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彼女シリーズ

彼女かと聞かれると違うと断言できる

作者: 水鏡良芽
掲載日:2013/03/21

今回は会話相手は彼女ではありません。

それでも良ければ、どうぞ、読んでみてください。

学生にとっては大切な休日の昼間、俺はこいつと買い物に出かけていた。


「ねぇねぇ、飯島くん、あのショップ見に行こーよ」

柳楽が話しかけてきた。

フリフリのワンピース、フリル付きのスカート。

そして、ハートのイヤリング。

休日を楽しむための服装だろう。

だが、目の保養には決してならない。むしろ有害だ。


「行かん」


「じゃあじゃあ、あっちの喫茶店ー。あそこのアイス美味しいんだよー」


「行かない」


「むぅ。いじわる」

断じて意地悪ではない。俺は終わりたい。


「わたし達、カップルなのよ?どうしていじわるなの?」

「カップルじゃねーよ!!」

そして、続けて、言おうと思ったが、人目があるために、言いたいことをぐっと抑える。

言いたいこと、それは









お前、男だろっ!!






柳楽 海二


高校二年生、卓球部、全国大会経験あり。

その童顔と、顔に似合わない運動能力、

みんなに平等に接する裏表のない性格から

男女共に人気のあるクラスのヒーロー的存在だ。

もちろん、そんな人気者と、こんな地味な

バードウォッチング部の俺が一緒に買い物に

いけるとなると本来なら、嬉しいだろう。


し、か、し!



男で、女装しているとなると、話は別だ。

すこしも全然全くこれっぽっちも嬉しくない。

むしろ、悲しいくらいだ。休日に女装好きの変態と買い物をするなんて。


ひょっとして男装の令嬢かも……とは思わない。

俺の目がこいつを男だと認識してしまう。


筋肉の付きかた、ほんのわずかに出た喉仏。

悲しいかな、バードウォッチング(裸眼)で

鍛えたこの目がこいつを女だと認識できない。




「早くー♪」

「待て」

どうも気に入った服を見つけたらしい。

そもそも、どうしてこんな変態に付き合って(恋愛的要素は皆無!)一緒いるかと言うとこいつからの電話のせいだ。




午前8時40分




「はい、もしもし飯島ですけど」


「ねえ、飯島」


「何だ柳楽か。何か用か?」


「今週の土曜日に買い物付き合ってくれない?」


「格好は?」


「ラフなのでいいから」


「言い直そう。お前の、格好は?」


「もちろん、いつもの格好」


「……チャームポイントは?」


「ハートのイヤリング♪」


「他を当たれ」

ツーツーツー。

「はいもしもし、佐藤ですが、決して飯島では

ありません」


「……リダイアルって知ってる?それを使ったんだけど」


「そうか、用件は言わなくていいから早く死ね」


「ちょ、ちょっと待ってよ」


「お前と違って暇じゃねーんだよ」


「宿題で?」


「ぐっ。お、お前には関係ねーよ。もう切るぞ」


「……プリント三枚目、問一の括弧三番、

答え、い。四番は、あ。」


「何! ……………………合ってる。そういや、頭良いんだったな」


「プリントはたしか、正当率80%以下だと別のプリントをもう一回だっけ♪」


「…………」


「プリント六枚、終わるかな。終わっても間違っていたら……ふふ♪」


「何が言いたい」


「Give and take だよ。そっちは答えを分かりやすく教えてもらう。こっちは荷物持ちがいてくれる。どうする?」


「……いいだろう。乗ってやる」

的な友情と同情あふれる会話の結果だ。

柳楽には感謝してほしい。

「いーそーいーでー」


「待てっていってんだろ」

そういい、俺はあいつの所へ歩いていった。

遠目に見ると、彼女を追いかける彼氏に見えるかもしれない。しかし、断じて違う!!




もう一度言おう。あいつは男だ!!











どうも、水鏡良芽です。

今回は、短編、そしてまたまた、思いつきの

文章ですが、読んでくれてありがとうございます。

連載→短編→連載→短編のジグザグを

曲弦師ではないですが、続くかもしれません。

不定期投稿ですが、頑張ります。




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