


それは無色透明で直径3メートル余りの水の玉のようであった。

地面に沁み込む事無く液体のまま球形を保っている。ようく見れ

ば水玉の上部にやはり水で出来たような男の上半身が生えていた。


「間違いない。あれは闘魔将の水怪ドルブじゃ。どうやら襲撃者は

魔王軍のようじゃの。」


「大導師様!敵は闘魔将で終わらないようです。更に強烈なのが

今来ます!」


ロムルスの声は緊張で上ずっている。そして彼の言葉通り凄まじい

モノが出現する。現れた瞬間、地響きを立てて。



アンギャアアアアアアアアア!!!!!



鋼鉄のガープ要塞に向け大地も震える大咆哮を上げるモノ。


それは地球の古代に生息していた最強の恐竜、ティラノサウルス

に似ていた。ただし矮小な前脚が無く尻尾の尖端がモーニングスター

のようなスパイクだらけの瘤になっており見るからに攻撃的な姿を

している。体色は漆黒の上に血管のような蒼の網目模様が入っていた。


そして…


「あの恐竜モドキ、全長300メートル弱、体高100メートルは

あるのう。まさに大怪獣じゃな。」


「おそらく…あれが聖王国ヤーンの聖都アスカニアを蹂躙した超巨大

魔獣ゼルーガに相違あるまい。」


その時、けたたましく警報音を発していた死神教授の作った

魔力検知器がポンっと音を立て沈黙しシュウシュウと白い煙を

噴出し始める。


「何事じゃ?」


ロムルスが脂汗をかき蒼白な顔で呻いた。


「…来ます。今迄で一番強大な力量を備えた存在が…」







宵闇が支配する平原、ダークレイス隊や闘魔将の水怪ドルブ

そして戦略級の超巨大魔獣ゼルーガらの先頭に何かがスパークする。


ヂュン!!


電気精錬で金属片が蒸発するような音と共に1人の男が

出現した。


もし普通に形容するならば武人。だが全身から激しく迸る

強烈なオーラは死と破壊の意思に満ちてこの漆黒の鎧と

巨大な剣を佩いた男の存在感を際立たせている。


魔獣を模した禍々しい兜の下で男は口元を歪ませた。


「やはり鉄の城塞の中に直接斬り込む事は無理だったか。

まあいい、多少は手間がかかろうが正面から城塞ごと破壊

し滅ぼすだけの事よ。」


果たしてそれは可能なのか?突如として要塞から熾烈な

攻撃が男が率いる魔王軍に襲いかかった。


ドゥルルルルルルルルル!!!!

ドゥルルルルルルルルル!!!!


近接火器防衛システムの30mmバルカン砲が火を噴き、堡塁の

各砲塔から高プラズマ砲や荷電粒子ビーム砲の猛射が加わる。


だが魔王軍側には然したる被害は無かった。


神聖魔法か魔力を帯びた武器以外では傷付かないダーク・レイスの

身体をビームやプラズマ砲は素通りし、水怪ドルブなる闘魔将の液体

の身体もプラズマ等が当たっても一瞬沸騰するがすぐに沈静化し、X線

レーザーなどは透明な身体に何の影響も与えず通り過ぎてしまう。


超巨大魔獣ゼルーガに関しては着弾しその身体を破壊出来た。


だが、凄まじい再生能力で荷電粒子ビームや高プラズマ砲など

で受けた傷など一瞬で治癒してしまう。驚く事に頭部を吹き飛

ばされてもX線レーザーで眼球から脳髄を撃ち抜かれても再生した。

尋常ではない生命力。ゼルーガは痛がってすらいない。



そして魔王軍を率いる漆黒鎧の男。


「…武技、制空把斬。」


瞬く速さで巨剣を振るい荷電粒子ビーム砲を迎え撃つ。ビーム兵器

が到達するより早く放たれし神速の技。それは飛び道具に対するカ

ウンター技であった。投擲ナイフだろうと弓矢だろうと、そして

亜光速で撃ちだされた重金属粒子だろうと撃った相手に同じ速度と

威力で送り返す反射技。


ズガァァーン!!!!


ビーム砲をそのまま返された砲塔が基部の堡塁ごと爆散する。


そのままバルカン砲や高プラズマ砲塔も次々と破壊され沈黙し

て行った。


シュオオオー!!


「武技、影刃一閃。」


パシュゥゥ…


X線レーザーガンが光の速度でレーザーを放つと同時に

男の剣から同じ速度の黒い影の刃が伸びレーザを霧散さ

せてしまう。


「収束した光か。はっ、我には通じぬ!!武技、烈斬波!!」


男が剣を振るうと見えない斬撃が飛んだのか離れているX線レー

ザーガン砲塔が真っ二つに斬り飛ばされて爆散してしまった。


要塞の防御施設は無残に蹂躙され破壊された。未だに続く

小爆発と吹き上がる黒煙。



「ふむ、見事な対策じゃ。此方の兵器や対応を十分研究して来て

おるようじゃの。」


「!っ。武技、烈斬波!!」


いつの間にか男の隣に不気味な初老の怪人物が立っていた。


男は飛び退きつつ武技を放つ。


「くっ、幻影か!」


「立体ホログラフィーという技術じゃよ。」


武技が素通りし、着地した男に怪人物が正面に向き直る。


「貴様は…」


「新勢力ガープの三大幹部の1人、死神教授じゃ。

ガープにおいて創造と技術開発を担っておる。」


「…大魔王クィラ陛下に仕えし四天王、武を司る

『武闘公』インプルスコーニ。滅びるまでの僅かな

あいだだが憶えておくがいい。」


黒い鎧の男、武闘公インプルスコーニが剣を掲げると

魔王軍が攻撃体制を取りガープ要塞に向く。


ズズウゥゥン ズズウゥゥン


超巨大魔獣も前進を開始した。


「こりゃまた随分なデカさじゃな。」


「戦略級の超大型魔獣ゼルーガ。いかな鉄の城塞でも

持ちこたえまい。」


「戦略級のう。つまり大きさに見合った圧倒的な攻撃力を

持ち、尚且つ広域破壊の術も備え敵に恐怖と絶望を与えて

抵抗する心をへし折る存在じゃな。」


「くくくっ。よく分かっているようだな。」


うち・・にも似たようなモノがあるのでな。」


「…何?」


死神教授は両手を広げ叫ぶ。


「出でよ侵略ロボ、ジェノサイダー・ガープ3号!!」


死神教授に呼応するようにメインゲートに使っている

発進口からギリギリの大きさの輪切りにした丸太のような

形状の物体が飛び出す。次に巨大な柱の様な物、楕円形の

物体と次々に十数体の物体が飛び出し衝撃波で火災が消し

飛び魔王軍部隊の足も止まる。


ドッカン!ドッカン!ドッカン!ドッカン!ドッカン!


ガッシイィィィィン!! ガッシイィィィィン!!


柱状の物体が2本並びその上にパーツとして次々と物体が

組み合わさって行く。


「何だ…この、何だ?」


「ロボといえば合体じゃぁ!」


あっという間に全てのパーツが組み上がる。


「重機動型・侵略ロボット、ジェノサイダーガープ3号、起動じゃ!」


メタリックに光る金属で出来た遮光器土偶そっくりなロボットの

目が怪しく光る。



ヴォオオオオオオオオン……



駆動音を上げながら全高150メートルを超える土偶ロボが

滑るように動き、超巨大魔獣ゼルーガの前に立ちはだかった!!




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