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前世がコミュ障男な僕がVtuberになれますか?  作者: カムカム
2章 コミュ障、推しと並ぶ!?
17/158

16話 ドクロさんとコラボ!

「三連休毎日コラボしよう!」奈女々さんの言葉で三期生コラボをもう一度することになった。

と言っても全員で、ではなく二人でのコラボを全員分しようというものだ。

今日はドクロさんと僕でホラゲ配信、奈女々さんと鳴子さんで協力脱出ゲームを配信する。


僕はホラゲは全く駄目で、怖いもの見たさはあるものの見てしまうと部屋の明かりを消して眠ることができなくなってしまう。

耐性があまりないが、ドクロさんはホラゲコラボが嬉しいのか張り切ってとびきり怖いゲームを選んだ。

私がコラボしたいって言ったから、とドクロさんがメッセージ付きでゲームをプレゼントしてきた。

ゲームのPVで分かる怖さ、僕はクリアまで行けるのだろうか...




【コラボ】最恐のホラゲでもつよつよ勢とならクリアできるはず!【九尾狐狐/ガシャ=ド=クロ】配信中


@九尾狐狐 Monster Live三期生

ネットでも噂のホラゲをドクロさんとします...!

僕は生還できるんでしょうか...

♯狐狐ライブ




「皆さん、ここにちは〜」

「どうも」

【きちゃ!】

【ここにちは〜!】

【狐狐ちゃんは怖いの平気なのか...?】

【ここにちは!】

【このゲームくっそ怖いぞ... ?】

【よりにもよって狐狐ちゃんの初ホラゲがこれか...】

【悲鳴待ってます】

「うわ...コメントでもすごく怖いって言われてますね...」

「大丈夫、私RTA走者、一応世界17位」

「えぇ!?そうなんですか!?」

【今RTAランキング見たけどガチでドクロちゃんいたわw】

【このゲームのRTAマジえぐいぞ】

【確か一回でもミスったら数十秒ロスになるんだっけ?】

【そのくらい難しいし怖い】

「今回、狐狐ちゃんに頑張ってもらう」

「僕がですか...」

「もちろん」


ゲームのチュートリアルが始まる。

日本語版もあるのだが、雰囲気が英語の方が出るという事で英語版をもらった。

字幕もあるし、何度もクリアしているドクロさんがいるので問題はない。


ゲームの内容は、いじめられっ子の少年が悪魔と契約しいじめっ子に復讐する。

復讐を終え、悪魔は復讐の代償に少年の命を貰おうとするがやはり死にたくないと少年は命乞いをした。

悪魔は少年の過去を見て一度も悪行をしてこなかった事を知ると、助かるチャンスをやろうと言って条件を言う。

これから少年を魔界へ連れて行く、その魔界では用済みとなった人間の体を無造作に廃棄している。

その中に悪魔がかつて契約し、惚れた人間がいるそうだ。

その人間の体を集め、埋葬してやりたいと言う。

少年は生き残るため静かに頷いた。


結構グロテスクな描写も多いため、今回はおもちゃMODという落ちている人間の一部達がおもちゃの腕や足に変わるという物で、このMODのおかげで配信の許可が降りた。


チュートリアルでは移動方法や物を拾う操作を行い、舞台は魔界へ移動した。

ドス黒い空、気味の悪い雰囲気を漂わせる村のような場所にたどり着く。

少年になんの力もないため物陰に隠れながら体の部位を集めないといけないゲームなのだ。

モデルのレベルが高く、迫り来る悪魔や獣がとても気持ち悪いうえに怖い。

僕は何も分からず物陰を移動して行く。


「うわ...あの悪魔腕に頭付いてる...」

「あれは悪魔なりのおしゃれ」

「あれおしゃれなんですか?」

「らしいよ」

「うえぇ...」

【狐狐ちゃんドン引きw】

【俺と同じ反応してる】

【悲鳴まだかな?】

「今のところ上手く隠れられてるみたいですね...」

「うん、筋がいい」

【狐狐ちゃんゲーム上手くて草】

【悪魔もっと頑張って】

【悲鳴待機】

「えっと、あそこに腕が落ちてる...」

「悪魔もいる」

「そうですね...動きのパターン覚えないといけませんね...」

【あ、パターン...】

【これは嫌な予感】


一分ほど動きを眺めるが全く読めない。

もしかして...


「これパターンない...?」

「気付いたみたいだね」

「う、運ゲーじゃないですか...」

「頑張って」

「えぇい、やけくそです!」


悪魔が腕が落ちている場所から離れた瞬間、ダッシュで腕を拾いに行く。

近くの古屋に身を潜めていたので腕を回収することができた。

さあ、悪魔がこっちに来る前にまた隠れようと古屋に向かって走り出した時、このゲームの仕様に気付く。


「足が少し遅くなってます...?」

「お、気付いた」

「なんか体感速度が変わっていたので」

【初見で気付くのはマジで筋がいいかもしれない】

【狐狐ちゃんやっぱりゲーム上手いんじゃね?】

【これはノーデスクリア期待】

【俺は悲鳴聞きたいから早く捕まって】

「これって腕とかどこかに保管できないんですか?」

「できない、どんどん足が遅くなる」

「どんどん難しくなるんですね...」

「そう、さあ次行こう」

「...あれ、あの悪魔こっち見てませんか?」

「どうだろうね」

「いや待ってください、あれ絶対見つかってますよねってこっちきてる!?」

「曲変わった」

「バレた!?逃げないとって悪魔足速い!」


古屋や草木を障害物に逃げるが緊張感を煽るBGMに後ろから迫る足音で焦ったのか木の根っ子に気付かず、引っかかってしまう。


「嘘!引っかかった!」

「そこはよく見逃す」

「やばいもうそこまで...ひゃぁああああ!?」


大きな音と共に画面いっぱいに悪魔の顔が映る。

来るとは分かっていても、音と演出によって驚いてしまう。

画面右下にいる狐狐のモデルがビクッと震えた後、トラッキングが外れて固まる。


【助かる】

【その声を出すのを待っていたんだよ!】

【初見はびっくりするよなあの顔】

【悲鳴助かる】


僕はバクバクと暴れる心臓を抑えながらセーブ地点からやり直す。

腕を回収してセーブしていたため、次は足を探すことになる。




「よ、ようやく顔まで集まった...」

「かなり早いペース、狐狐ちゃんゲーム上手い」

「ありがとうございます...ラストスパートです...!」


全身を集め終わり、ゲームも最終局面になった。

現世と魔界が混ざったような空間を女性の体の部位を持ってゆっくりと進む。

最後の方は見つかれば確実に捕まるほど移動速度が遅くなっていた。

だが、今は周りに悪魔はおらず少し先に契約した悪魔が待っている。


「これは...エンディング行けそうですかね...」

「うん、そうだねお疲れ様」

【おつかれ〜!】

【初見じゃないくらい上手かった!】

【お疲れ様〜もっと悲鳴聞きたかった...】

【上手かった、また見たい!】

「エンディングだ〜!」

「完走お疲れ様」

「いやぁ...怖かったです...」

「またやろうね」

「はい、やりましょう!」


その後エンディングを見ながらエンディングトークをして、無事に一時間を超える配信は幕を閉じた。

だがその日から三日間部屋の明かりを消せなかったのは秘密である。


【コラボ】最恐のホラゲでもつよつよ勢とならクリアできるはず!【九尾狐狐/ガシャ=ド=クロ】配信終了

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[一言] 新しい章をありがとう、怖いものを見ていると部屋の明かりを消せない
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