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前世がコミュ障男な僕がVtuberになれますか?  作者: カムカム
6章 コミュ障、新たな仲間!?
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56話 チームメンバーと顔合わせ

大規模イベントの名前はMonster Live杯、通称ML杯となった。

タグが決められたことで、早速チーム分けされたライバーの応援絵をタグ付けして投稿する絵師がいる。

相変わらずの仕事の早さだ。

ML杯一週間前、既に数多くのチームが顔合わせ配信をしており僕も急がねばと休日の夕方に配信の準備をしていた。


今回のイベントで使用されるゲームは『アニマルソウルシューティング』というバトルロワイヤル形式のFPSゲームだ。

ゲーム内容は事前に二つの武器を持ち、ステージ上空を飛ぶ巨大な鳥の背から戦場に降り立ってゲームスタートとなる。

このゲームの特徴がステージに落ちているアニマルソウルというアイテムがあり、それを入手することでスキルが使用可能になるという物だ。

例として挙げると犬のソウルを入手すれば、匂いで探知し一定範囲内の敵を把握することができたり、チーターのソウルであれば移動速度が上昇するスキルが使用できる。


キャラクターが可愛らしく、ソウルの種類に応じて耳や尻尾が生えるというシステムになっており、競技性の高さと見た目の可愛らしさで今や知る人ぞ知るゲームになっている。


今日の僕のチームの顔合わせ配信は、そのゲームを軽く遊びつつ自己紹介をする予定だ。

既にシャベルには僕を含めたメンバー五人とイベントの際の連絡手段となるスタッフさんが一人、計六人がグループにいる。

配信開始三十分前だというのに既に二人が通話部屋で待機していた。




僕は今回のチームメンバーを知っておこうと初配信から見直している。

流石に長時間アーカイブは見る暇がないので切り抜きなどでダイジェストは把握済みだ。

もちろん目の前にずらっと並んだミニカンペにそれぞれの特徴を書きまとめている。

僕は復習がてらもう一度カンペを見返す。


一人目、工作(こうさく) (つくる)さん。

作業服に身を包み保護メガネを付けた男性Vtuber。

主に3Dモデルを作成してそれを使って遊ぶ動画を投稿している。

本格的なモデレーターさんのような細かいモデルではないが、初配信と比べると徐々に上達しており見ている人の中から自分もモデリングを練習したい、と創作意欲を掻き立てられる人もいるそうだ。


二人目、吉良(きら) キラリさん。

アニメ声が特徴の女性Vtuber。

目の中に無数の星が輝き、ピンク色の長い髪の毛にはラメが施されている。

投稿している動画は普段のアニメ声からは想像もつかないくらい透き通った歌唱力を見せる歌ってみた動画。

初めて歌ってみたを投稿した際は、別人が歌っていると少し炎上したみたいだ。


三人目、この きのこさん。

頭に大きなキノコを生やした少女のモデルをしたVtuber。

無類のキノコ好きらしく、キノコが苦手な人にキノコの素晴らしさを伝えるためにVtuberになったという。

動画は言わずもがなキノコの紹介動画、正直僕も見たが全くと言っていいほど内容が分からなかった。

視聴者にはキノコ博士と呼ばれているそうだ。


そして最後が、レヴィさん。

悪魔のロリっ子Vtuber。

人間界に詳しくなるために逆質問コーナーという『教えて!レヴィ』が人気で嘘を教えても信じてしまう純粋さが可愛らしいと評判だ。

少し騙されやすい体質で視聴者には何度も怪しい人にはついて行かないようにと釘を刺されているらしい。




この四人と僕でイベントに参加することになった。

既に時間は配信開始十五分前、三人揃っており僕も急かされるように通話部屋に入室する。


「...ということなんです」


「だ、だから俺はキノコは...あ!狐狐さん!はじめまして!」


どうやらきのこさんが早速語っていたのか、造さんの声が少し疲れているように聞こえた。


「は、はじめまして...!」


「あなたが今噂の狐狐さんね!私はレヴィ!

よろしくお願いします!」


「はい、よろしくお願いします...!」


「俺は工作 造です、気軽に造って呼んでくれると嬉しいですね。

今回のイベントはどうぞよろしくお願いします」


「こ、こちらこそよろしくお願いします...」


「私はこの きのこって言います。

キノコはいいですよ、狐狐さんはキノコは好きです?」


「え、えっと...まあ、嫌いではないです...ね...」


「よかったです、あっ...今回はよろしくです」


「まだキラリさんが来ませんね、大丈夫でしょうか」


「もう配信十分前だっていうのに!」


「顔合わせで遅刻はまずいです」


焦る僕達を察知したようにキラリさんが入室してくる。


「すみません遅れてしまいましたあ狐狐さんはじめまして吉良キラリですよろしくお願いします!」


「あ、えっと...あ、はい、よろしくお願いします」


「キラリさん、一回落ち着きましょう。

一気に話しすぎて狐狐さんが困っています」


「ご、ごめんなさい!

実は私狐狐さんの大ファンで!

このチームになった瞬間嬉しすぎて椅子から転げ落ちました!」


「そ、そうなんですね...大丈夫でしたか...?」


「あー!狐狐ちゃんに心配されてる〜!

あ、ごめんなさい!狐狐さんでしたね」


「ど、どちらでも大丈夫です...」


「キラリさんもう一回落ち着いて...」


「もうすぐ配信開始です、準備するのです」


造さんときのこさんの声でキラリさんは落ち着きを取り戻し、各自配信開始の準備をする。

数分は一瞬で過ぎ去り、いよいよ顔合わせの配信が始まった。




@九尾狐狐 Monster Live三期生

遂に顔合わせです...

緊張しまくりですがこのチームで頑張ります!

♯狐狐ライブ

♯第一回ML杯


【ML杯顔合わせ】これが僕のチームです!【九尾狐狐/工作造/吉良キラリ/このきのこ/レヴィ】




チーム分けは既にトイッターで公開されているので、待機画面の画像は僕達五人が並んでいる画面だ。

その画面が徐々にフェードアウトし、ゲーム画面が表示され五人のモデルが画面端に並ぶ。

コメント欄は既に凄まじい速度で流れ始めた。

次回から更新頻度が落ちます...!

楽しみにしてくださっている方は申し訳ありません...

期間はまだ分かりませんが出来るだけ早く元の更新頻度に戻そうと思います

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― 新着の感想 ―
[一言] 既にシャベルには僕を含めたメンバー五人とイベントの際の連絡手段となるスタッフさんが一人、計六人が既にグループにいる。 上記を誤字報告しました。意図したものでなければ修正をお願い致します。
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