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26 帝国街道の決戦




 ロォス帝国街道にて睨み合うメッサリナ派軍とザルク派軍




メッサリナ派軍の主力隊に所属する騎士パイカンは皇女の為に命を

捨てる時が来たと思った。その時は。


目前のザルク軍主力の前面にドラゴンが出現したのだ。予想はされ

ていた事だったが現実となるとその迫力に圧倒されてしまう。


不退転の決意。それを支える忠誠心、闘志、仲間への信頼。そして

心強い援軍の存在。


今、直接ドラゴンと対峙しているのは魔術師ギルドが召喚し最前列に

配置された恐るべきデーモン軍団だ。


魔術師ギルド長の説明だとその猛悪なる実力は英雄や最上級冒険者に

引けを取らない戦闘力を備えているという。


それなら戦いの算段が立つ。


デーモン軍がドラゴンを食い止め、あわよくば何頭かドラゴンを

仕留めるだろう。その間に空中戦を制したラースラン艦隊が駈け付け

て来れば勝利は堅い。


(戦いは何があるか分らぬ。甘い事を考えてはならん!)


パイカンは頭を振って援軍に頼りきる考えを捨て気合を入れ直す。

まず死力を尽くすのは我々なのだと覚悟を決め直した。



しかし事態はパイカンの予想の斜め上を遥かにいってしまった。


ばかばかしい程の短時間でデーモン軍団がドラゴン隊を壊滅させ

てしまったのだ。


呆気に取られているパイカン達の耳に小隊長の声が届いた。


「言う必要の無い事だが訓令が来た!ドラゴンの素材は全て

メッサリナ皇女殿下の所有となるゆえドラゴンの遺骸には

手を出さぬように。では間も無く号令がかかる。抜刀用意!!」


小隊長の伝えてきた訓令は確かに無意味だった。誇り高き騎士が

いくら価値が有るとはいえドラゴンの遺体から合戦の最中に素材

の剥ぎ取りをするなどありえない。



(それに第一、アレではな…)



戦場に残ったドラゴンの死体、半身までグチャグチャに溶け崩れ

悲惨極まりなく触れるどころか近寄りたくもない。


それを成したデーモン軍団は弁えたように隅に寄って軍勢の為に

道を空けている。あの恐ろしすぎる魚デーモンは奇妙な帽子を

被り直し優雅に敬礼していた。


(…つくづく、奴等が味方で良かったな…)


武器を構えたまま横目で見ていたパイカンの耳に攻撃開始を

告げる進軍ラッパが鳴り響くのが届く。一瞬で意識を切り

替えたパイカンは雄叫びを上げ仲間達と共に突撃を開始した。





レクトール選帝侯はザルク軍がドラゴンを失い動揺している好機を

見逃すような甘い将ではなかった。


戦闘正面に軍勢を押し出し圧迫を加えながら予め各部隊から軽装騎兵を

抽出し軽騎兵三千のみで編成してあった高速打撃隊をここぞと投入する。


左翼側から猛進する高速打撃隊は動揺したザルク軍の側面を

かきむしりつつ前進し、敵左翼隊の妨害を寸前で回避し見事に

ザルク軍の後方遮断に成功した。


後方遮断したのを確認したレクトール選帝侯は采配を振るい主力隊の

両翼を伸ばすよう陣形を動かし、後方を遮断している高速打撃隊と

呼応してザルク軍を半包囲する形に追い込む。



「ほほう…。」


ウオトトスは素直に感嘆する。無線機も無い時代、軍勢が無駄無く

有機的に機能するには訓練の行き届いた精兵である事や将兵と

指揮官との信頼関係、指揮・命令系統の充実など必要条件が

厳しい。メッサリナ軍は見事にそれを体現しているようだ。


「レクトール殿は戦況がこうなると予測して軽騎兵隊を前もって編成

しておられたか。…ふむ、どうも其れだけではなさそうですね。」


もし、ガープ戦闘部隊がドラゴンを仕留めるのに失敗し撤退となった

時、あの軽装騎兵部隊がザルク軍後方ではなく側面を突いて本隊が

後退する隙を作る役目を持つだろう。殿軍ではあるが全員が機動力のある

軽装騎兵ならば散開して退避すれば生還の望みが持てる部隊といえよう。


有利、不利、戦況がどう傾いても対応可能な準備をしていた。

レクトール選帝侯の意図をウオトトスはそう結論付ける。


「フフッ、レクトール殿は獰猛な顔に似合わず精緻な用兵をなさる

戦術家のようですね。」


「……顔に似合わずって、…それ特大のブーメランですよ。」


烈風参謀や闇大将軍と戦略論を交しチェスの名手でもあるインテリな

ウオトトスを揶揄する戦闘員NO.100にウオトトスは実に愉快そ

うに笑うのだった。





包囲下にあるザルク軍は混乱しつつも未だに頑強な抵抗を続けている。

ドラゴンを失い半包囲されるという圧倒的不利。ここは後退して態勢を

立て直す必要があるが後方への連絡線を遮断されては軍として纏まって

撤退する事は不可能だった。


戦略的にはもう勝敗は決していると言って良い。


いまだに戦えているのは陣頭指揮を取るパブロフ将軍の奮戦による

ものだ。しかし将軍はそれが限界に達している事を見極めている。


「やられたな。こうなっては後退して帝都や何処かの拠点に拠って

抵抗を続けるのも不可能だ。だが完全に包囲されている訳ではない。

散開すれば将兵は逃げ延びられる可能性はある。」


「…パブロフ将軍。」


「だが、その為には強い一手が必要だがな。」


このまま無秩序に将兵が逃散しては軍が瓦解し四方を囲む

メッサリナ軍が一気に押し寄せる。


それを防ぎ1人でも多く将兵を生き延びさせるには…


「衛帝第二騎士団!!我々は1人でも多く味方の命を救うため

殿として敵に積極攻勢をかける!!ただしこれは強制ではない。

参加も離脱も個人で判断してかまわん!!」


パブロフ将軍は元々の自分の所属であり現在の直属隊である

衛帝第二騎士団に下命しつつ兜を脱ぎ捨て特徴ある犬獣人の

容貌をさらす。


驚いた事に決死隊といえる殿に直属隊の大半、2千名近く

が参加した。


「若い連中には退却を厳命しておきました。これで心置きなく

戦えますなパブロフ将軍。」


「すまん、テイロン。」


「ドラゴンに空中戦艦、おまけにデーモン軍団まで現れた世紀の大決戦、

闘将パブロフVS知将レクトールの最終局面に参戦しない手はありませぬ。」


長年の相棒を務めてきた副官テイロンが豪快に笑い飛ばす。

そして明るい口調のまま尋ねた。


「それで目標は?」


この局面において殿軍として効果的な目標は二つ。メッサリナ側の

主力部隊か本陣である。


「敵主力は論外だな。あんなバケモノの相手などできん。卵をぶつけて

岩を割ろうとするようなものだ。攻めた途端に我らは砕け散るわ。」


デーモン軍団の脅威を指摘しパブロフはまっすぐ敵中央の奥を指差す。


「狙うは本陣。レクトール選帝侯の喉元に喰らい付きメッサリナ皇女に迫る!」


「おお、殿隊ではありますがそのまま敵本陣を落として逆転勝利を狙いますか!」


パブロフの宣言にザルク軍の殿隊は絶叫のような歓声を上げた。


「…いいかテイロン、殿として充分に役割を成したら残存した兵を連れて脱出しろ。

俺が何とか機会を作る。合図を送ったらタイミングを見て逃げるんだ。」


声を潜めてパブロフはテイロンに命じる。


「了解です。しかし将軍は残られるので?正直、あのザン・クオーク選帝侯に

そこまで義理を立てる必要は無いと思いますが…」


「そう言ってやるな。昔はあんな男ではなかった。まあ計算高くてみみっちい

のは変らんがな。」


そう言って笑うとパブロフは騎乗し武器を掲げ殿部隊に突撃準備を

下知するのだった。





ロォス帝国街道の決戦は最終局面を迎えた。ザルク軍からパブロフ将軍の

率いる直属隊が火の玉のような勢いでメッサリナ軍中央に斬り込んだのだ。


このメッサリナ軍本陣を狙う斬り込み隊の先頭に素顔を晒したパブロフ将軍、

つまり最大の手柄首であるザルク軍の総大将が居る事にメッサリナ軍陣営は

色めきたつ。


殿として斬り込んで来たザルク軍決死隊にメッサリナ軍の耳目が集まった

タイミングでザルク軍残存兵力が散開して撤退を開始。追撃か本陣守備か

でメッサリナ軍の反応に迷いと遅れが生じる。


「ちいっ!!パブロフの戦闘狂めが小ざかしい事を!」


「帝都方面に向かう兵以外は追撃の必要はありません。降伏も

可能な限り受け入れるように。元は同じ帝国の将兵です。」


鮮やかな撤退戦を決められて愚痴るレクトール選帝侯と冷静に

指示を出すメッサリナ皇女。だが事態は思った以上に緊迫の度合い

を深め始める。


殿のザルク軍決死隊が分厚いメッサリナ軍中央の陣を猛烈な勢いで

突貫し彼らの居る本陣にじりじりと迫ってきたのだ。


特に先頭で戦うパブロフは一流の戦士として青龍偃月刀を更に凶悪にした

ような武器を存分に振るい暴れに暴れた。


「武技、轟斬一閃!!!」


パブロフは内なる魔力をスキルに乗せ渾身の技を解き放つ。


 ズバシュ!!!!!


行く手を阻んでいた騎士は強烈な一撃を受け鎧を着たまま馬ごと

縦に両断された。返り血を浴びるパブロフ将軍の姿は凄まじいが

戦意旺盛なメッサリナ軍将兵は臆する事無く次々と襲いかかる。


ついに激闘を示す剣戟の音が本陣の間近に迫ってきた。


「ここは我らにお任せあれ!!行くぞ親衛騎士たちよ!!」


女騎士ゼノビアがミスリルスピアを携え親衛騎士団と共に

出撃する。


ユピテル王子は剣を抜きメッサリナ皇女を守るように前に立った。


「大丈夫ですよユピテル殿下。我が軍は負けません。それにゼノビアは

とても強いのですよ。」


「承知しています。これは万が一に備えてですよ。何より大事な

御身をお守りせねば。それにこれでも私はラースランの親衛騎士

団に属する身。国は違えど親衛隊として正しい役割を果たします。」


揺らがぬ決意の表情でユピテルは前を向くのだった。




怒涛の突貫を続けるパブロフ将軍。勢いは衰えぬが流石に

疲労の色が見え始める。その正面に勢い良く新手が現れた。


「推参なり賊将パブロフ!!この騎士ゼノビアが槍のサビにしてくれる!!」


「大帝剣闘大会で優勝したじゃじゃ馬か!!面白い!!一騎討ちの相手を

してやろうぞ!!」


その時、パブロフが副官テイロンに目で合図を送ると一騎で猛然と

駆け出した。同じくゼノビアも風のように駆け出す。


「パブロフ!!覚悟!!」


「お行儀の良い競技会の技など実戦の役に立たん事を教えてくれよう!」


敵味方が息を飲み見守る中で両者が激突する瞬間、ザルク軍の殿隊が鮮やかに

馬首を翻し脱兎の如く逃走した。メッサリナ陣営は追うかどうか逡巡する。

なにしろ最大の手柄首たる敵大将はこの場に残っているのだ。


周囲が騒然とする中でゼノビアとパブロフの一騎打ちが始まる。



疾風の如き速さで突き出されるゼノビアのミスリルスピア。

パブロフの武器よりもリーチがあるそれに向けてパブロフの

刃が打ち下ろされた。


まず渾身の力でゼノビアのミスリル槍を叩き落す。そのまま

返す刀でゼノビアに向け斬り上げる。その際は武技、轟斬一閃

を刃に込めゼノビアの身体を一刀両断に斬って捨てる。それが

パブロフの目論見だった。


ガキュンンン?!


「何ぃ?!」


なんとパブロフの攻撃が当る直前にゼノビアはミスリルスピアを

手放した。必殺の気迫の篭った槍を叩き落すつもりで渾身の力を

込めていたパブロフは勢いが付きすぎて前のめりにバランスが崩れ

てしまう。


むろんパブロフとて一流の武人。一瞬で体勢を立て直して見せる。


がっ、それでも遅すぎた。


槍を手放したゼノビアは疾風の速さで駆け抜けつつ逆手に片刃の

短刀を抜き、兜の無いパブロフの頭部、顎の付け根から首へと切

り裂いてゆく!


ザシュッ!


ゼノビアの短刀は見事にパブロフの頚動脈を断ち切った。

間違いなく致命傷である。


「ぬ、抜かったわ!!」


「…あいにく、行儀の悪い実戦経験も豊富でな。」


激しく鮮血を噴き上げながらパブロフは大地へと崩れ落ちた。

その時、パブロフの瞳に脱出に成功しつつある部下達の姿が

映る。意識が薄れつつあるパブロフは最後に満足げな表情を

浮かべ目を閉じた。


パブロフが義理立てしたのはザン・クオーク選帝侯に対してだけ

ではなかった。ドラゴンの力を過信し死地となった戦場につれて

来た配下の兵士達に対しても責任を感じていたのである。



騎士ゼノビアの手によってザルク軍総大将パブロフ将軍の首級が

揚げられ帝国街道の地上での戦いはここに決着する。






そして空の戦いも最終局面に突入していた。


最初に空中に配置されていた10頭のドラゴンのうち残存して

いるのは3頭だけ。そこに地上から8頭のドラゴンが合流して来た。


地上を制圧し支援に来たと思ったが様子が違う。聞けば地上の

戦いに敗北しガリッガー卿も倒されたという。


必死に撤退を訴えかける配下に指揮官であるレッドドラゴンの

イアンク男爵はドスを効かせた低い声で唸る。


「…正気か貴様ら。敗北したまま逃げ帰ると?負けたまま何も

せずに帰還して竜帝府が黙っていると思うのか?」


「ああっ…」


全員の脳裏に激怒する竜帝王の顔が浮かぶ。このまま

逃げ帰っては戦死した者を羨む災難が自分達に降りかかる

に違いなかった。


一旦距離を置いていたドラゴン達にラースラン空中艦隊が

迫ってくる。鶴翼陣形を取り両翼を伸ばし包囲を目指して。


レッドドラゴンのイアンク男爵は攻めてくる空中艦隊中央を示し、


「せめて敵艦隊の旗艦を仕留める。そのくらいの手土産は

必要だろう。」


悲壮な覚悟で戦う決意をするドラゴン隊。


ドラゴン達は密集隊形を取り前方に向け急上昇を開始する。

水平方向に隊列を展開する艦隊に同じ高度で挑むは愚の骨頂。


上を取ろうとするドラゴンに艦隊の装甲コルベットやガンボート隊

が牽制し行く手を阻もうとする。


対ドラゴン戦におけるコルベットの役割はその装甲と機動力を

生かしてドラゴンを仕留めうる砲撃艦や戦列艦を支援する事だ。


高い火力を持つが装甲が脆弱な砲撃艦を守る。

動きが鈍重な戦列艦の射線に敵を追い込み牽制する。


逆にドラゴン側はコルベットやガンボートを振り切ってブレスの

集中砲火で撃沈可能な砲撃艦を狙うか戦列艦に肉弾攻撃でしがみ付き

艦橋を破壊して司令部の人員を殺戮するか魔道エンジンの噴射口を

破壊して地に落とす事を狙う。



幾度も繰り返されてきた空の戦いの定石。しかし今回は

様相が違っていた。


(また奴等か!!)


苦虫を噛み潰す思いのレッドドラゴンの視線の先にカブトガニを

思わせる異様なデザインの飛行艇が現れる。


装甲コルベットを凌駕する機動性と装甲、砲撃艦に匹敵する

特殊で強烈な火力。この見た事も無い新たな敵のせいでドラ

ゴンの戦術は大いに狂わされていたのだ。


その新たなる敵、ガープの時空戦闘機ハイドルは艦隊直衛の2機を

加えた6機編成で空中に停止・・して待機している。


ドラゴンがコルベットと空中戦を戦いながらある座標まで進んだ

ところでハイドルが猛然と襲い掛かってきた。


6機のハイドルの30mmバルカン砲が1頭のドラゴンに集中し

さらにコルベットやガンボートの砲撃まで命中した為にその

1頭はたまらずその場で絶命し墜落する。


これに驚いたドラゴン隊は艦隊の上を狙うのを断念しハイドル

やコルベットに追い立てられ降下して逃げ何とか態勢を整えよ

うと考えた…


「!!っ、しまった!!」


その降下した座標はラースラン艦隊の包囲陣の真ん中だった。

上手く追い込まれたと悟った時はもはや手遅れ。即座に艦隊

から魔導砲の十字砲火が撃ち込まれドラゴン隊を打ちのめす。


 ドギュルルルルルルル!!!

  ドギュルルルルルルル!!!

   ドギュルルルルルルル!!!


ドギュルルルルルルル!!!

 ドギュルルルルルルル!!!

  ドギュルルルルルルル!!!



魔導砲とは光線兵器では無い。純粋な破壊力を込めた

魔法エネルギー弾を撃ち出す武器だ。


青白く輝くエネルギー弾は彗星のような白い光の尾を引き

ながら真っ直ぐに飛翔する。それなりに弾速は早いが誘導はしない。


有効射程以内なら魔導砲は絶大な破壊力を発揮する。特に戦列艦の

大口径魔導砲ならばバルカン砲でも死ななかったドラゴンを仕留め

る程の力があるのだ。


ドラゴン達は必死で回避を続けている。弓矢より若干速いだけの

弾速、ましてや射撃管制装置などは無く回避を続ければ普通なら

そう簡単に当りはしない。


しかし老練なステッセル提督が敷いた重厚な包囲陣に時空戦闘機

ハイドルによってその絶好の攻撃座標へ計算し尽くしたタイミン

グで追い込まれてしまったドラゴン達。周到に用意された濃密な

火力の前に彼らの命運は尽きていた。


回避しきれず次々と撃墜されていくドラゴン隊。数発もの戦列艦の

大型魔導砲の直撃を受けレッドドラゴンも遂に墜ち、ドラゴン空中

部隊は帝国街道の空に散る。




陸、空ともにメッサリナ軍の完勝である。



ラゴル王朝から送り込まれたドラゴン部隊は全滅し

ザルク軍は大損害を受け壊滅した。


パブロフ将軍の猛攻撃で損害が出たものの許容範囲内であり

メッサリナ軍全体としては軽微な損失に過ぎない。


これは両軍が大損害を被る消耗戦に突入するという

各方面の読みが大きく外れた格好だ。



圧倒的勝利を獲得した結果、


現在、メッサリナ皇女と帝都の間に行く手を阻む者は誰も存在しない。




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