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お咎めなし?
「はぁ、冗談よ。なにか吹っ切れたみたいでよかった。思い詰めてたでしょう」
「それは、そうですね。何かやってないと、その……」
「サリバが思い詰めてたのは分かってた。けど、錬金術士にかける慰めはなくってね。あんな感じの局長だけど、ちょっかいを出すなってキツく言及してたのよ?しかもいっつもアトリエを覗いてたの。知らなかったでしょ」
「そうだったんですね。ちょっと引く」
「あっははは、私も引いたわー。でも、それとなく感謝は伝えときなさいね」
「それとなく、ですか?」
「アンタは錬金術士なんだから錬金術士らしくね」
「!はい!」
「それじゃあ、説明してくれる?」
「え?」
「その錬金物よ」
「あっ、あ〜」




