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異世界に行ったら妹ができた  作者: 紅葉コウヨウ
第六章 とりあえず対話してみる
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第九十九話

「む~~~~~~~~~~~~~~~~~っ!」


「…………」


「ん~~~~~~~~~っ!」


「…………」


 幻覚か錯覚か。

 俺の頭がどうにかしてしまったのだろうか。


 とりあえず、今眼の前に広がる光景を目に焼き付けてみよう。

 目に焼き付けることが出来るほど、そこにしっかりとあるならば、眼の前にあるこれはやはり確かな現実なのだから。


「…………」


 そして俺はゆっくりと眼の前の惨状を目に写す。


 まず真っ先に目に写ったのは様々な拘束具。

 部屋自体が醸し出す雰囲気からして、かなり犯罪的かつ変態的なイメージを否応なしに押し付けてくる。


 ここまではいいだろう。

 ぶっちゃけあんまり良くないが、まぁいいだろう。


 問題は次だ。


「……ナンデコウナッタ」


 拘束されているのは一糸まとわぬ幼女だった。


「…………」


 俺は無言で頭をポリポリとかいて視線を外し、数秒後にもう一度目を向ける。


「……うん」


 やはり幼女だ。

 拘束された幼女が「ん~ん~~」言いながらもがいている。

 どこからどう見ても、そして何回見直してもやばい奴だ――犯罪的かつ変態的なアレだ。


「どうしてこうなった」


 何回だって言わせてもらおう。


「どうしてこうなった」


 先ほどまで俺の前にいたのは拘束されたオークだったはず、なのに今はどうだ。

 眩しい光に少し目を逸らし、もう一度見たらどうだ。

 モスグリーンをしたミディアムショートの髪と、同色かつ凶暴な何かを宿した瞳を持った幼女が、こちらを睨み付けながら暴れている。


「……はんざいだ」


 どうみても犯罪だ。

 見られたら終わる。

 現状を誰かに見られたら色々おわ――っ。


「何をやっているんですか……お兄さん?」


 終わった。


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