なんか急展開すぎて泣きそう
「絵里。それじゃー話してくれないか、お前に何が起こったのか?」
俺は熱湯で赤くなった頬を氷菓子で冷やしながら、まだ誤解の溶けきれてないであろう彼女に聞いた。
「………二年前あの地震の直後、私はなぜか知らない森の中に飛ばされたの。なんとか人のいる場所に向かおうとしたけど、人どころか人工物すらみつけれなかったわ」
いきなりとんでもない話から始めた絵里は続ける。
「何時間も森をさまよっていた所に私はそれと出会ってしまったの……」
「……それってなんのことだよ?」
「大和もさっき戦ったてたでしょ、あれがそれよ」
さっきのおぞましい怪物にまさか絵里も出会ってしまったいたとは。いつになく絵里が神妙な面持ちで続きを話す。
「私も大和みたく最初は必死に抵抗したわ、けど奴らは並の人間がかなうような存在じゃなかった」
「なんとか逃げたのか?」
あの怪物を振り切るのはいくら絵里とはいえ至難の技だ。
「違うわ。むしろ追い詰められたわよ……その時これが発現したの」
そう言うと絵里は急に立ち上がり。
「きて。白金虎の闊歩」
絵里が何かの名前を呼ぶと、彼女の脚に強烈な光とともにしなやかな白金の足甲のようなものが突如出現する
あまりにも異様な光景に自分の目を疑うが、どうやら幻覚でも白昼夢でもないらしい。だとしても今は夜なんだけど。
「それさっきあの怪物を轢き殺してたやつか?」
「そうよ。それに殺されそうになった時いきなりこれが発現したの。どういうわけか私はこの白金虎の闊歩の名前をいつの間にか知っていて、しかもこれが発現したその日から私の体はあり得ないくらい強靭になっていたわ」
マジでこれっぽっちも理解できないだけど…話があまりにも突拍子もない内容で、俺の脳は考えることを放棄しようとしていた。ちょっと甘いものでも食べようぜ
一緒に聞いていたババアの様子も気になって見てみたが、意外にも冷静に話を聞き内容を理解しているようだった。
「おいババア。あんた今の話わかったのか?」
意地はってわかったふりしてるんじゃないかと疑って聞いてみた。
目をつぶり俺の問に答えるか少し悩んだババアは掠れた声でハキハキ話し始めた。
「…絵里あんたの脚についているそれは神墜器と呼ばれるもんだ。神墜器はあんた達がそれ呼ばわりしていた害怪物をも倒せる力を持つ強力な道具さ」
ババアは淡々と絵里の脚の白金の足甲のことと俺たちを襲った怪物の正体を語った。
あまりにも予想外な答えに一瞬ふざけているのかと思ったが、その表情からは嘘を付いている気配など微塵もなかく、俺は動転する頭で再び質問した。
「ちょ、ちょっと待てよ。なんであんたがそんな事知ってるんだよ…」
絵里も同じ気持ちなのか、俺に同意するようにババアの方を見た。
「当然さ私はもともとあっちの世界から来たんだから」
再三つづく衝撃の答えに俺は思わず少し溶けて来ていた氷菓子を膝に落としてしまった。
どうも蘭怒細胞です。
小説書き始めて気づいたんですけど、自分で考えたルビを打ち込む作業はなんと言えない感覚に陥りってしまいます。私がまずクリアしないといけない課題はこれなのかもしれないです。
ps
久しぶりにチューッペット食べたくなりました。




