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姉の友達が誘ってきます3

 

 ……なんだろう、夢を見ていたのかな。

「痛っ…」

 なんか床で寝ていたみたいだな。

 寝相が悪かったんだな。うん。


 時計を見ると、時刻は深夜1時。

 おっ、良い時間だ。

 耳を澄ますと物音は無く、パソコンのサーキュレーターの回転音だけが響く。

 …姉ちゃん達はもう寝たな。

 よし、行動開始。


 今回のクエストは、誰にも気付かれずに入浴。そして部屋へと戻ればクエスト完了だ。


 先ずは廊下へ…ドアノブを押さえながら回して扉が開く音を消す。

 姉ちゃんの部屋は二階の二つ部屋を挟んだ先。物音を立てない様に一階へ向かおう。

 気分はアサシン。そろりそろりと階段を下り、一階へ到達。

 ここまで来れば多少の物音は2階へ響かない…筈だ。


 しかし油断は禁物。

 出来るだけ静かにお風呂場に到着し、自動給湯ボタンを押す事に成功した。

 静かにお湯が溜まって行くのを確認。よしよし。


 お湯が溜まるまで十分か…


 既に着替えは用意してある。


 完璧だ。


 その間は階段を見詰め、誰も来るなと念じる。


 やがてお湯が溜まって来たが、満タンになるとお知らせブザーが鳴ってしまう。

 しかし、ブザーが鳴る手前を熟知している俺には簡単な事だ。


 しっかりと停止ボタンを押し、もう一度階段を確認。

 物音一つ無い。

 誰も来ないと確信した。


 今しか無い。


 脱衣所で服を脱ぎ、お風呂場へ。


 出来るだけ音を立てない様に身体を洗い。


 お風呂に浸かる事が出来た。



「ふぅー、気持ち良い…完璧だ」


 目を閉じ、疲れた身体を癒して…


 ――ガラッ。


「ねぇ、一緒に入ろ?」


 身体をタオルで隠した律子さんが現れた。

 俺よりも完璧な隠密かよ…全く気が付かなかった…


「姉ちゃん…助けて」


 俺の声は、虚しく風呂場に響き渡った。


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