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転生したら監獄!?

「おお、一時はどうなるかと思いましたが、成功のようですね」


「ケイン、あんた何言ってるの?

 そんな事言ってるならここから、出る方法でも考えなさい」


『ケインとは元の体の持ち主のことでしょうか』


「あなたは誰ですか?」


 髪はポニーテールで目鼻立ちがハッキリして端正な顔立ちで、服はゆったりとした長ズボン。

 白い服の上に茶色の服を羽織っております。言葉遣いなどを除けば品のある女の子です。



「はぁ?あんた気でも狂ったわけ、そんな事分かりきってるでしょ」

「それと、その敬語辞めてくんない、キモい」


『私何かしましたかね、目覚めてすぐに罵倒とは不運ですね』ショボン


「別にそういうつもりじゃ…ああもう、私が悪かったわ

 私はあんたの幼馴染のシオン、

 シオン・フォルケイン

 これでいい?」


「はい」


『慌てているところが可愛らしいですね。』


「だから敬語は辞めてって」


「分かった」


『なんだか、結構良い人そうですね』


「それよりも、あんたが深淵の森に行こうなんて言ったから魔族に捕まって監獄にいれられてるのよ」


『あれ?!ポセイドン様が、監獄には無関係の方に転生させるとおっしゃっていたのは嘘だったのですか?』

『そういえば、少し失敗したとか仰っていたような』

『ポセイドン様何してるんですか!』ハァ


「それはスイマッごめん」


「謝るぐらいなら脱獄の計画を立てなさい、まずはこの鉄格子をどうにかしないとね」


『私がおかしいのか分かりませんがシオンさんは起こった顔でも焦った顔でもどんな表情でも可愛らしいです』

『彼女の成長を見てきた元のケインさんが羨ましいですね。』

『こっこれは別に変態とかではないですよ、元々私は子供が好きですからね』


「さっき、あんたが寝ている間に私のギフト『雷電』を放ってみたけど駄目よ」


「ギフトってなんですか?」


「あんたも、12歳の時に教会でもらってるでしょ。

 ケインは確か『物質変化』だったわよね」


『それが魔法なんでしょうか?

 言葉通りホントに物質を変化させられるなら、この鉄格子を変化させて

 出られるのではないでしょうか』


「少し試してみていい?」


「うん」


「物質変化」


「おおー木に変化しました」

 ________________

 ギフト「物質変化」により、鉄→木に変化しました。

 ________________

『おお、こんな風に表示されるのですね。

 そもそも物質変化とは何なんでしょうか。

 って、ポセイドン様?

 知らないことが多すぎるのですが…』

 _________________

『物質変化』

 あらゆる物を別の物質に変化させる事ができる。

 だが、変化させられるのは1,2グレード上か、下までの状態変化しかできない。

 変化させる範囲を3グレードまでさげられる。

 だが、一回につき素材1つしか対象にならない。

 _________________


「やるじゃない、早速脱獄ね」


「ちょっと待って!もしかすると、見張りがいるかもしれない、何日か調べてから脱獄したほうが良いと思う」


『前世の営業を掛ける時に相手の会社を調べて隙を見つける作業と似ていますね。

 私、だてに社畜やってませんでしたからね』


「あんた学校でいつも最下位だったわよね。

 そんなあんたが何故そんなに鋭い指摘ができるわけ?」


『マズイですね、ポセイドン様からバレてしまうのは良くないと言われたばかりなのに、気をつけましょう。』

「僕ってほら頭悪すぎて一周回って頭良くなることがあるんだよ」


「まあそういう事もあるかもしれないわね」


『チョロいですね、シオンさんにはバレることはなさそうです』


「で、具体的にはどうするの?」


「先ずは従順なフリをして夜になったら牢屋を出て偵察にいく。

 フリをする間に武器を作る必要がある」


「どんな武器を作るの?」


「僕の『物質変化』を利用して、この鉄格子を木材にする。それから剣の形にして鉄に戻す。そして、剣の柄はそのまま木のままにすれば鉄剣の完成さ」


「おおーその考えは良いわね。

 でも私、剣なんて使ったことないわよ」


「それは大丈夫だと思う。

 僕の能力は部分的に物質を元にもどしたりすることもできそうな感じがするから」


「あなた本当にケインなの?

 魔族に操られてるわけでは無いのよね」


「そうだよ僕はケインだよ、シオンこそ気でも狂ったの?」


「うっさいわね」


「そういえばシオンは雷電が使えるんだったよね」


「そうだけど、それがどうかしたの?」


「いや剣に雷撃を纏わせればかなり強いんじゃないのかなって」


「まあ、作れてから考えたほうがいいわよ」


「それもそうだね。

 全然見張りも来ないし、十分時間をかけられるはずだよ。」


「そうね、頑張りましょう」


 それから私達は各々剣づくりに取りかかるのだった。

 主に私だけでしたが。


 _________________

 気づけば夜になっていました。


 シオンさんは途中で飽きていましたが、私は社畜だからか集中力が切れずに気がつけば、シオンさんの分も作り終わっていました。

 _________________

 スキル『過集中』を習得しました。


 過集中

 感覚が研ぎ澄まされ、物事を早く終わらせられる。

 また、その能力が大幅に向上する。

 だが、周りの音が聞こえなくなり、一つの物しか見れなくなる。

 _________________

『スキルは嬉しいですが、今の私には必要ない社畜スキルが付いている気がするのですが…

 私この世界でも社畜になるんでしょうか』


「剣も作れたし、偵察に行こうか」

『って寝てらっしゃる。

 こんな美少女が寝ているのに、起こす必要がありますか?

 男の大半が必要ないと解答するでしょう。』


 その一人の私はもっと見ていたいという欲に負けて1時間程 見惚れていました。

「おっと、偵察に行かないとシオンさんに怒られていまいますね」


 私は鉄格子の前まで行って、「物質変化」と唱えました。











_________________


第二話をお読みいただきありがとうございます。

一話同様、誤字報告等お願いします。

イセも頑張って見つけます。

この先、読者様の迷惑にならぬよう次回投稿時間以外は作品の最後にこうして書くことは減らしますが、誤字報告等コメントがあった場合は感謝の言葉を送らせて頂こうと思っております。


ではまた第三話で会うかもですね。

次の投稿は7月5日20時00分を予定しています。

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