94話 コラボの影響
狐狐のココ好きVtuberは一週間に一回配信され、
その日以外は通常の配信をする。
僕は今日はゲームの練習を兼ねた配信をしようと思い、つばロバの二人がよくやっているFPSを教えてもらいダウンロードした。
ゲームの名前は『ファンタジーボム』略してファンボと言われる五対五のゲームだ。
攻め側は敵を殲滅するか、爆弾をエリア内に設置し解除されず爆発させればラウンド取得。
守り側は敵を殲滅するか、設置されたボムを解除、倒されずに制限時間切れになればラウンド取得。
先に11ラウンド取った方の勝ちとなる。
ちなみに10ラウンドで攻守交代だ。
各キャラのストーリーと多彩なスキル、競技性の高さから人気のゲームだ。
ただ、ML杯が行われた時にやっていたアニマルソウルシューティングと違いしっかり止まらないと弾が真っ直ぐ飛ばないことから、スピード感がなく苦手だと言う人も多くいる。
だからこそ、いつかコラボする時の為に練習しておこうと思ったのだ。
僕は告知、待機場がちゃんとできているか確認する。
【ファンボ】FPS練習するぞ...!【九尾狐狐】配信待機中
@九尾狐狐 Monster Live三期生
FPSの練習をします...!
配信の雰囲気を壊さない程度のアドバイスをしてもらえると助かります!
頑張るぞ〜!
♯狐狐ライブ
ゲームを起動し、タイトル画面の状態にしておく。
配信画面がおかしくならないか最終確認をして配信開始ボタンを押した。
待機画面からオープニングに変わり、ゲーム画面が配信画面に映る。
「皆さんここにちは〜」
【ここにちは!】
【ここにちは〜】
【ここにちは!!】
【ファンボやんけ!?】
【つばロバの影響だなぁw】
「今回はこのファンタジーボムをやってこうと思います。
コメントでは気付いている人もいますね、はい、つばロバの二人がワイワイやっているところを見て気になってしまいました...」
【初心者にはむずいけど大丈夫か...?】
【狐狐ちゃんASSで良いエイムしてたから上手くなりそう】
【確かにエイム力結構あるもんな】
【立ち回りとか覚えたら化けそうw】
「解説動画一応見たんですけど、だいぶ難しそうですよね...
スキルの効果とかは大体把握してます。
あとは実戦でどこで使うとか覚えれたらいいかな...」
流石にグダグダ過ぎると、このゲームに詳しいココ友の人がイライラしてしまうと思ったので事前に座学をしてきた。
僕はランクが関係ないモードでマッチングを開始する。
人口が多いのか、時間帯的にやっている人が多いのかマッチングは一瞬で終わった。
「早いですね...
まだちょっと心の準備が...」
【マネキン撃ちやっといた方が...】
【まあ、最初だしマッチするユーザーも初心者が多いでしょ】
【あんまり難しい立ち回りのアドバイスはやめとこうな〜】
【狐狐ちゃん焦ると混乱しちゃうから】
マップが表示された後、キャラ選択画面に切り替わった。
最初から解放されているキャラに加え、一週間ごとにお試し解放されているキャラが選べる。
「えっと、僕的にスモークは本当に分からないので索敵スキルを持ったキャラにしたいですね」
【だったらテイマーじゃない?】
【テイマーなら前衛でなくても大丈夫だしな】
【呪術師も良さそうだけど...】
【動物使えるしテイマーで良さげ】
【動物要素大事w】
「テイマーにしてみようと思います!」
僕はテイマーを選択した。
テイマーは索敵とスタンを使えるキャラだ。
鳥の視界を借り敵を索敵する、コウモリを飛ばして超音波でスタンさせることができる。
ポイントが貯まれば敵を自動追尾する狼を三体召喚できる。
「仲間は前衛キャラ二人とスモーク一人とサポート一人ですね」
【バランスいいなw】
【ドラゴン、悪魔、精霊、天使、テイマーは良いぞ】
【分からん人は調べた方が早いと思うわ...】
【スキルとかむずいよな】
説明が長くなってしまうので簡単に言うと、
・ドラゴンがガンガン突っ込んで行く
・悪魔が倒した相手で回復する
・精霊が好きなところにスモークを炊ける
・天使が回復できる
と言った感じだ。
もちろんいろいろスキルがあるがまた後日まとめて話そうと思う。
「VCは怖いのでチャットでいきますね」
【それがいい】
【名前は隠してるの?】
「名前は自分含めた味方も敵も表示しないようにしてます」
【偉い!】
【荒らしとかたまにいるからなぁ...】
【面白いけどイライラしやすいゲームだからなぁ...】
【最初はとりあえず索敵買おうか】
このゲームは各ラウンド毎に魔力が配布され、敵を倒したり爆弾を設置すると多く魔力がもらえるのだ。
この魔力で様々な武器やスキルを買って戦う。
僕は事前に勉強した買い方でスキルとHP増加ポーションミニを購入した。
「最初はこれでいきます」
【テイマー王道のファーストバイだねぇ】
【無料武器でもしっかり狙えば戦えるしね】
【最初のラウンド取りたいねぇ】
ラウンドが始まり、隔てていた結界が解除される。
僕達は守り側なので、敵が攻めてくる場所を予想して対応しないといけない。
AサイトとBサイトがあって、僕はAサイトを守る。
攻めてきそうな通路にコウモリを飛ばして超音波を発生させた。
すると敵がいたのか、超音波ヒット音が聞こえてテイマーの「反応あり!」というボイスが流れた。
「これいますね...」
思い切って前に出ると四人の敵がいて一方的に撃たれてしまった。
「うぁ...出ない方が良かったかな...」
【防衛側だし待つ姿勢で良いかも】
【逆に攻めるのは前衛キャラの方がいい】
【索敵は詰めない方がいいよ〜】
「分かりました...
少しずつ成長していきますよ...!」
その後もミスをしながら、少しずつ知識を高めていくのだった。
コメント欄につばロバの二人が来ていたことは後のトイッターの投稿で知ることになる。
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