先生。1
私、先生が好きなのかもしれない。
どうしよう。
なんか嫌だな、、
先生は私が高校2年生に上がった時に授業を担当するようになった。
社会科の先生で22歳、教師1年目だ。
初めての授業の時は慣れてる感じだったから、後から教師1年目と聞いて驚いた。
授業も好きな科目だったのもあり、楽しく、初めは良い先生に当たったな、ラッキーという印象だった。
友達から聞いた話だと、先生は小学生の妹さんが1人いるみたいで、身長は173らしい。
顔は正直かっこいいわけではないけど、悪くはないと思う。
どちらかと言うと小顔で童顔な感じ。
まあ、人当たり良くて若い男性教師。
先輩がかっこよく見えるのとか、女子校で男性教師がモテるのと同じである。
私の学校は共学で、女子校ほどじゃないけど、少しモテているらしい。
○○ちゃんと○○ちゃんが先生のことリアコらしいよとか、○○ちゃん、先生のこと推してるんだって、とか噂を友達に聞いた。
ここで「好き」じゃなくて「リアコ」とか「推し」って言葉をみんなが使うのが何か面白い。
こういう場面で皆が使うこの言葉はただの隠れ蓑として利用してるのではと思ってしまう。
かく言う私がそうだから。
先生は面白い。いろんな生徒といろんな所で楽しそうに話してて、いろんな生徒に好かれてる。
他の先生も時々、授業で先生のことを話してるくらいいろんな人と仲が良い。
先生が好きになっちゃったんじゃないかと思ったのは、そんな先生が、特に同い年の女子生徒と楽しそうに話しているとなんかうれしくなかったからだ。
正直に言うとうれしくないどころじゃない、いやだった。
私はどちらかというと恋に恋するタイプの人だ。「恋してる私」がかわいくて、青春っぽくって良いと思っている。好きな人ができても、心の中のどこかでさめていて、なんだろう、その人が本当に本当に本当に好きなのかと言われると、口ごもってしまう感じだ。だから、わざと恋に落ちるように自分に恋のフィルターをかけるように、片思いの音楽をかけたりして、雰囲気に酔って、人を好きになる。
でも、先生は違った。
症状はいつもと一緒、先生をいつの間にか目でずっと追ってて、見かけると嬉しくて、気づいてくれると嬉しくて、話してくれるともっと嬉しくて、先生のことをふとした時に考えてる。
でも、いつもと違って、頭で無意識に「先生を好きになったらつらいだけだから、やめなよ」ってブレーキをかけてたから、好きなんだって気づくのが遅かった、症状が悪化してから気づいたからもう引き返せなくなってた。
先生、何てことしてくれたんですか。
私は「女子校で男性教師を好きになる」ような好きになり方はしたくなかったし、「先生の周りでキャーキャー言ってる女子高生」、「大人な先生を好きになる、幼くてちょっと馬鹿な女子高生」にもなりたくなくて、無意識にブレーキを頑張ってかけてたのに。もういっそ、自己中に先生に好意を見せてしまおうかな。先生、困るだろうな。まだ教師始めたばかりなのに、変な面倒ごと増やさないでくれとか思われるかな。そんなこともなく、気にも、とめてくれないかもな。もはや困らせてみたい、困り顔も見てみたい。教師1年目だし、先生にとって初めての「告白してきた生徒」になれるかな。私、先生の記憶に残りたい。
先生、私、あなたが好きかもしれません。




