81話 オタク特有の早口
【雑談】Monster Liveについて語りたい【九尾狐狐】配信中
僕が配信を始めると、告知配信からそのまま来たのか一気に視聴者数が増える。
僕は数字の増え方に驚きながらも挨拶から始めるのだった。
「ここにちは〜」
【連続配信マ?】
【ここにちは!】
【オタク狐ちゃんさぁ...】
【ここにちは〜(二回目)】
「先程の配信はお疲れ様でした、Monster Live family楽しみですね...
どんどんMonster Liveが盛り上がっていくと思うとワクワクが止まらないです」
【相変わらずのMonster Liveオタク】
【お前もMonster Liveの一員じゃろが!】
【おまいが盛り上げるんだぞ】
【なんでオタク目線で語るんや...】
【↑何度でも言うが、Monster Liveの皮被ったMonster Liveオタクだからだぞ】
【っていうか背景狐狐ちゃんの部屋じゃんw】
【本当だ、連続配信に驚いて気付かんかったw】
「僕の部屋本当にMonster Liveグッズでいっぱいですよ?
今は三期生の二頭身フィギュア並べるスペースを確保しているところです」
【だからお前がその三期生なんだよなぁ!】
【マジでMonster Live大好きじゃん...w】
【Monster Liveクイズとか出したら無敵なんじゃない?】
【ニコさん推しのワイ勝負してみたい】
誰かのコメントで一気にコメント欄がクイズの問題文に変わっていく。
負けず嫌いの血が騒ぎ、片っ端から答えてやろうとコメント欄を遡る。
「か、語ろうと思ったんですけど...
でもなんかMonster Live関係で負けたくないんでその勝負受けて立ちましょう...」
【メガネくい】
【狐狐ちゃんのMonster Live知識に勝てるのか...?】
【問題!ラゴン・ルドラの初配信で初めて噛んだ言葉は?】
「ルドラさんは最初配信慣れしてなさすぎて、挨拶で噛んでしまってましたね、こんにちゅはって言ってたのはかわいかったです」
【え?合ってんの?】
【合ってます...w】
【やばw】
【俺もなんか問題になりそうなの探してくる!】
【これMonster Live関係で忘れてる事あったら狐狐ちゃんに聞くだけで分かるんじゃ...】
【問題!ニコさんが視聴者参加型対戦ゲームで初めて敗北した相手は?】
「元プロで今は配信者をされている、陰サムライさんだったと思います。
ニコさんそのあとリベンジで勝つ寸前まで行ったけどやっぱり元プロは強かったですね...
ニコさんが負けてる所はその時くらいしか見てない気がします」
【プレイ上手くて配信見たかったけど名前忘れてたから助かったw】
【おまw】
「あ、いいですよ。
僕も昔のことは忘れかけているので、良い機会かもしれないです」
【なんだこの狐w】
【勝てる気しないんだけどw】
【問題!ルーさんがよく司会を任される理由は?】
「ルーさんが司会を任される理由ですか...?」
【それむずくね?】
【実は二期生の雑談配信で話題に出てた】
【どの雑談配信だよw】
【これは狐狐ちゃんでも...】
「確かイオちゃんはまとめるのが苦手で、リンさんはマイペースだから時間通りの進行が苦手で、パンさんが司会だとあまり自分のことを話せないから...だった気がする...どうだろう...」
【......】
【どうなん?】
【...正解、配信の切り抜きとアーカイブはこれ】
【マジかよw】
「懐かしい...
まだパンさんが自分が一番!の時期にあった配信でしたね」
語ろうと思って始めた配信。
気付けばクイズ大会となり、既に数十分が経っていた。
僕自身楽しいのだが、やはり今はMonster Live familyについて語りたかった。
「クイズはまた別の機会に配信しますので、今はMonster Liveを語らせてください」
ココ友のみんなもすぐに引き下がってくれて、僕は思う存分語ることにする。
一度水を飲み、喉を潤した。
「Monster Live familyって言う名前から僕好きなんですよね...
なんかまだデビューしている人は居ないんですけど、既に距離が近くに感じます。
本当に家族って言葉の響きがいいですね...
そういえばMonster Live familyの人達がデビューしたら僕先輩になるのか...
え、僕先輩なれますかね?
心配事も多いけどやっぱり楽しみが勝ちますね...
みなさんは新しい四人のママ達のどんな子が見たいですか?
僕は同じ狐の子とかデビューしてくれたら嬉しいなって思います」
話したい事を一気に話し、胸に溜まっていたものが軽くなった気がした。
それと同時にまたやってしまったと後悔してしまう。
「またやってしまった...」
【大丈夫やで、早口狐狐ちゃん好きよ】
【これがあってこそのオタク狐なんよなw】
【俺も早口好きだから逆に助かるw】
【気にしなくてもいいよ】
【好きなものを語る狐狐ちゃん好き】
「うぅ...ありがとうございます...」
みんなに励ましの声をもらいながら、その後はゆっくりと話した。
時間もいい時間になり、僕は明日の学校に備えて眠ることにする。
「皆さん、それでは二回目ですけど、おつここでした〜」
【おつここ!】
【おつここ〜!】
配信を閉じてパソコンの電源も落とす。
スマホを見るとマネージャーの葵さんから連絡が入っていた。
『お疲れ様でした。
いい感じに告知できていましたよ。
これから先輩になりますが、無理に頑張りすぎないでくださいね』
『ありがとうございます。
少しずつ頑張っていこうと思います!
お疲れ様でした』
返信を送り、僕はベッドに寝転ぶ。
ふと部屋を見渡す。
棚に丁寧に並べたグッズ達。
机に置かれたフィギュアや色紙。
その中に僕のVの姿である九尾狐狐が並ぶ。
(本当に人生って不思議だな...)
配信で疲れたのか少し頭がふわふわとする。
Monster Liveの語りすぎで興奮しているのか、体が熱くなっていた。
だが、疲労感に包まれた体は休息のために眠りにつくのだった。
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