エンディング
この話を読むために、このページを開いてくれたすべての方に感謝します。
ありがとうございます。
僕の目の前で、今まさに決着がつこうとしている。
「お前などと婚約を解消して正解だった」と俺様王太子。
「ヒロインさんに謝ってください」と堅物の宰相嫡子。
「さっさと学園でてってもらえばいいんじゃない」とチャラ男騎士見習い
「あなたの悪事は、この通り暴かれたのです」とロリコン教師
全校生徒が見守る中、悪役令嬢さんはギリっと歯をくいしばり、ヒロインさんと攻略対象(+僕)を睨みつけた。
最後にヒロインさんが勝ち誇ったように、悪役令嬢さんを断罪する。
「あなたが行っていた悪事は、あなたの取り巻きさんたちの証言によって明らかです。罪を償ってもらいましょう」
「ふん、冗談ではありませんわ!」
そう言って、悪役令嬢さんは学園という舞台から退場していった。
ヒロイン逆ハーレムルート・悪役令嬢学園追放 end
どうしてこうなった?
ヒロインさんも悪役令嬢さんも異世界からの転生者のはずなのに。この結末を回避できなかったのだろうか?
いずれにせよ決着はついたのだ。
僕はそう思った。
だが学園での結末は、彼女たちの戦いの序章にすぎないことに、このときの僕は気づかなかった。彼女たちの決着は、この日から20年後となるのだ。
ところで、彼女たちの使っている異世界の言葉『チート』とは、いったいどういう意味なのだろう?