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異世界に行ったら妹ができた  作者: 紅葉コウヨウ
第八章 とりあえず問題解決してみる
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第百三十話

「見たら許さないんだからね!」


「見ないし興味もないから安心しろ」


「興味ないって何よ! そういう言われ方すると、あたしだって傷つくんだからね!」


「いやお前……じゃあ見て欲しいのかよ、オシッコすると――」


「この変態!」


「……はぁ」


 こいつバカだわ。


 何の脈絡もなくて申し訳ないが、ふとそう思った――こいつはバカであると。

 

だってどう考えてもそうだろう。

 エチケットというかモラルというか、こういう場合はとりあえず興味ない、見たくないと言うのが正解のはず。

 なのに何だ?

 最終的に言われた言葉は変態?


 理不尽すぎるだろ。


 しかもエリスの奴、俺が最初に興味を持っていないと言ったのに対し、それでは傷つくだのなんだのと言い返し、まるで俺を誘導するかのようにオシッコを見――っ!


「待て、待てよ!」


「え、待つって……オシッコを? も、もう我慢出来ないんだからね!」


 こいつまさか、俺を誘導したのか?

 俺を変態扱いするためだけに、この俺を見事に誘導したとでも言うのだろうか?


 だとしたら。


「とんだ策士だな」


「策士? オシッコを我慢する事が? な、なんだかよくわからないけど、褒めたって我慢できないんだからね!」


 俺は最初からエリスに踊らされていたという訳か。

 バカだと思わせること自体が、こいつの作戦だったのにまるで気が付かなかった。

 嵌められた。


「見事にハマったよ」


「あ、あたしがオシッコ我慢しているのにハマったの!? 変態! どれだけ業が深いのよ! 全悪魔もビックリの業の深さよ! で、でも……あんたがどうしてもって言うなら、我慢してあげてもいいんだからね! でもあんたのためじゃないわ、あたしが我慢したいからなんだからね!」


 ん、なんだ?

 俺が一人で考え事している間に、エリスが妙に騒いでいる気がする――どうせ虫が出たとこかそんな事だろう。

 この前も家にゴキブリみたいな虫が出て、大騒ぎだったからな。


「どうした? なんか出たのか?」


「っ! 何にも出してないわよ……この変態! 我慢させてそれに興奮して、終いにはその質問……あんたいつの間に変態度マックスになったのよ!」


「はぁ?」


 なーに言ってんだこいつ。

 エリスが言っている事が高度過ぎて理解できない。


「まぁ何でもいいけど、頑張れ」


 何を頑張るのかは知らないけど、とりあえず言っておけば問題ないだろう。


「が、頑張って我慢するわよ! でもあんたのためじゃないんだからね、勘違いしないでよね!」


 うん。

 そうか、頑張れ――よくわからないけど。


 俺はしゃがんでプルプルし始めたエリスにガッツポーズしたのち、くるりと体の向きをかえて歩きだすのだった。


「今度は放置プレイ!?」


 背中でエリスの叫びを聞きながら。


最近オープンワールドで有名なフォールなアウトのナンバリング四作目にハマっています。

ハマっているので……サボってごめんなさい!

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