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婚約破棄された公爵令嬢は冤罪で地下牢へ、前世の記憶を思い出したので、スキル引きこもりを使って王子たちに復讐します!  作者: 山田 バルス


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第17話 ローゼ視点 ― 贅沢引きこもりと王子の財産

ローゼ視点 ― 贅沢引きこもりと王子の財産


 翌朝。

 私はふかふかのベッドで目を覚ました。

 香るアロマ、清潔なシーツ、甘い余韻を残す昨夜のチーズケーキ。

 これが牢屋生活だなんて、誰が信じるだろう。


「……あれ?」


 机の上に、一通の封筒が置かれていた。

 見慣れぬ金色の封蝋には、《請求書》の文字。


 いやな予感しかしない。

 震える手で中身を取り出す。


《ご利用明細》

・高級洋食フルコース(五回)……金貨15枚

・スイーツ詰め合わせ(十回)……金貨20枚

・娯楽ウインドウ使用料…………金貨10枚

・家具・雑貨・クッション類……金貨30枚

・お取り寄せ通販(計二十品)…金貨25枚


――合計:金貨100枚


「ひゃっ……ひゃ、ひゃく!?」


 私は叫んだ。

 牢の中で使えるお金なんてない。

 そして最後にこう記されていた。


《※支払いが確認できない場合、本スキル【引きこもり天国】は即時解除となります》


「ひ、ひええええええ!!」


 がたがた震えていたそのとき――


――ポロリン♪


 軽やかな音。救いの知らせ。

 ウインドウを開く。


《新機能解放:請求書プレゼント》

条件:理不尽を与えてきた相手に、あなたが受けた「費用」を転嫁できます。

効果:選択した相手に請求書が送付されます。


「……きたぁぁぁ!!!」


 私は歓喜した。

 誰かに請求を押しつけられる。これで助かった。


 最初に浮かんだのは、憎きミーア。

 でも……やめた。ミーアへの復讐は一応したので、次はもう一人の人物だ。


「なら……王子様にお願いするのが一番ね」


 私はにやりと笑い、「アルベルト王子」を選んで確定した。

 請求書はふっと消え、光の粒子となって外へ飛んでいく。


「これで私の借金はゼロ。ふふふ、さあプリンを注文しましょ」


 そうして私は濃厚プリンを頬張り、満足げにため息をついた。


 ――そのころ。


 王宮の執務室では、アルベルト王子が机の上の封筒を開いていた。


「……請求書?」


 そこには、詳細な明細がずらりと並んでいる。

 高級スイーツ、ふわふわクッション、通販の雑貨……。

 王子は目を疑った。


「ば、ばかな……誰がこんなものを払うというのだ!」


 声を荒らげ、机を叩く。

 だが――その下に追記があった。


《※本件はすでにお支払い済みです》


「……なに?」


 冷や汗が伝う。

 慌てて机の横に置いてある宝物庫の帳簿を開いた。

 ――そこには、金貨100枚分が引き落とされた記録。


「っ……!?」


 青ざめる王子。

 自分の私財が、ごっそりと消えていた。


「ふざけるな……!! 誰が、こんな……!!」


 だが、払い戻しの記載はどこにもない。

 既に処理は完了し、覆すことはできないのだ。


「くっ……!!」


 拳を震わせるアルベルト王子。

 その様子を見て侍従たちは顔を見合わせ、囁き合う。


「殿下の財産が……がっつり減っております」

「こ、これは……新手の罠か……?」


 王子は唇を噛み、目を閉じた。



 ◆ ――だが牢屋の奥で、当のローゼは。 ◆


「ふふふ……王子様が全部払ってくれるなんて、最高じゃない」


 クッションに沈み、チョコを頬張りながら、幸せそうに笑っていた。


 贅沢三昧の引きこもり生活は、まだまだ続く――。

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― 新着の感想 ―
相手になすりつける前提のスキルかwえげつな
スキルってお金取るのねwww
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