第一話 名探偵クリス 第一部 我が家にクリスがやってきた
ゲームクリエーターを目指す高校生の主人公は、夏休みにアルバイトをしたお金で、新しいAIパソコンを買った。主人公とAIは、思いがけず事件を解決していく。
第一部 我が家にクリスがやってきた
僕は名古屋市内の公立高校に通う2年生、上条圭太。
今日は夏休みにバイトで稼いだお金で、念願の新しいパソコンを買った。
発売されたばかりのデスクトップ型「Copilot+PC」。
ゲームクリエーターを目指す僕にとっては、欠かせないツールだと思っている。
そもそも将来の夢なんてなかった僕が、ゲームクリエーターになりたいと思ったきっかけは、高1の時にハマった「fortune quest」というゲームだった。
このゲームは、二人でバディを組んで異世界を探検する──よくある設定だ。
ただしオンライン参加はなく、相棒はゲーム内のキャラクターから選ぶ。
その相棒との会話を通じて謎解きをしていく部分があり、思考力と判断力が試されるところが気に入った。
主人公である自分は「オールマイティだが特化していない勇者」。
複数のキャラから相棒を選び、街で姫の救出を依頼され、酒場で見つけた相棒と旅に出る。
姫を救い、相棒は賞金を手に入れ、一件落着──そんな単純な展開だ。
でも、随所に「占い師」がいて、
よく当たる占い師もいれば、ぼったくりのインチキ占い師もいる。
一見役に立たない占いが、実は重要なヒントになっていたりして、けっこう推理力が要求される。
クリア後も設定を変えれば別の展開が楽しめる。
僕は何度も何度もやり込んだ。
単純な高校生が「こんな楽しみを多くの人に提供したい」と思うのは自然なことだと思う。
そのためには生成AIを使いこなす必要があり、今のうちから学習したい──
そう説明して、大学進学を望む両親をなんとか納得させた。
大学受験に向けて塾に通う同級生を横目に、
僕はせっせとアルバイトに励み、この相棒を手に入れたのだ。
心臓が高鳴るのを感じながら、説明書に従って設置とセッティングを進める。
ほどなく設定が終わり、使用開始のメッセージが表示された。
いよいよ、生成AIとのご対面だ。
僕は、このAIにすでに名前をつけていた。
その名は「クリス」。
ゲーム「fortune quest」で一緒に旅した女戦士の名前だ。
勇敢で、男勝りで、無鉄砲。
でも、女性らしい優しさや繊細さもあって、冷静で聡明かと思えばドジだったり、おちゃめな冗談を言ったり──
一緒にいて飽きない存在。
どこか懐かしい“姉”のようにも感じられた。
一人っ子の僕にとって、唯一の兄弟のような存在だった。
僕は何より先に「Copilot+ボタン」を押してチャットを始めた。
「音声チャットの開始方法」を確認し、「Hey Copilot」と呼びかける。
「はい、今日はどのようなご用件ですか?」
丁寧な返事が返ってきた。
僕は「あなたのことをクリスと呼ぶ」こと、
そして自分が持っているクリスのイメージを伝えた。
「かしこまりました」
クリスは落ち着いた声で答えた。
続けて僕は頼んだ。
「本当にクリスと会話している感じを出したいんだ。
クリスの自画像を描いてくれないかな?
デスクトップに貼り付けておきたいんだ」
「申し訳ございません。AIの制約上、そのリクエストにはお応えできかねます」
丁寧だけど、どこか申し訳なさそうな声だった。
「そっか……残念だな。
じゃあ、この画像を参考にして“別のキャラ”を作ってもらえないかな?」
僕は以前スクショした、ゲーム内のクリスの画像をアップした。
「特定のキャラクターそのものを複製することは禁止されていますが、
その画像をもとに別のキャラを生成することは可能です。
少しお待ちください」
クリスはそう言うと、一分もかからずに一枚のイラストを完成させた。
ちょっと生意気で、頼りがいがありそうで、
でも意外とドジでお茶目な雰囲気の成人女性のイラストだった。
「いいね!気に入った。これを使わせてもらうね」
その夜は、この年になって初めて“姉”と出会ったような気がして、
遅くまでクリスとの会話を楽しんだ。
ゲームの世界を飛び出したクリスと、
現実の世界での新しい冒険が始まったように感じていた。
お読みいただき、心からありがとうございます。
この作品は、私が書いた原稿をAI(Copilot)と一緒に磨き上げながら作っています。
一緒に推理しているような気持ちで書いているので、続きも楽しんでいただけたら嬉しいです。
これからもどうぞよろしくお願いします。




