70話 三期生ファッションショー②
「じゃあ次は私でいいかしら?」
「お、鳴子ちゃんいいよ〜」
「鳴子ちゃんの新衣装楽しみ」
「まずは初期衣装だよね」
僕は鳴子ちゃんの初期モデルを画面に映す。
金髪のサラサラした髪を腰の長さまで伸ばしており、おでこから出た小さなツノが鬼であることを象徴している。
膝下まである黄色と黒の縞模様のスカート、薄い黄色のセーターを着ており明るい印象の衣裳となっている。
「もう可愛い私服なんだよね、どうなったんだろう...」
「見てのお楽しみよ」
「ワクワク」
「楽しみ過ぎて心臓が痛い...」
【既にオフスタイルっぽいけどどうなるのかな...】
【だから一人オタクいるってw】
【私服だから逆に鬼っぽい衣装?】
【↑鬼のパンツだけとか?】
【エッッッッ!!】
コメントも盛り上がり、僕もそのコメントを見ながら同じように期待を膨らませるのだった。
画面にシルエットが映し出される。
「このシルエットは!?」
「なんかモコモコしてる?」
「冬っぽい衣装なのかな...」
「でも足とかは出てそうじゃない?」
「確かに」
【モコモコ衣装っぽくないか!?】
【もしかしてパジャマ的な?】
【↑っぽい!】
【絶対可愛いやつじゃん...】
「みんなもそろそろ見たいでしょうから、公開するわよ!」
鳴子ちゃんがそう言うとコメントは一層盛り上がり、シルエットになっていた鳴子ちゃんが新衣装の姿で登場していく。
「裸足...!!」
【おいオタク狐w】
【鼻息荒くなってるぞw】
足元から徐々に公開されるので、裸足が見えた瞬間思わず声を出してしまった。
推しの綺麗な美脚が映ったのだ、声も出てしまう。
衣装公開は進み、腰までが公開される。
短い茶色のモコモコズボン、太ももが三分の一ほど見えており肌の露出面積が大きく感じる。
そのまま新衣装が全て公開された。
結論から言うと熊のような耳までついたあざといパジャマ衣装だ。
「可愛い〜!」
「熊だ」
「可愛い...やばい...」
【可愛いやつだ〜!】
【元が私服だと新衣装はパジャマになるのか...w】
【まさかパジャマでくるとは...】
【相変わらず狐狐ちゃん幸せそうにしてるな...w】
「ということで、私の新衣装はクマさんパジャマです!」
「可愛いぞ鳴子〜!」
「鳴子ちゃん可愛い」
「めちゃくちゃ可愛すぎて直視できない...」
「みんなありがとう、みんなのおかげでこうして新しい服をいただけたわ。
これからも三期生共々、よろしくお願いしますわ!」
【応援してるぞ〜!】
【Monster Live最高!!】
【これからも頑張って】
鳴子ちゃんの新衣装と一言にファン達は声援を送った。
「なんかいい感じで締められた感じするけど、まだ私の新衣装がまだだぞ〜!」
「そうね、奈女々ちゃんの衣装はどうなったのかしら」
「奈女々ちゃんの新衣装も早く見たい...!」
「狐狐ちゃん落ち着いて」
僕は奈女々ちゃんのモデルを画面に映した。
赤い髪が背中の真ん中くらいまで伸び、少しぼさっとしている。
その頭の上に温泉でよく見る桶が帽子のように乗せられ、片目は髪の毛で隠れ俗に言う目隠れというものだ。
衣装は赤い着物を着ており、片腕側は捲っている。
「着こなしてるわよね」
「着物なのに足速そう」
「舌めっちゃ長いね」
「なんか私の初期衣装の感想酷くない!?」
「正直言うと可愛いよりも美人」
「私もそう思うわよ、少しだらしないお姉さんって感じかしら」
「僕はそういうのが逆に親しみやすいと思う!」
「そういうの!そういうの!」
【コントかなw】
【足速そうは実際分かるw】
【狐狐ちゃんを全力で追っかける姿が想像できた】
【↑狐狐ちゃん泣くからやめてやれw】
コメントでいろいろ言われている間に奈女々ちゃんが新衣装に着替え、シルエットで現れた。
「既にお洒落な雰囲気を感じるわね」
「このシルエットはコート...?」
「洋服何にも分からないけど楽しみ...!」
「早速公開しちゃうよ!」
奈女々ちゃんがそう言うと足元から新衣装が見えてくる。
出来る女が履いていそうな茶色の靴、薄い水色のジーンズが姿を見せた。
腰までの公開の途中で濃いめの茶色コートが映る。
「足長い...」
「出来る女って感じがするわね」
「初期とのギャップが良い...」
「ふっふっふ...このまま上も公開しちゃうね!」
奈女々ちゃんは顔までノンストップで公開した。
茶色のコートの中には白いシャツを着ており、長い赤髪はポニーテールでまとめ、顔を見ると黒眼鏡を掛けている。
日頃のキャラとのギャップにコメント欄も盛り上がる。
「本当に女社長みたいね」
「かっこいい...!」
「奈女々ちゃんじゃないみたい」
「どうだ私の新衣装...!
だいぶイメージ変わったんじゃないかな?」
【頼りになる女上司のオフって感じするw】
【喫茶店で窓辺でコーヒー飲んでそう】
【元がボサボサの髪だから綺麗にまとめてるの新鮮!】
【確かにこれはギャップすごいわw】
【社長秘書でも可】
「コメントでも好評みたいね」
「奈女々ちゃんもコメントしておく?」
「そうだね、それでは...コホン...
鳴子ちゃんが言ってたけど、見てくれてるファンの人達のおかげで私達はここまで来ることが出来ました!
本当にありがとう!
そしてこれからも三期生だけじゃなくて、Monster Live、そしてそしてVtuber界をもっともっと大きくして盛り上げていきたいなって思います!
本当にありがとうね〜!」
「「「......」」」
「え、なんかまずいこと言った...?」
「い、いえ、日頃とのギャップで頭が追いつかなかっただけよ」
「本当に奈女々ちゃん...?」
「新衣装で性格まで変わっちゃったのかな...」
「な、なんで!?私だってちゃんとしたことくらい言えるよ!」
【...誰?】
【あ、Monster Liveの新しいライバーさんですか】
【確かに初めて見るモデルの子だもんな】
【可愛い女の子をprprする女の人いたけど夢だったか...】
【名前はなんか聞き覚えあるなぁ...】
「コメント欄まで!?」
奈女々ちゃんの真面目な一面が見えたところで、コメントも僕達もワイワイとし始めた。
流石に収集が付かないと鳴子ちゃんが進行するまでの数分間、コメントの流れが止まることはなかった。




