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時の扉  作者: かいひろし
4/11

不思議な感覚(1)

2011年3月11日の地震の様子と、その前日の予感ともいえる行動がすべてを導いた。

この日の前日に器を梱包して地震に備えていた。

備えあれば憂いなし。


※この日に一人の女性のもとを訪れ、津波の夢を見たことがある事実を告げることになる。

実際のことだが、前日の3月10日の夜のことである。


わたしはこの日、発砲スチロールの箱を買い込み、この日に買った料理の器を梱包して収納。

なぜか、自分の家の食器棚の器も梱包してその箱にしまっていた。


被害は落ちてきた小さな土鍋の蓋が一個破損程度で済んでます。

不思議に感じたのが、震度6弱に揺れでしたが、家具も戸棚も倒れてこなかった。

地震が終わった後に、家に入ったのですが、被害はお驚くほどなかったのが事実です。

 たまにはいいだろう。やることが多すぎて、本音をぶつけるのも。仕事と音楽。そして小説に、この頃始めた気分次第のエッセイ。

 もちろん、人生観も伝えるのも仕事でもあるが、この頃は参り気味である。その原因は簡単である。

それは、東北関東大震災の数日前であるが、僕は自営業の幅を広げる為に、料理の出張サービスを企画していた。器を揃えて、いざ事業を展開する準備を整えていたのである。

 しかし、第六感であろうか。僕は、妙な事を言って、ホーマックに向かうことになる。

「地震が来たら、困るから。梱包するものを買ってくるよ!」

 車に乗り込み、夕方の時間で込み合う道路を走らせる。そして、林檎を入れる包装用の発泡の包みを用意し、その他、器を包むシートを購入している。

 家に帰って来ると、買った高級和食の器を、一つずつ包装してゆく。丁寧に包んでいる自分が浮かんでくるようである。

 その器を発砲スチロールに丁寧に仕舞い込んで、部屋の奥に寄せておいた。

「全部、包むのかい。家の食事で使うのも包むなんて!」

 母が、やり過ぎであるかのように指摘してくる。もちろん、そう思う筈である。僕は、次の日に地震がくる事を確信していた。

 それから、ご飯を食べると、いつものようにカラオケを歌うべく出かけてゆく。そして、その場所で運命のひとことを、ある女性に伝えた。

「津波に遭遇する、夢を見たんだ!」

 この会話の真実は、後から聞いたが、三月十日の夜の事である。僕は、てっきり七日の会話のように記憶していたのである。

 その津波の夢は、十数メートルは超えるものであったように思われる。慌てる人々の横を車に乗っている自分が、急いで退避している夢であったことは忘れもしない。ハッキリと記憶に残る夢は、僕に真実を予告していた。

 結局、津波が起こることは、不思議な体験とともに僕に伝えてきていたのである。しかし、僕にはどうする事もできない悲しい想いがあるのだ。


 それと梱包した器を買ってきた時であるが、僕は涙を流して帰って来た記憶がある。どう考えても、あのような値段でそろえることは不可能に感じていたのである。

(まさに、神が与えた器に感じられる)

 そう思うと、感謝の気持ちと有り難いという、素直な心が僕に感動を与えた記憶は奇跡のように思えてならない。それと不思議な感覚が涙を誘ってくる。

 僕は、かなりの距離を運転しながら、ボロボロと涙を流している。これから起こる、悲しい現実を予見したのかは確信ではないが、とにかく不思議な感覚で涙が流れてならなかった。

 その後日ではあるが、僕の曲を聴いたある御人が、真剣に震災の復興ソングを作ってくれるように頼んできた。一時は断ったが、作ってみようと思ったのは、何もできない自分への想いでもある。


不思議なことだが、震災の当日、私の家の被害は土鍋の蓋一枚が割れただけで、

ほかの損害はなかったのが不思議である。

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