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前世がコミュ障男な僕がVtuberになれますか?  作者: カムカム
4章 コミュ障、イベントに参加する!?
38/158

37話 三期生お泊まり配信

「みんな配信始めるわよ!」


成美ちゃんがそう言って配信開始のボタンをクリックする。

遂にお泊まり配信が始まるのだった。




@九尾狐狐 Monster Live三期生

今日は鳴子ちゃんの家でお泊まり会です!

三期生初のオフコラボなので心臓が破裂しそう...

ご飯、お菓子を持って一緒に楽しみましょう!


♯狐狐ライブ

♯赤鬼ド狐

♯三期生オフコラボ




【オフコラボ】三期生お泊まり配信よ!【鬼野鳴子/赤桶奈女々/ガシャ=ド=クロ/九尾狐狐】

配信中




今回の配信は僕達のモデルは動かないので、カメラを用意する必要がない。

マイクのコードを伸ばして、机に置きみんなでその机を囲んでいた。

配信は待機画面の時点で凄まじい人が待機しており、かなりの人数がコメントで僕のことを心配している。


「みなさんご機嫌よう、鬼野鳴子よ。

今日は三期生初のオフコラボ、みなさんも楽しんでもらえると嬉しいわ」


【ご機嫌よう!】

【ごきげんよ〜】

【オフコラボきちゃ!】

【コミュ障狐は無事か!?】

【奈女々ちゃん暴走しそう...w】

【♯狐狐生きろ】

【狐狐ちゃん大丈夫かな...】


「早速他の三人も挨拶してもらおうかしらね」


「じゃあ私から、赤鬼ド狐の赤担当!赤桶奈女々だよ〜、今日はみんなで楽しもうね!」


「次私、赤鬼ド狐のド担当、ガシャ=ド=クロです。楽しむぞー」


「さ、最後に僕...えっと、赤鬼ド狐の狐担当...九尾狐狐です。緊張してますけどよろしくお願いします...!」


【狐狐ちゃん声震えとるw】

【そりゃお前推しと同じ部屋なんだぞ、話せてるだけでもすごいぞ】

【↑たしかに、推しに囲まれるとかワイやったらタヒぬ】


「コメントでもあるけど狐狐ちゃんすごく緊張してるのよね」


「ココ友のみんな〜、今狐狐ちゃん怯えた小動物みたいにぷるぷるしてるよ〜」


「な、奈女々ちゃんうるさいっ!」


「大丈夫でちゅよ〜」


「だ、抱かないでぇ!?」


【てぇてぇ】

【流石奈女々、手が早い】

【小動物...狐狐ちゃんは低身長...?】

【狐狐ちゃんが低身長は解釈一致すぎる】

【推しに抱かれる推しを見て喜ぶワイ】

【↑同士おるて】


「もう、始めから飛ばし過ぎじゃない?」


「だって可愛いんだもん」


「うぅ...」


「またフリーズしてる」


【また...!?】

【既に何度か抱かれてるってことか!?】

【薄い本が厚くなるな...】

【抱かれてフリーズする狐狐ちゃん容易に想像できるわw】


初のオフコラボということもあり、何をしてもコメントが盛り上がる。

コミュ障の僕はオフコラボにいることも影響してるかもしれないが...


「とりあえずご飯にしましょう、見てるみなさんもご飯を用意してたら一緒に食べましょう」


奈女々ちゃんがようやく僕を解放してくれる。

お風呂上がりのいい香りが鼻に残り、昨日の感覚が呼び起こされた。

そんな僕はさておき、机にはピザやチキンなどパーティーに欠かせない食べ物が並ぶ。


「今日の私達のご飯はピザとチキン!」


「ザ、パーティーって感じね」


「美味しそう」


「た、食べよう...!」


「それじゃ、いただきまーす!」


「いただきます」

「いただきます」

「い、いただきます...!」


【いただきまーす】

【いただきま〜す!】

【俺は牛丼買ってきた】

【待って、俺もピザ買ったんだけど】

【マジか、知らなくて既に食べてしまった...】


僕は照り焼きチキンの乗ったピザを食べ始める。

もっちりとしたパン生地に濃厚な味が口に広がり、一瞬のうちに幸せに満ち溢れた。


「狐狐ちゃん一口小さくて可愛い〜」


「はわいいっへいわないへくらはい」


「口の中に物を入れて話さないの」


「んくっ...ご、ごめん...」


【モゴモゴ可愛い】

【一口小さいのか...】

【狐狐ちゃん可愛い】

【鳴子ママw】


ピザとチキンを食べながらたまにコメントを読んでいく。

視聴者も僕達が話しているところを聞いて楽しんでくれているようだった。


「僕お腹いっぱい...ご馳走様でした」


「狐狐ちゃん少食だね」


「うん、すぐお腹いっぱいになる」


「私も少食と思ってたけど、狐狐ちゃんはもっと少食」


「ドクロちゃんもそこまで食べれないよね」


「奈女々ちゃんは食べ過ぎ」


「えへへ、そうかな」


「食べすぎると太るわよ」


「食べた分運動するから大丈夫!」


他の三人、主に奈女々ちゃんが残りを全て食べてくれた。

ご飯も済ませ、机にデザートやお菓子が置かれる。

女の子になった影響か、甘い物が満腹状態でも入っていく。

本当に別腹ができたようだった。


「チョコ美味しい」


「あんまり食べすぎないようにね」


「はーい」


【狐狐ちゃんウキウキで可愛い】

【俺も同じお菓子食べてるわ】


「これ食べていい?」


「いいよ〜」


「ドクロちゃんスナック菓子好きだね」


「うん、美味しい」


「私はもうお腹いっぱいだから先に歯磨きしてくるわね」


「いってらっしゃい」


「みんなも食べ終わったらちゃんと歯磨きするのよ」


【鳴子ママ...】

【ママだ】

【ママだなぁ】




時間が経ち、コメントではおやすみコメントが目立ち始める。

僕達も美味しいご飯とお菓子を食べて満足し、睡魔を感じ始めた。

配信時間も長くなっているので、配信を終えることにする。


「それではみなさんおやすみなさい」


「おやすみなさ〜い!」


「おやすみ」


「おやすみなさいです」


【おやすみ!】

【おやすみなさい】

【おやすみなさい!】


配信画面が切り替わり、僕達も配信モードから気持ちを切り替える。

自然体で配信に挑んでいるつもりだが、配信を終えると張っていた気持ちが緩む感覚がした。


「お疲れ様〜」


「お疲れ様!」


「おつかれ」


「お疲れ様...」


「今日の配信はいつも以上に楽しかったわね」


「ね〜!もうずっとオフコラボしたい!」


「私達はできるけど、狐狐...歩ちゃんが無理」


「ご、ごめんね...」


「住んでる場所は仕方ないよ」


「この期間で撮りたいオフコラボいっぱい撮りましょう」


「そうしよう」


配信道具や食べ物のゴミを片付けて、布団の用意をする。

事前に話があったのだが、イベントの最終確認で会場に行くのだ。

朝早くから会場に向かう為、今日は早く寝ないといけない。


「じゃあ、電気消すわよ」


成美ちゃんの声が聞こえた後、部屋が真っ暗になる。

僕は昨日の反省を活かして寝やすい体勢を見つけ、ぐっすりと眠ることができた。

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