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前世がコミュ障男な僕がVtuberになれますか?  作者: カムカム
12章 コミュ障、コラボ祭り!?
144/158

143話 Monster Liveの危機!?①

『Monster Live一期生、二期生の今後の活動について』


僕は画面に表示された文を読む。

震える手でマウスを操作する。

記事にはこう書かれてあった。


一期生は異世界から魔力を電波に変換してこちらの世界に配信している。

だが突如、魔力が枯渇しこちらの世界に動画を送れなくなった。


二期生も同様、異世界から特殊な魔石を動物達に与えて人間化させていた。

だがその魔石が底を付き、異世界から手に入れることもできなくなってしまったそうだ。


「う...うぅ...」


僕は堪えきれずに涙がこぼれ落ちる。

みんなの顔が思い浮かび、走馬灯のように思い出の日々が...


【ガチ泣きじゃん...】

【いくらゲームとはいえ狐狐ちゃんにはキツすぎるw】

【クオリティが既にヤバい】

【これでまだプロローグなんだぜ...?】


「想像、したら...物凄く胸、が苦しくなって...」


「大丈夫だよ狐狐ちゃん!私がいるよ!!」


「奈女々ちゃんはもう少し静かにしなさい」


「ムービー中の大声は大罪」


「あ、ごめんなさーい...」


そう、これはMonster Liveが開発、制作した3Dのゲームである。

一期生と二期生の3Dモデルを使用したゲームとなっており、二期生全員が3D化した時から制作が進んでいたそうだ。


ゲームのジャンルとしては3Dアクションホラー。

こちらの世界と異世界を駆け回りながら、一期生二期生の身に降りかかった出来事を解いていくゲームだ。

先行プレイとして三期生の僕達がプレイすることになったのだが...


「狐狐ちゃんできそう...?」


「絶対、みんな助ける...!!!」


「狐狐ちゃんにだけはやらせちゃダメなゲームだったかもしれないわね〜...」


オープニングムービーのラスト、Monster Live一期生と二期生の集合写真。

その写真に亀裂が入り、全員の顔の部分がバラバラとなった。

そして、画面にはタイトルが映し出される。




『Monster Live LOST』




「あ“ぁ”〜......」


「狐狐ちゃん!ゲーム!ゲームだから!」


分かってはいるのだが、どうしても想像してしまい涙が溢れる。

だが、その気持ちを全てゲームにぶつけて絶対に全クリしてやると誓った。




ゲームはこちらの世界、現世から始まる。

主人公はMonster Liveの新入社員、いざ仕事を頑張ろうとした矢先の出来事だった。

混乱する世の中を落ち着かせるために運営は総出で対応に向かった。

原因を追求できるのは主人公と...


「僕達だ!」


「これセブンママが新しく描いてくれたのかしら...」


立ち絵で僕達が登場した。

それもさまざまな表情、ポーズをしている。

少し前までお母さんがいつも以上に部屋に篭っていると思ったら、この絵を描いていたのか...


「私達は最初からこちらの世界にいる妖怪だから問題に巻き込まれなかったんだね」


「そうみたい、でも一期生二期生は異世界の力がないと...」


「その謎を私達で解き明かすようね」


「...主人公を僕達がサポートするみたい」


ゲームは操作のチュートリアルが始まっていた。

どうやらこのゲームは一人称視点らしい。

話によるとただの人間が異世界に行ったり、異世界の力が加わっている原因不明の謎に立ち向かうなど不可能だ。

その為僕達が妖怪の力、『妖術』でサポートするというシステムらしい。


「最初はドクロちゃんの妖術の使い方だって」


「Monster Liveの関係者だと分かるとファン達に囲まれる、昼間はドクロちゃんの力で姿を消して行動する。

だが、ずっと使っていると妖気が無くなり透明化を維持できなくなる...だって」


「私たちがやってるおかげで実質フルボイスね!」


「お、透明になった!」


「当たり前だけど、プレイヤーにはうっすらと姿は見えるようね」


【見えなかったらしんどすぎるw】

【もう面白い】

【俺らがいっぱいおるやんけw】


「次は僕か」


ドクロちゃんのように僕もゲーム上の僕のセリフを読む。


「えっと、僕の妖術は身体能力を上げることができます。

急ぎたい時に言ってくれれば、建物や壁を移動できるようにできますよ...おぉ...!」


「狐狐ちゃんのは九尾の妖術で身体強化、普通は通れないような建物の上や壁を移動できる。なるほど」


「流石九尾ね」


「ま、まぁそれほどでも...」


「ねえ待ってみんな...」


奈女々ちゃんがそう言ったので咄嗟にポーズボタンを押した。

そして奈女々ちゃんは深刻そうな声で呟く。


「みんなそれぞれすごく便利な妖術使えるじゃん...?

私垢舐めだよ...?」


「あ」


「あって何!?ドクロちゃんあって何!!」


「す、進めたらきっと分かるよ...多分...」


「そ、そうかなぁ...」


【奈女々ちゃん必死で草】

【この調子だと鳴子ちゃんも怪力とかで便利能力だろうなw】

【奈女々、涙拭けよ...】

【↑奈女々なら涙舐めるやろ】


コメントでもちょっといじられてる...

とにかく進めないことには分からない、僕はチュートリアルを再開する。


「一人称視点だから難しいな...」


「見てるだけで難しそうね...」


建物の前まで辿り着き、僕の妖術を使用した。

すると視界の周りに白いモヤのようなものが現れて妖術を使用していることが分かった。

そのままチュートリアルに従い建物に突っ込むように走ると、軽快な足音と共に画面には空が映った。


「わぁあ!?」


「壁走って登ってる...!?」


「狐狐ちゃんの妖術凄すぎない!?」


「これは狐狐ちゃん大活躍じゃないかしら...」


「というより僕の妖術を扱いきれてる主人公がヤバいかもしれない...」


「確かにそうね...」


コメント欄も驚きの声で埋まる中、爽快感を味わいながら建物の屋根を飛んで移動した。

チェックポイントに着くと、次は鳴子ちゃんが出て来た。


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[一言] ゲームの設定ですらガチ泣きする狐w
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