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サリバ
アトリエでどうしようか。どう作ろうか、効果は何をつけようかと考えていたら、アトリエの壁をコンコン叩いてメディが入ってくる。
「素材、どうするつもり?」
「あ……」
「一応、護衛?傭兵?ていうのかしら?を付けるから後で挨拶しに来なさいね。司書室に居るから」
「あ、はい」
外部の人を招いているとなると待たせる訳にも行かず、とりあえず考えをメモ帳に走り書きしてアトリエを出る。
入れ違いにモミジが来て、「少しアトリエを使っても?」と言うので、いない間は構わないと伝えてメディの後を追う。
「あんなにも急いでどこに行くんだ?」
気になりはするが、モミジは完全にここの人という訳でもないので、次にそれとなく聞こうと思った。
アトリエは顔が引くつるくらいぐちゃぐちゃだった。
「これは片付けるべきか否か。否だろうね。……彼女はどんなものを作ろうと……これは文字か?」
 




