プロローグ 出会い
まだ他の小説も連載できてないのにはじめて大丈夫か?シリーズです。
きっとなんとかなる、うん。だってもう書き終わってるし。
え、部品も同じ? 気にするなっていう。
素敵なライトノベルちっくな恋愛ファンタジー、はじまります。
プロローグ
――これは地球によく似た別の世界の少年と、異世界の少女の物語。
「今日は転校生を紹介する」
古式な校舎のとある一教室に歓声が起こる。いつもとはちょっと違う出来事。そういったことに子供は喜びを感じる生き物である。
そして、彼もまた、そんな16歳になったばかりの少年として、同じような感性を持っていた。スレイ=レヴァナント(ΤΜΕ▽=SΕΧΑΞΑΞΥ)。彼はそう呼ばれている。この聖トラバニア学園に通う、普通の少年である。
彼は隣に右隣に座る友人と話を始める。というのも、左隣には誰も座っていなかったからだ。
「俺の隣に来るんじゃない?」
「いや、ソルの隣も空いてるよ。どこに来るかは先生の気分次第だろうな」
先生は沸き起こる歓声を抑えなければとは思いつつも、それが不可能なことだとわかっており、話を先に進める。
「えー、ゴホン。じゃあ入ってきなさい」
生徒全員の視線がドアに注がれる。固く錆びついたドアは音を立てて徐々に開き、彼女の姿を露にしていく。短めの赤毛を二本、可愛らしい赤のリボンで結わえている、聖トラバニア学園指定の制服がよく似合う少女だった。
「さ、自己紹介を」
彼女は教卓の前に立ち、凛とした声ではっきりと名を告げる。
「はじめまして、私はレイナ。レイナ=シルバニア(SΕΙΞΑ=ΤΙΜΧΕSΞΙΑ)。よろしくお願いします」
赤毛の美少女はそう言って頭を下げる。彼女がお辞儀をすると同時に、生徒たちの歓声と拍手が爆発する。
「じゃあ、席は……ソルの隣でいいかな?」
そういって、はるかスレイの後方、ソルと呼ばれた女子学生の隣を指さす。
それを聞いたスレイはがっくりとうなだれる。
「あの、先生。できれば私、日当たりのいい席のほうが嬉しいです。あの席は空いてないんですか?」
と言って、レイナはスレイの隣を指さした。
「ああ、あそこがいいならそれでも構わんよ。ただ、窓際だと、両隣生徒がいないと寂しいんじゃないかと思ってな。まぁいいだろう。好きな席に座りなさい」
それを聞いたスレイの表情が、みるみる嬉しさを表すものに変わっていく。彼の友人はやや呆れ顔で、しかし少し嬉しそうな表情を浮かべて彼の肩を叩いた。
「よろしくね」
「あ、ああ!! よろしく!!」
半ば慌てたように答えるスレイを見て、レイナは笑った。
「まだ教科書が届いていないので、スレイに借りるように。では、さっそく今日の授業を始めよう」
方々から失意や悲しみに満ちた声が漏れる。先生は予想していた事態ではあったものの、苦笑いを浮かべる。
「レイナって呼べばいいかな?」
「うん、それでいいよ」
レイナはにっこりと微笑む。そんな彼女の笑みをまぶしく感じるスレイ。
「一時間目は国語だよ。紙とペンはある?」
「それくらいは持ってるよ」
レイナは小さく声を立てて笑った。スレイは学校に来るんだから当然か、と思い苦笑いを浮かべる。
「これが教科書。落書きだらけだけど、気にすんなよ」
「あはは、じゃ、見させてもらうね」
ちょっと時間がないの次回予告だけ。
――次回予告
開かずの扉。転校生。
神と呼ばれる存在。村娘A。
魔法。魔女。魔女狩り。
セイヴ‐ザ‐ウィッチ。
第一話 異世界