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前世がコミュ障男な僕がVtuberになれますか?  作者: カムカム
5章 コミュ障、イベントスタート!?
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46話 賑やかだった1日(奈女々視点)

イベントは大成功で幕を閉じ、打ち上げも楽しかったしお腹いっぱいで大満足だ。

マネージャーさんの車で成美ちゃんの家まで送ってもらう。

家に着くまでの間、車の中では小さな寝息が二人から聞こえる。


「優里ちゃんも歩ちゃんもぐっすりだね」


「初めてのイベントだったし、疲れてたのよ」


「成美ちゃんは眠くないの?」


「私は夜以外に寝てしまうと眠りが浅くなってしまうのよ...」


「なるほどね〜」


「そう言う恵ちゃんは眠くないの?」


「私は仕事で残業には慣れてるから...」


「そういえばそうだったわね...」


そう、私は普通に働きながらVtuberをしている。

さすがにどちらも完璧にすることは難しくて、仕事を主に生活しているので配信頻度はそこまで高くない。

残業で疲れている時などはちょっとした雑談配信をするような生活を送っている。


そもそも、なぜ私がこのMonster Liveに応募したかと言うと、可愛いものが大好きだからだ。

特に女の子が大好きである。

と言っても恋愛対象としてではない、LOVEではなくLIKEなのだ。


可愛いものに囲まれたい、眺めたいと思う生活を送る中出会ったのがこのMonster Liveだった。

可愛いモデルに可愛い声、個性豊かな女の子が楽しそうに話す姿を見て生きがいを感じた。

その時私は閃いた...


(私もこのグループに入れば可愛いに囲まれるのではないか...?)


そう言ったあまり声にできない理由ではあるが、気が付くとネットのオーディション応募の用紙に記入を開始していた。

何故か一次審査に合格した私は、面接を会社で培ったプレゼン力で可愛いに囲まれたいと言う独特な理由をひたすらに押した。

個性が出て良かったのか、後に届いたメールには合格と書かれてあった。


正直合格するとは思わなかった。

だが、せっかく合格をもらえたんだ、可愛いを愛でるぞ!そう意気込んだ。


そして同僚との顔合わせ。

見知らぬ人との初めての通話に久しぶりに感じる緊張、どんな声だろう、私の声は大丈夫かな、と思っていたが簡単に打ち解けることができた。


その原因の一つが狐狐ちゃんだ。

守りたくなるほど弱々しい存在、すぐに泣いてしまうところを見ると母性がくすぐられる気がした。

そんな狐狐ちゃんを見て他の三人と何も言わずとも通じ合った気がした。


(私達で守らなきゃ...)


この誓いは初配信でより強くなったことを狐狐ちゃんは知らない。




「着きましたよ、今日はお疲れ様でした」


気が付くとすでに家に到着していた。

なんだかんだで私も疲れていたのか、眠りに落ちていたようだ。

辺りはすでに薄暗くなり、街灯も点き始める時刻になっている。

マネージャーさんにお礼を言って車を降り、家に向かおうとするが歩ちゃんが起きない。

三期生の中では一番力のある私がおんぶすることになった。


「大丈夫?」


「うん、大丈夫...っと」


成美ちゃんに手伝ってもらって歩ちゃんを背中に乗せた。

一瞬で頭に浮かぶ文字があった。

軽い...!

おんぶしながらどこまでも歩いていける気がするくらい歩ちゃんは軽かった。

そう思いながら、私達はマネージャーさんにもう一度お礼を言って成美ちゃんの家に入っていく。


さすがに汗をかいた服のまま寝るわけにもいかず、無理やりではあるが肩を揺らして歩ちゃんを起こした後、寝ぼけた目を擦る二人を連れてお風呂にやってきた。

優里ちゃんは目が覚めてきたのか、昨日と同じように服を脱いで洗濯機に入れていく。

私と成美ちゃんも服を脱いでいった。


「歩ちゃん大丈夫?」


少しふらつく歩ちゃんを見て優里ちゃんが心配する。

頷いているが寝起きに弱いようで目もほとんど開いていない。

大丈夫かなと歩ちゃんを見ていると、下着をスッと脱ぎ始めた。

一昨日、昨日と恥ずかしすぎて無理!と言って体にバスタオルを巻いていた歩ちゃんがすっぽんぽんになる。


「あ、歩ちゃん...見えてるけど、いいの?」


「ん...?見えてる...?」


透き通るような白い肌、幼い体ながらも凹凸がはっきりしている。

もっちりした質感の肌は汗で蒸れたせいか少ししっとりしていた。

つい目に焼き付けるように見ている時、汗が冷えて目が覚めたのか急に歩ちゃんが棚からバスタオルを取り出し、体に巻き付ける。


「......!!」


抗議したそうな目で私達を見る歩ちゃん。

小動物が威嚇しているようで可愛い、数秒の静かな時間が流れ優里ちゃんが口を開いた。


「お、おはよう...?」


「うぅ...うぅ......!」


歩ちゃんは声にならない叫びをあげ、目には恥ずかしさからかうっすら涙が浮かんでいた。

慌てて成美ちゃんがフォローする。


「だ、大丈夫よ!女の子同士なんだから!」


「うん、気にすることはない」


顔を真っ赤にする歩ちゃんを二人が励ます。

私も好感度アップの為にも励まさなくちゃ...!


「歩ちゃん、えっちだったよ!」


その夜、歩ちゃんは目を合わせてくれなくなり成美ちゃんから飛んできたゲンコツで頭に痛みが走るのだった。

ちなみに拗ねてる歩ちゃんも可愛かった。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 「歩ちゃん、えっちだったよ!」 の上にある、"二人が"は書きかけか何かでしょうか…?
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