ババアのデレほど貴重でいらないものはない
結局海斗とゲーセンにより流行りの格闘ゲーム何戦かした後、適当に解散さした俺は家に帰る前に少し運動がしたかったので道場に寄ることにした。少し古めかしい銭湯を曲がった所にその道場はある。
「花畑園……」
俺は道場と言っているが、実際は孤児院の中に道場があると言ったほうがただしいのだ。小4の頃、銭湯で覗きをしているのが番台のババァにバレて急いで隠れたのがここ花畑園だった。息を殺して隠れていた俺に
「あんた誰?泥棒!?この園の危険は私が食い殺してやる!!!」
って言って綺麗な一本背負いを食らわせられたんだっけ。
「これ以上無いくらい最悪の出会いだったよ…」
今はいない幼馴染との出会いを思い出し、自然と出た声は弱々しく少し掠れていた。そんな辛気臭い背中に俺よりも掠れた声で話しかけてきた人物がいた
「悪ガキまた来てたんか?」
そこには時代錯誤な着物を着た例の銭湯のババアが立っていた。いつものように不機嫌そうなババアに、俺はつい癖となってしまった悪態を老婆にはく。
「番台のババア……何しに来たんだよ?」
「ここは今じゃあたしが管理しているからね、使うならいつもみたいに一声かけなべそガキ」
どうやら泣いていたのがバレたのか、ババアは俺をベソがきと皮肉めいて呼ぶ。
あんなに暖かった花畑園も2年前の世界震でここにいた絵里を含め8人子ども、そして浮船先生までもが行方不明となったのだ。
「ババアまだ俺が落ち込んでると思ってるのか?俺は今も昔も変わらずエロさえあれば生きていけるんだよ、あんたは女湯を覗きに来る変態の撃退法でも考えてたらいいさ!」
自分でもわかるような空元気を出してしまって、あまりのバツ悪さに思わずババアに背を向けてしまう。
そんな俺にいつもより、ゆっくりとババアは話してくる。
「……使い終わったら一声かけな、最近は冷えるから汗をかいたままだとあんた程のバカでも風邪を引くよ」
そんな番台のババアらしかぬ気遣いに少し申し訳なくなる。おそらく海斗の奴もこんな俺を見かねてしつこいぐらいに遊びに誘っただろう。
大切な人を失ったのは俺だけじゃないのにいつまでもひきづって、周りに心配かける自分がとても不甲斐なかった。
去っていくババアの足音を聞いて俺は一人でできるはずもない一本背負いの練習を始めた。
なんか筆が止まんねぇーわ
倒れるまで書いて見ます。
ps
いくら日本だとはいえ、私のクソ雑魚胃腸では卵かけご飯は無理だった。