サイフォン
ガタガタと細かく震える私の体はもう自分の意思ではどうしようもなかった。
嫌なイメージばかりが過ぎっていく。
あの大きく気持ち悪い口に丸呑みにされてすり潰される様な。
もう無理。そうなってしまった私の意識はスっと消えていった。
駆け寄ってくる2人、その後ろに迫るサンドワーム。
視界は段々と上に向かっていき、清々しい青空が映されたけれど、最後の景色にしては良かった方だろう。
短い幕引きだった。私の意識はそこで途切れた。
「うわぁぁぁ!!!!!」
「わぁ!びっくりしたー。叫ぶなら前もって言っておいてよね。ビックリするから」
叫び声と共に起き上がった私はそこが見慣れた場所だとすぐに気づいた。
「無理だろう。はぁ、良かった目が覚めたんだね」
「2人が居ますね。天国」
「勝手に殺さないでくれるかな。君はお礼を言わなくちゃいけないよ」
「あ、そうですよね。お2人ともありがとうございました」
「ん?」
「あ、あれ?」
「ほら、モミジが言葉足らずだから勘違いしちゃったよ。お礼を言うのは、この人だよ」
「あ、サイフォンさん?」
「やぁ、君は本当に危なかっしいね……」




